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ー放課後ー
「言われた通り旧館に来たけど、談話室ってどこだろ?」
旧館と言っても、そこまでぼろいような感じはない。
しっかり掃除が行き届いているし、建てられてからそんなに経っているという印象でもない。
10分程旧館の中の彷徨って、ようやく談話室と書かれた部屋を見つけた。
「ここか。…よし」
身だしなみを整えてドアを開けた。
「お、来たな」
談話室には、朝に会った女子生徒がいて他には誰もいなかった。
「え、えっと、初めまして。一年の千葉悠真です」
「そう言えば自己紹介をしていなかったな。私も自己紹介をしてもいいか?」
「いいですけど…」
何故自己紹介をするのに、いちいち許可を取るのだろうか?
朝の件といい、この人は変わった人だな。
「あ、でも短めでいいですよ」
なんか嫌な予感もするし。
「任せておけ。私を誰だと思っているんだ」
「だから、それを今から聞こうと思ったんですけど」
「そうだったな。それじゃあ、自己紹介」
そう言うと、彼女は大きく息を吸った。
「空前絶後の~~」
「あ、もういいです」
「そんな!」
「最後の部分だけお願いします」
「……わかった」
ホントに分かったのか不安だな。
「我こそは~~、サンシャイ~ン…………イエェェェーイ!」
やっぱり分かってなかったみたい。
てか重要なとこだけカットされても困るんだけど。
「…もういいんで、名前だけお願いします」
「ジャ~スティス」
「ジャスティスじゃねぇよ。それともジャスティスっていう名前か! またパクりか!」
「しょうがない。ちゃんとやるか」
「お願いしますよ」
「…私はソフィアリングSHサターン7世。名瞭高校で有名な魔法魔王少女サターン様とは私のことだよ。二つ名は」
「もういいです。それより帰っていいですか?」
「いや、今度こそちゃんとやるから問題ない」
なんで、そんなに上から目線!
まぁ上級生なんだろうけど。
「私の名前は……………」
「ネタ切れなら普通にお願いします」
「2年の柊 志保です。よろしく」
「こちらこそよろしくお願いします」
こんなに疲れる自己紹介は初めてだよ。




