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21.悪夢の行進 XⅣ


 ▽????▽


 眠らない夜の街、陽光が異形を切り裂く。


 「……彼と会ってからどうも身体が重く感じますね」


 どれだけ殺しても、あの化物は現れ続ける。

 

 「でも、追いつく、確実に」


 △    △


▽ケイ▽


 チップが無い、とはどういうことなのだろう。


 「あんた……」


 リンナの顔が凍りつく。


 「チップの切除は政府への反逆の意思があるものとして発見次第処刑することになってる。でも、それより」


 銃口を向ける。こちらでは無くラーラットに。


 「……違います。これだけは保証します。ケイは私とは違う」


 彼女は顔色一つ変えずに答えた。


 「信じろって?」


 「はい」


 「なら、なぜチップがないの」


 「それは……」


 ラーラットが言葉に詰まり俯く。


 「いい、本人に聞く」


 それで良い、それはこちらへ向くべき矛先だ。


 「それで、どう説明するのかしら?」


 銃口は彼女に向けたまま問う。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 「いやいや、異世界?そんなでたらめ信じろって?」


 「あぁ」


 「いいわ、信じてあげる」


 「えっ」


 「信じるって言ってるのよ。聞こえなかった?」


 「よ、よく聞こえた。ありがとう……ございます」

 

 「別に礼なんていらないわ。嘘だったら殺すだけよ」


 とりあえず殺されなくて済んだようだ。


 「そう、あなたもなのね……」


 「ん、何か言ったか?」


 「いえ、さぁ、行きましょうか。今回はゲスト登録しといてあげるわ」


 促されてもう一度手を触れる。


 ERROR:既に登録済みです


 「どういうこと?あんた何かした?」


 「いや何も」


 「バグ?さっきしっかり手を触れてなかったから?」


 しばらくうんうんと唸ったあと、まぁいっか、とそのまま中に入った。無敵に見える彼女も機械にはあまり強くないらしい。


 頑丈そうな扉をいくつか抜けて特区に出る。


 「……思ったよりも普通だな」


 「そんなわけ無いでしょう?」


 「今日は随分とお出迎えが早いですね」


 「囲まれているのか……」


 なんとなく殺気を感じる。姿を見せている奴、いない奴合わせてかなりの数が居るはずだ。


 「気付くのが遅い。そんなんだとすぐ死ぬわよ」


 うぅ……1……2……3……


 「25です。ケイは素人ですから仕方ないですよ。これから頑張りましょう」


 「……頑張るよ」

 

 その優しさが痛い。そんなやり取りをしている内に強面のリーダー格らしき男が近付いてくる。


 「おーこんなところでデートかよ、お二人さん。政府の犬っころの癖に生意気じゃねぇか。おい!男は殺せ、そこの女はとっておきの強姦ツアーにご招待だ」


 「……随分と舐められたものね」


 「25ってかなりの数だろ」


 「何ブツブツ言ってやがる!」


 下っ端が真っ直ぐ突っ込んでくる。


 「私を殺したければ100持って来ることね」


 「100?」


 あと4倍……そこそこ現実的か……


 「100万よ」


 そう言って彼女は駆け出した。


皆様いつもありがとうございます。

お久しぶりぶりです。カワウソです。


知ってる人は知ってるかもしれませんが、実はもう1つ別のシリーズを始めました。これからは2作品になりますので週一でどちらかの作品を投稿したいと思います。

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