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6.彼女の贖罪 Ⅵ


 ▽ケイ▽


 「次は?」


 「はい、少し遊びましょうか」


 〜 〜


 施設の中をしばらく歩くと賑やかな場所に出た。


 「ゲームセンターか」 


 「いろいろ置いてあるみたいですよ」


 中にはよくわからない機械が沢山置いてある。その中でも大きい球体が目に入った。


 「没入型VRゲーム?」


 「最近の流行りですね。何かやってみますか?」


 「そうだな……」


 球体についている扉を開けて中に入ると、椅子とヘルメットのようなものが置いてあった。


 「被ればいいのか、あるあるだな」


 被ってスイッチを入れるとぷつり意識が途絶えた


 〜  〜


 〜  〜


 「ああ、疲れた」


 「疲れましたね」


 二人揃って大きく伸びをした。


 「ラーラットってゲーム苦手だったんだな」


 「普段しませんし、何より因子活性化の恩恵がありませんから体が思うように動かないんですよ」


 「五回はすっ転んでたな」


 「うぅ……」


 〜  〜


 その後、ブラブラ彷徨っていると下の階が賑やかになってきた。


 「何か始まるのか?」


 「えーと、アイドルのミニライブですね。超能力者ながらも人気です。超能力者への差別がこれで少しでも和らげは良いのですが……」

 

 「へぇ、少し見ていこうか」


 「そういうのに興味があるんですか」


 「別にそういう訳じゃないけど、黒コートとラーラット以外の能力を見たことがないから」


 〜  〜


 下の階へ向かうため近くの階段を降りる。二人分の足音だけが響く。エレベーターもエスカレーターもあるし階段を使う人は殆どいないのだろう。


 「ラーラット、超能力って別の人が同じ能力を持つ事ってありえるのか?」


 「どうしたんですか、急に。そうですね……能力はその人の経験によって産みだされた感情、心によって大まかな形が決まります。マスターは【キゲン】が云々と言っていました。それに遺伝するとも聞いたことがあります。一卵性の双子が同じ経験をして同じ感情を抱いたのなら同じ能力になる可能性はありますが、基本的にはありえません」


 「でも、黒コートとラーラットは同じ能力だよな?双子なのか?」


 「全く同じ能力になるという事は極めて珍しい例ですが、それに対し、同じ能力に見えるであればそれほど珍しくありません。例えば、【自分が相手から視認できなくなる】であれば、【自身を透明化する】でも、【相手に居ないと錯覚させる】ような能力でも可能です。そうですね……私の右手見えますか?」


 彼女が右腕を差し出す。それを見ると右手首から先が消えている。


 「えっ……」


 「ふふっ、驚きました?超能力は割と応用が利くんです。ですから、黒コートの能力も私とよく似ていますが別の能力かもしれません」


 「そうか、ありがとう」


  応用が利く……か……


 「どうかしました?ほら、急がないとライブ始まっちゃいますよ」


 色々思案していると棒立ちになっていたのか、彼女に右手で手招きされ、慌てて階段を降りた。


 △  △

 

 

読者の皆様ありがとうございます。カワウソです。


 VRゲームのシーンは省略しましたが気が向けば書きます!


※能力については諸説あります

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