第7話『和也君の憂鬱(後編)』
というわけでお見合い再開。
「・・・で?和也君。その君の両サイドにいる人達は誰だね?」
「え・・・え〜っとその・・・・・」
「「殺し屋です」」
「ちょっとおおおおお!!!!!いきなり何言ってんのおおおおお!!!!!あんた達!?」
・・・俺と霜月さんは和也を救う(?)ために和也のお見合いに参加した。
俺の格好はグラサンに黒い背広姿。霜月さんの格好はなぜかチャイナ娘だった。
「(ちょっと!!!あんた達マジで真面目にやってくれよ!!!ホント目の前の人達、シャレ通じないんだから!!!)」
「(うっせえな・・・・・わーったよ)」
「・・・・・で?君?ま・・・まさか・・・・・私の政治生命を絶とうとしているんじゃあ・・・・・」
「ち・・・違います!違います!お・・・おいっ!」
「すみません、間違えました。実は和也君の父親の愛人の息子です」
「そして、私がその愛人です」
「ちょっとおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!お前らあああああ!!!!!!!!!!(泣)」
「は・・・?はあ・・・・・わかりました」
「(ちょっと!!!なんで、んなややこしい関係にしてんだよ!!!!!もっとあっただろう!?僕の両親の
兄妹だとかさあ!!!!!イメージ悪すぎだよ!!!!!あんたら!!!!!!)」
「(まあ、向こうも納得してくれてんだからいいじゃねえか。ていうか、お前のお見合いぶち壊すためなんだからいいじゃねえか)」
「(あんまり露骨にやると本当に僕、やばいですからね!?(泣))」
まったく・・・いちいち文句の多い奴だ。
「おっほん・・・・・え〜っと、じゃあ、斎藤君、さっきの続きだが・・・・・もう一度尋ねるが、その格好は何のつもりだね?どう見ても私達を馬鹿にしているとしか見えないんだが?」
「え〜・・・え〜っとそのお・・・・・あのお・・・・・」
「これがコイツの正装です」
「ちょっと!!!!!真顔で何言ってんの!?あんた!?」
「・・・・・斎藤君・・・・・君は普段どういう仕事をしているのだね?」
「え〜・・・え〜っとそのお・・・・・あのお・・・・・」
「私みたいな格好をした子が夜、いっぱい集まっているお店です」
「ちょっと!!!!!海ちゃん!!!!!それ!!!!!すんごい誤解招くからね!?」
「・・・・・斎藤君・・・・・君の・・・趣味はなんだね?」
「え〜・・・え〜っとそのお・・・・・あのお・・・・・」
「リ○ちゃん人形を集めてアヘアへすることです」
「ちょっとおおおおお!!!!!太一ぃいいいいい!!!ホントお願い!!!やめてえええええ!!!!!」
「・・・・・斎藤君・・・・・君は・・・・・本当に娘を幸せにする気はあるのかね?」
「あ・・・あります!!!!!」
「それは嘘です。心の中では『てめえみてえな妖怪、誰が好きになるか、ばーか。豆腐のカドにドタマぶつけて肥溜めに落ちておっ死ね』とか思っています」
「ちょっ!!!!!確かにそれに近いことは思っているけどここではお口チャッーーーーーーク!!!!!」
「な!なに!?君は本当にそんなことを思っているのかね!?ええ!?」
「和也ちゃんひどぃいいいいいっていうか〜?」
「ち・・・違います!違います!ごめんなさい!ごめんなさいぃいいいいい!」
「(・・・今の乗っておけば、即お見合い中止になってたのに・・・・・アホだコイツ・・・・・)」
「(・・・絶好のタイミングでしたね・・・・・)」
一体ナニがしたいんだ?このアホは?アホの考えていることはわからん。
「お父さん!お父さん!そろそろ、かずっちと2人で話した言っていうかあ〜?愛を育みたいっていうかあぁ〜?」
「う・・・ううむ・・・・・しかしだな・・・・・(汗)」
「そうですよ、あなた。せっかくのお見合いなんですから・・・・・色々したいでしょうし・・・・・」
ぬ、なんだか面白い展開になってきたな。
「(ちょっ・・・・!(汗)ちょっとおおおおお!!!!!なんで!?なんで、こういう展開になってんのお
!?おかしいだろ!?おかしいよね!?)」
「(おかしいのはお前の顔だ。こっちに顔向けるな、気持ち悪ぃ)」
「(こんなときにまでいぢらなくてもいいじゃないですか!?(泣)ちょっと!!!太一!!!マジでタスケテ!!!)」
「(嫌です)」
「(なんでさ!?(泣))」
「(面白いから)」
「(あんた最低だよっ!!!(泣)じゃ・・・じゃあ!!!海ちゃん!!!オネガイ!!!タスケテ!!)」
「(嫌です)」
「(なんでさ!?(泣))」
「(おめえ、こんなかよわい女に頼るってのかよ〜・・・サイテーだな、おめえ)」
「(すみません・・・和也さん、私・・・私・・・力になれそうにありません・・・・・しくしく)」
「(あ・・あれれ!?ナニ!?この空気!?なんで僕責められてんの!?おかしいよね!?コレ!?)」
「さあ・・・後は若い2人にまかせてそろそろ、私達は席を外しましょうね?あなた」
「ぬ・・・ぬぅ・・・・・わかった」
そして続々と部屋から立ち去る・・・・・
「「・・・グッドラック!!!」」
くいっ(親指を下に向ける)
「そ・・・それ!?どういう意味!?ちょっ・・・・・!たすけ」
「げひひヒヒ・・・・・私このときを待っていたの・・・・・かずっち・・・・・・さあ・・・・・2人で愛を育みましょう・・・・・・・ハアーハアーハアーハアーハアー」
「い・・・・・いやああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
く・・・・・・くるなあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!」
和也君、アーメン。
後日
「よ、和也。元気か?」
「・・・・・」
「・・・・・おい?和也?」
「・・・・・」
「・・・・・おい・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・汚れちゃったよ・・・・・僕・・・・・初めてだったのに・・
・・・あんな・・・・・むりやり・・・・・・・・・・・・・・・しくしく(泣)」
「そ、そうか(汗)」