第1章 ゲームスタート
完全なフィクションです。
もしも神になれるなら・・・
もしも願いが叶うなら・・・
君はどれだけの犠牲が払えますか?
第1章 ゲームスタート
東等辺高校
関東の端にある小さな等辺市というとこの高校である。
僕達は2年生で、この学年は全部で5クラスだ。
この平和な世界が一瞬で壊れるなんて想像できないだろ?
僕もその一人でね、マンガやアニメも憧れたけど何も起きない。
それが僕達の知ってる世界で、僕達が今見てきた世界だ。
そう・・・僕達の知らないところでは、世界は壊れているんだ。
そして何より自分の知らないところで、自分が壊れているんだ。
柳音「ねぇ聞いてる?おーい?」
隣の男子の顔をのぞき込むように言う。
霧矢「あっあぁ聞いてるよ?」
慌てて男子が答える。
柳音「聞こえてるなら返事してよねー?もお~」
霧矢 晴示高校2年生 普通な生活をあたりまえに送っている。親や先生のような大人達が用意してくれたレールの上を走るふつうの高校生だ。成績はそこそこ自身あるし運動もそこそこ、普通って奴だ。良い奴か悪い奴かと言われれば害の無い奴って意味で、たいした理由も無く良い奴と言われるだろう。ただ一つ特技があるとすれば誰よりも人間を好きになれる。というの冗談で柳音を誰よりも好きになれる事だ。恥ずかしい事この上無い物言いだが本気なわけで・・・
柳音「明日だかんね?」
霧矢「あぁ分かってるって明日の朝10時、等辺駅前で待ち合わせでデー
トな」
少しニヤケて霧矢は言った。
柳音「デートじゃない!ただ映画見に行くだけ!」
少し慌てて訂正する。
霧矢「おもいっきりデートじゃんか・・・」
と呟く霧矢。
っとそんで、隣で騒いでるのは柳音 結衣同級生で付き合ってはいないが好きな相手なわけで・・・勘違いでなければ相手も僕を良く思っているだろう。あくまで僕の中での話だが・・・
身長は165くらいか?僕よりちょっと低い位だ。胸は小さいがそれを除けばスタイル抜群で顔も良い男子に人気なわけで、よくある許嫁や中学でなんかあったみたいな設定はないが、とても仲が良い。
優等生風な男子「校内でイチャイチャもいいが、人目の付かないとこにしてくれないか?」
クラスに一人はいるであろう優等生っぽさ全開の男子が茶化すように言った。
柳音「イチャイチャなんてしてない!!」
否定するように言うが顔が赤い。
霧矢「出来ないからって当たるなよなぁ高城君」
上から目線でニヤケて言う霧矢。
高城「で、出来ないんじゃない!そういった行為を好まないだけだ!まったく・・・そうだ霧矢、明日空いてるか?」
優等生キャラなのか変な言い訳をすると、思い出すように言った。
霧矢「明日かぁ悪いな明日は無理だな」
あくまでデートなので誘うのは躊躇う。
柳音「え~じゃあ高城君も明日さぁ映画行こうよ♪ねぇ霧矢」
っと容赦無く誘う柳音。
霧矢「なっ!うう~柳音がそう言うなら~」
しぶしぶ折れる霧矢が言う。
高城「映画か・・・ならパスするよ。おっとそろそろ授業だ」
察するように身を退いた。
柳音「そっか、さぁ勉強だ勉強」
そう言うと廊下をなぜか全力疾走で走っていった。
霧矢「サンキュな、高城。」
高城「貸しにしとく、だから今度こそ告白しろよ?」
背中を押すように言う。
霧矢「高城君・・・先越してごめんね・・・っぷ」
変な女の演技をしながら霧矢が言った。
高城「人の恩をお前って奴は、まぁ頑張れよ。」
笑いながら肩を叩いた。
霧矢「おうよ!」
と言って二人はクラスに戻った。
紹介が遅れたが、高城 守いわゆる親友って奴だ。顔もかっこ良く、機転が効いて頭も良くスポーツ万能、しかしまったくモテない男だ。
眼鏡をして本を読む姿などは定番だが。授業中に「トイレ言っていいですか?」と言って15分ほど帰ってこないなどキャラに合わないこともよくやる。
好きな奴はいっぱいいるらしいが、全く彼女ができず出来ても1ヶ月以内に別れてしまうらしい。
そんな感じで1日が終わり朝が来た・・・
霧矢「ん~ん??っ!!」
寝起き顔に派手な寝癖で起きた。
目が覚めた僕は時計を見た、9:30・・・駅まで急いで30分。
霧矢「やっば・・・急げ急げ~」
非常事態に気がつくと急いで支度をした。
霧矢「残り時間は後10分!走れ俺!風になれ!」
自分に変な暗示をかけて走る霧矢。ここらで曲がり角のフラグが起ったらなどと考える余裕があるのが僕の不思議な所であろう。
柳音「はぁい遅刻~♪5分オーバーです♪」
楽しそうに言う柳音。
霧矢「はぁはぁ・・・ゴメン・・・」
息を整えながら謝った。
結局走ったが間に合わず5分遅れたのであった。お詫びにジュースをオゴり事なきを得たわけで。
柳音「別にいいよ~、んじゃ行こ~」
機嫌がいいのか可愛い笑顔を見せながら切符を買いに行く。
映画館は隣の駅の西等辺駅にある。
柳音「霧矢も飲む?」
ホームでベンチに座り電車を待っている。いつも見ているが今日の柳音はさらに可愛く見える。っとその時、軽い地震が起きた。
柳音「わっ地震?」
すこし慌てて言う。
霧矢「大丈夫だ・・・っと」
その直後もっと激しい地震が起きた。
柳音「きゃっうっ」
今度はとても慌てて倒れた。
霧矢「柳音!!」
起こすように叫ぶ。
柳音は軽く頭を打って気絶してしまった。
とっさに柳音を抱えてベンチの下に入った。砂埃が舞って石が砕ける音が聞こえた。音が遠くなっていき、視界がボヤケてきた。
そのまま気を失ってしまった。
謎の声「霧・・霧矢・・・」
霧矢「誰・・だ・・・」
誰かの声が聞こえる。体は動かず何も見えない。
霧矢「誰だ!」
謎の声「か・・な・たい・?」
良く聞き取れない。
霧矢「えっ?」
謎の声「神に・・・なりたいか?」
謎の声はピエロのようなヘラヘラしたような声で言った。
霧矢「何を言ってるんだ?ここはどこだ!柳音は!」
状況が掴めない霧矢は慌てて問う。
謎の声「ゲームをやるんだ・・・ゲームの勝者が神になれる。」
霧矢「神に・・・なれる?何をバカな事を・・・」
一瞬考え、否定するように言った。
霧矢「なんだあの地震は!?」
思い出したように言う。
謎の声「君の心と私を繋ぐ時に発生する・・・衝撃かな?大丈夫だよ、ちゃんと戻すから・・・」
霧矢「なにを言って・・・」
言い終わる前に話しを切られる。
謎の声「すぐに分かるよ・・・そして君は神になろうとする。じゃ、また来るよ」
言い終わると光が見えた。
ハッ・・・
横に柳音が座っている。なにも起きていない、どこも崩れてないし砂埃も無い・・・
柳音「霧矢も飲む?」
デジャブか?さっきもあったような。
霧矢「や、柳音?」
なにがどうなってるか分からず呼ぶ。
柳音「ん?なに?」
霧矢「地震は?」
柳音「地震?なにそれ?」
なにもないよう柳音は首を傾げる。
なにも起きていない?僕は寝ていたのか?
霧矢「柳音、僕寝てた?」
少し半笑いで聞いてみた。
柳音「なに言ってるの?今座ったばっかじゃん」
少し心配するように柳音は言った。
霧矢「あぁそうか・・・」
じゃあ今のは・・・
柳音「・・・・もー!もっと楽しそうにさぁ♪」
そう言いながら、急に腕に抱きついた。
霧矢「わっ何!分かった!分かったから!」
嬉しそうに言う霧矢。
まぁいいか夢だ夢・・・
柳音「あぁ~面白かったぁ♪ねっ霧矢」
満足そうな顔で柳音が言った。
霧矢「おぉ俺も魔法とか使いたいなぁ。」
子供のように手を振って言う。
柳音「ハハハッすぐ影響されて~、今度また行こうね。」
霧矢「あぁ絶対行こう!次は何見る?」
楽しそうに言った。
柳音「そうだな~何がいいかなぁ・・・そうだ!あれは!」
と言いかけた時
ドンッ
後ろから男がぶつかってきた。
霧矢「いった、なんだよったく」
少し怒って言う。
バサッ
霧矢「えっ?柳音?」
いきなり柳音が倒れた、脇腹から大量の血を流している。
霧矢「おい!柳音!おい!誰か!うああああああ!」
と叫ぶ霧矢。涙が出てくるのが分かった。
人が集まってくる、今ぶつかった男に刺されたのか?
何も考えられなくなった。ただその場で傷を押さえながら泣くだけで・・・
何時間経っただろう・・・病院の待合いに座っている・・・柳音の両親が少し離れた所で泣いていた。っと彼女の父親が来た。
柳音の父「君がそばにいてくれたんだね・・・ありがとう」
優しい声で言ったが目は泣いていた。
霧矢「ご、ごめんなさい・・・側にいながら何も・・・」
消えそうな声で言いながら何を謝ってるのか、心の整理も出来ず下を向いていた。
涙が溢れる。自分に何か出来たのか?それでも何も出来なかった悔しさが辛くて、悲しかった。
柳音の父「君は良くやった。ずっと側を離れないでいてくれた。それだけで・・・感謝している。」
心に語りかけるような声はとても暖かかった。
霧矢「僕が・・・僕が・・何か・・・・」
なにか言うが答えが見つからないまま泣く。
柳音の父「君が娘を守れれば・・・かい?」
静かに言う。
霧矢「・・・僕が守れれば」
柳音の父「たしかに、守れれば助かったかもね・・・でも君も私も人間だ・・・私を守りたかったさ。気持ちは君と同じだ。」
霧矢「・・・・それでも・・・ごめんなさい」
言ってることは分かるなにも出来なかったかも知れない、それでも霧矢は謝りたかった。
柳音の父「君は優しい子だ。守れるか守れないかじゃない・・・その気持ちが1番大事なんだよ」
そういうと笑顔を少し見せて戻っていった。
柳音は命は助かったが意識が戻らない状態だった。
ベッドで横になる柳音は寝ているだけのように見えた。
霧矢「ごめん・・・ごめんな・・・・」
何度も何度も謝り続けた。
家に帰った僕は何をするんでもなくボーッとしていた。
ピーンポーン
インターホンが鳴った。ガチャと玄関の扉を開く
高城「おう」
軽い挨拶を言い少しだけ笑顔を見せた。
霧矢「高城・・・」
高城「話は聞いた。大丈夫か?」
そう言う高城は心配で走ってきたのか息が少し切れていた。
霧矢「柳音が・・・」
高城「あぁ・・・まっ元気出せよ。そんなんじゃ柳音が眼覚ました時笑われるぞ」
精一杯励ます高城を少し目が赤い。
霧矢「そうだな・・・少し楽になったわ、まぁ上がれよ」
そうしてしばらく二人で話をした。
高城「ってことは犯人は捕まってないのか・・・」
霧矢「あぁそうだ」
高城「はぁ神にでもなれば犯人捕まえられるんだが・・・っとそうだそういえば、昨日の朝に急に地震がある夢を見たんだ、それ・・・」
言いかけて霧矢が乗り出した。
霧矢「10時頃か!?」
大きな声で言って高城も驚いている。
高城「え・・・そうだが・・・でも」
霧矢「俺も見たんだ地震の夢!そして声が聞こえて」
高城「・・・神にならないかって・・・・」
言いながら高城の顔が強ばった。
霧矢「なっなんで偶然?」
高城「偶然・・・にしては、だがそんな現象も説明つかない」
どういう事だ、こんな夢を2人同時に?内容も一緒・・・
高城「それで?なんて答えた?」
霧矢「そんな夢の話だ。なにも答えてない」
高城「俺は・・・なりたいって答えた。そしたら君はプレイヤーだって言われて。」
高城は心配そうに言った。
霧矢「おい、マジになるなって、ただの夢だろ。」
口で笑いながら言う。
高城「本当にそうなのか・・・?」
霧矢「だってそうだろ?そんなのアニメやゲームの世界だ」
高城「でも・・・ゲームの内容だとスタートは今日の18:00だ」
霧矢「なにも起きないって今は柳音がしん・・・ぱ・・・うっ」
言い終わる前に意識が飛んだ。
・・・・うう、この感覚はあの時と・・・・
謎の声「やぁ、まだ信じないんだ。今度は地震なかったろう?アハハ」
あの時のピエロのような声が挨拶付きで言った。
霧矢「な、なんで夢のはずじゃ・・・」
謎の声「現実さ、全て現実・・・それで?ゲームに参加する?」
話を面倒臭がるように進めようとする。
霧矢「バカ言うな!そんな訳の分からないゲーム!」
謎の声「でも・・・参加しなければ彼女は死んじゃうよ?」
すこし楽しそうに言う。
霧矢「彼女・・・?柳音か?どういう事だ!」
慌てて聞く。
謎の声「彼女はこのままだと死ぬ、そういう運命、生まれながらに決まっていたんだ」
霧矢「ふざけるな!お前がやったのか?答えろ!」
怒鳴って怒る。
謎の声「意外と感情的だね、いったろ?運命なんだ。ここが彼女の終点さ。そして彼女を刺した男、彼も刺す運命、全て決まっていた事なんだ。」
あざ笑うようにピエロ声は言った。
霧矢「神なら・・・運命を変えれる?それであの時、僕が絶対に参加すると?」
声を落ち着かせて聞く。
謎の声「察しがいいね、その通り。それに神にならずともゲームに参加すれば少し力がもらえる。その力で彼女を助けれるかもよ?このゲームはこの世界の運命をも左右するからね」
誘惑するよう言う。
霧矢「参加すれば助かる・・・」
謎の声「考える時間は無いよ。ゲーム受付は後3時間」
霧矢「ゲーム内容は?参加人数は?」
謎の声「ゲーム内容は受付しないと教えないよ。参加人数は・・・日本の関東にいる全員に君と同じ事をしているから。・・・それでも五千人か?まぁ結構いると思っていいよ、あっもちろん柳音みたいに死ぬ間際の人なんかは例外だけど。」
霧矢「関東全員だと?みんな平然としていたぞ・・・」
謎の声「君だってそうだったろ?高城に会うまでは、みんな信じてなかっただけ、大体の人は君と同じで今受け付けだ」
霧矢「・・・・本当に助けられるんだな」
謎の声「それは君しだい」
霧矢「分かった・・・そのゲーム!俺が勝ってやる!」
謎の声「ふふっそれじゃ18:00に・・・頑張ってね・・・霧矢君」
そう言い終わるとまた光が見えてくる。
うっ
高城「おい!大丈夫か!」
霧矢「あ、ああ」
高城「・・・声か?」
察するよう問いかける。
霧矢「あぁ信じられないけど・・・現実みたいだ。」
高城「そう・・・か・・それで?受付は?」
僕は高城に話した内容を説明した。
高城「そういう事か・・・霧矢、お前は力ってどんなのだと思う?」
霧矢「魔法・・とか?」
高城「非現実的すぎて分からないな・・・」
そう言うと横になって伸びをした。
時計の音が大きくなっている気がする。
高城「後5分だぞ・・・」
霧矢「だんだん怖くなってきたな」
高城「正直、僕も怖い」
霧矢「これも夢だったりしないかな」
高城「だったらいいよな・・・もう現実に変えれないかも知れないからな・・・」
霧矢「変な事言うなよ・・・僕は柳音を助ける、現実に帰るんだ。」
高城「霧矢は・・・神になったらどうする?」
霧矢「柳音と仲良く暮らせればいい・・・かな」
高城「僕は神になったらこの世界にいる悪人を全て消す。」
霧矢「えっ?」
高城「柳音を刺した悪人も含めてそんな事が起こらない世界を作る。」
いつになく決意ある声だった。
霧矢「高城はすごいな、もうそんな考えて。僕なんて」
高城「お前もすごいさ!女の子一人の為にゲームに参加なんて、僕は夢だと思ってただけで。」
霧矢「僕達はずっと親友だよな?」
高城「・・・!ふんっ当たり前だろ!!」
笑顔で言ってみせた。
霧矢「ありがとう」
高城「あぁ・・・・始まるぞ・・・」
そう言うと後何秒もなかった。
カチッカチッカチッ
時計が18:00を指した。
何もない真っ白な空間そこに僕が一人・・・なんて寂しい場所なんだ。
紳士風な声「こんばんわ、意外と集まりましたね。ゲームに支障が無いように皆さんはお互いの姿が見えないようにしてあります。次にゲームスタートと私がいった時点で開始になります。ゲーム内容ですが・・・まずあなた方一人に1体「ラーガ」と呼ばれる生き物を授けます。ラーガの説明は後ほどとし、あなた方の事はこれからマスターと呼びます。このゲームは実に簡単、今からマスター全員を別の世界に飛ばします。そこであなた達マスターが一人になるまで戦ってもらい、最後の一人が・・・神になれるのです!」
淡々と説明を始める声はピエロではなく、もっと紳士的だった。
なんだ・・・ようは殺し会いをしろってことか?別の世界ってなんだ!?
紳士風な声「別の世界はこの日本の大都市によく似た設計になっているので馴染みやすいと思いますので心配しないでください。次にラーガの説明ですが、説明より先に1度ラーガをお渡しします。」
そう言うと少し光って
霧矢「お渡しするって・・・・おわぁぁ!」
いきなり足下にドラゴン?いや犬?・・・鱗は無いが犬にしては2足歩行で顔もワニのような形だ。大きさも膝まではある。
紳士風な声「それがラーガです。ラーガとマスターの心は繋がっています・・・というより繋げました。ですのでラーガが死ねばマスターも死にます。マスターは基本はそのラーガを使って戦うことになると思いますが今皆さんが持っているラーガはほとんど戦えませんし、マスターと大差無い能力です。ですが方法については教えませんが、ラーガはマスターの強さに比例して強くなります。それこそ見た目も代わりますよ。まぁほかにも能力はありますがマスター自身の手で発見してください。あっそれとですね残り100人に残った者にはその時点で一つ願いを叶えてあげましょう。でも他の人を殺せとかは無しですよ?ただし願いで元の世界に返せと願えば帰らせてあげましょう。それでは大丈夫ですね?」
霧矢「待てちょっと質問とかは?おい!」
紳士風な声「ゲェームスタアァァットゥ!!」
勝手気ままにそう言うと光に包まれた。
霧矢「ってぇ何だよ全然分からないだろ」
そう突っ込むとどこかに飛ばされた。
あたりを見回したゲームの場所なのだろう、たしかに都内の風景とたいして変わらないが人の気配がしない。ドンッ
霧矢「った!なんだ・・・ってこいつか・・・」
ラーガが背中にぶつかったようだ。
霧矢「こいつ襲ってきたりしないのか?んでこいつで戦えって・・・」
少しビビりながら言った。
???「はぁこんな鈍くさい奴がマスターかよ・・・」
いきなり声がした。
霧矢「!? 誰かいるのか?」
警戒しながら言う。
???「いんだろがさっきから!」
っと下から聞こえる。
霧矢「お、お前・・・しゃべれんのか?」
疲れきった声で言う霧矢は距離を取った。
ラーガ「喋っちゃ悪いか?まったく神様も面倒な事を・・・」
他人事でグチを言い始めた。
霧矢「・・・・」
ラーガ「おい!手貸してみろ」
霧矢「あぁこうか?」
すこし警戒しながら手を前に出した。
ラーガが急に光り始めたかと思うと、ボンッ
霧矢「・・・ん?なんだこれ」
差し出した右手を覆う用に赤い装具が着いている。
ラーガ「意外と落ち着くな・・・」
霧矢「!?お前か?変身?」
さっきのラーガは装具となって右手に着いたらしい。
ラーガ「俺達ラーガは装具となってマスターに装着する能力があるんだ。お前の心の強さがそのまま俺の力になる。そしてお前の武器になる!」
霧矢「武器?」
ラーガ「ラーガにはいろんな武器系統があって剣だったら剣に変身できる、槍ならやり銃とかもいるな、そんで俺は剣だ。」
霧矢「剣・・・それで戦うのか?」
ラーガ「まぁちょっと右手を剣にする気分でさ、やってみ」
ふんっ!ハッ!うがああ!!
ラーガ「まじめにやれよ!」
霧矢「やってんだよ!!でねぇよ」
怒って言う
ラーガ「ん~もうこの一体は敵がいつ出てもおかしくない、特訓して早く覚えるんだな」
霧矢「特訓って・・・なんなんだよ・・・・」
下を向いて呟く
ラーガ「いいかこれはゲームなんて優しい物じゃねぇ・・・生と死が賭けた戦いなんだよ」
そう言って黙る。
霧矢「そうだな・・・急でなんも分からないけど始まったんだ。本当の現実が・・・。そうだお前達ってみんなラーガって言うんだろ?じゃあ名前付けねぇと」
笑いながらそう言うと
ラーガ「あぁ?気楽な奴だなぁお前は・・・勝手にしろ」
少し照れてる気がする。
霧矢「じゃあお前は今日からレットだ」
レット「まぁなんでもいいぜ。よろしく頼むぜ相棒!」
霧矢「あぁよろしくなレット!」
霧矢「まずは高城を探す!!探しながら特訓だ!」
レット「高城?」
霧矢「俺の親友だ!」
レット「あぁそうかい~んじゃ行こうぜ高城探しだ」
意気揚々と言ってみせるレット。
僕はあまりの展開に着いていけなかった・・・もう僕の現実と思っていた世界は、まるでアニメや映画の世界になっていた。僕はまだ分かっていなかった、このゲームがどんなに辛い戦いなのかも、分かっているのはもうゲームは始まってしまったという事・・・・
第1章 完
次回第2章 始まりの死
どーも処女作でなれないですが大目に見てください。若いが為知らぬ事もたくさんありますが読んでいただけると嬉しいです。次回作も制作中ですのでよろしくおねがいします。
また今回の作品は元ネタや情報関連をまったく使用してないので、私の想像の中だけで作ったため現実性がない場面や矛盾があるかもしれませんが御了承ください。