六
それからソマールを目指してまた歩き続ける。ダイオン城を出てから二日経ってるからまだ半分くらいって所か…分かってはいたけど結構遠いな
魔物もウッドランドやダイオン城近辺にいた魔物よりも手強いのが多いし、常に気が抜けない状況が続いてる。といっても二人は全然手強いとは思ってないんだろうけど、違う意味で二人は神経使ってるし、気が抜けない状況にいる
その原因はというと……
「わ、わ、わわっ!!」
「うっ!?こっちに来るな馬鹿者!!」
「ご、ごめん!!うわああぁっ!!こ、こっち来た!!」
「わっ!?剣の軌道に入るな!危ないぞ!」
………ジェーノが魔物から逃げ回る度にオルガや唯の攻撃の範囲に入っちゃって二人とも上手く立ち回れない所為。二人が上手く攻撃の軌道変えたり止めたりしてくれるから怪我はしないで済んでるけど、俺の前に入られたら魔物ごとジェーノをぶった斬る自信しか無い
戦闘が終わる度に二人とも顰めっ面しながら疲れた顔してる…。オルガに至っては顔が変形して来てるのでブチ切れ寸前だ
「ご、ごめん毎回毎回…魔物を見ると怯んじゃって周りが全然見えなくなっちゃうんだ…」
「私達が護ってやるから貴様はその場に立っていろ!!直立で!!その方がまだマシだ!!」
「わあぁっ!!魔物!!!?」
「誰が魔物だ!!!」
「痛いっ!!?」
オルガの完全に変形した顔を見てビビりまくるジェーノ。オルガから脳天に拳骨食らって悶絶してる……うーん、前途多難…
「…零也でもあそこまで逃げ回ったりしなかったのに…ジェーノは余程怖がりなのかな…」
「いや、俺も初めて会ったスライムに逃げ回ってたよ」
「…………成長したね」
ほんとね。今はビビらずしっかり闘えてるんだから
でもめっちゃデカい魔物と闘えって言われたら二の足踏むしビビり散らかすとは思う。まだそこまで強くなってないし
「貴様は私の顔が魔物に見えるのかぁあ!!?」
「見えない見えないです!見えないけど怖いんだって!」
「誰の顔が怖いってぇ!!?」
「痛いぃっっ!!!」
『……………………』
唯と顔を見合わせて頰を掻く。とりあえずオルガの機嫌が直るまではジェーノに犠牲になってもらおう




