十二
中に入った俺は城の内装の豪華さと威厳さに放心してしまった。大理石のような石で作られた城壁、床にはいかにも高価そうな絨毯が敷かれている。
所々に鎧を纏った兵士達が見張りの為に巡回していて、皆が入って来た俺達をじっと睨むかのような視線を送ってきた
…怪しまれてるんだろうか。魔物の襲撃があったばかりだし、仕方無いっちゃ仕方無いのかもしれないけど…
「よく来てくれた」
…しかし、その視線は城の二階から降りて来たルーギアスさんの一言によって無くなった。皆いつも通りの巡回に戻って行った
それにしても巡回してる兵士の人達…皆どこかしら怪我してたな。腕に包帯巻いてたり、足を引きずってたり…それも今回の件と何か関係しているんだろうか
「昨日は宿を手配してくれてありがとうございました」
「なに、それくらい当然だ。それより…ここに来てくれたという事は…」
「昨日の話を詳しく聴かせろ。私達も手を貸してやる」
「…そうか。手を貸してくれるか。ではこちらに…二階に我らが王、ダイオン様がおられる。私の後についてきてくれ」
そう言うとルーギアスさんはくるりと後ろを向き歩いて行く。その後に続いて俺達も歩いて行く
長い階段を上り、少し歩いて行くと大きな扉の前でルーギアスさんが立ち止まった。扉の番をしている兵士と話をすると兵士はその扉を開けた。
玉座の間…って言うんだろうな。こういうの…他の部屋とは全然違うもん、雰囲気とか飾ってあるものとか
…そして、他の椅子とは明らかに違う豪勢な装飾がなされた椅子…玉座に深く腰を掛けている一人の男…ダイオン王が俺達を見据えていた
「ダイオン様。この者達が昨日のゴブリン達の襲撃を退けた三人です」
「うむ。先ずは礼を言うのが先であろうな。街を守ってくれた事、感謝する」
そう言ってダイオン王は俺達に向かい頭を下げた
ダイオン王は玉座にふんぞり返って命令下すだけの王様じゃないって事は今の行動だけで分かった。だってそういう王様は感謝の謝辞とか絶対述べないだろうし




