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寝て起きたら異世界  作者: 634
危殆
603/734

二十



「…お前からは何も話せねぇか?」



沈黙に耐えかねたライオネルが零也に訊いた。対して零也は難しそうな顔をして腕を組むと唸ってる


話す事を躊躇ってるのは分かる…というより自分から話して良いのかを迷っている感じだ




「お前もこいつが誰なのかもう分かってんだろ?」



「…うん。修練場で話されたし、顔も見た」



…ゼロに顔を向けて仮面をじっと見つめる


近寄り難い印象を受ける恐々しい夜叉の仮面…仮面の横に付いてる長く太い紐でそのまま髪を縛ってる。纏めた長い髪は唯を連想させる


仮面が絶対外れないようにする為にこんな縛り方してるのかな…オレ達に絶対顔を見せない為に




「そんな仮面付けたままじゃ息苦しいだろ、外してやれ」



「………怒られるよ俺」



「もうバレてんだよ、俺とリオには」



「……やっぱそうだよね。二人には多分バレるって言ってたし」



苦々しくそう言って零也は紐を髪から解いてゼロの仮面を外す…観念したって感じだけど



……やっぱり…そうだった。仮面の下に隠されていた顔は…零也と同じ顔をしていた


髪は今の零也よりも凄く長く伸びてるし、やつれている印象を受けるけど…間違い無く零也だった




「リオ、一応部屋の鍵掛けとけ」



ライオネルに言われて鍵を掛ける。見られたく無いなら配慮はしておかないと…それこそ零也が起きたら怒られちゃう




「……やっぱり俺からは何も話せないよ」



「それで良い。こいつが起きたら話聴く」



「……まあ、バレたら話すって言ってたし大筋は話してくれるだろうけど」



「何にせよこいつが起きるまで待つしかねぇな。つーか何だよゼロって」



「それは俺も思った。多分俺の名前を変えて出た咄嗟の名前なんだろうけど…」



ああ…零也の〝零〟は〝ゼロ〟っても読めるから…名前訊かれる事考えてなかったのかな?


咄嗟に考えたとは言え安直っていうか……零也らしいけどさ。そういう所は変わってないんだ




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