六
オルガの一声と共に俺と唯は剣を構えゴブリン達と対峙する。小さい個体…ってなるとあの短剣持った三体って事になるな。複数体の魔物と戦うのは初めてだな…今までは唯やオルガが他の魔物を斃してくれたお陰で目の前の魔物に専念出来てたけど…
この大剣の長さなら懐に入られない限り相手の攻撃はまず当たらないし、様子見の攻撃を掛けてみるか
「でぇぇい!!あれ?」
様子見で仕掛けた俺の一振りは呆気なくゴブリンの一体に命中した。斬られたゴブリンは小さな断末魔と共に消滅…あれ?こいつ等全然大した事ないぞ?今まで戦ってきた魔物に比べたらめちゃくちゃ弱い
「ギャギャッ!!」
「っとぉ!あぶ…あっぶ!?」
ゴブリンの一体の一撃に続いてもう一体が連撃を掛けてきた。一撃目はしっかり躱せたけど、続けての二撃目は紙一重だった。躱せなかったらぶっすり腹に短剣突き刺さってた…やっぱちゃんとした防具身に付けないと駄目だな…危うく致命傷食らうとこだった
「お返しっ…だっ!!」
一撃で最初に攻撃をしてきたゴブリン、もう一撃で後に攻撃したゴブリンを仕留め、小さく息を吐く
…命を懸けた戦いだから仕方無いんだろうけど、やっぱ斃す…殺すのは良い気持ちはしないな…直ぐに消えてしまうから殺した実感がそこまで沸かないのがせめてもの救いか…
「唯!オルガ!そっちは大丈夫…みたいだね」
二人の方は既に戦闘は終わり、二人共怯えた門番に手を貸していた。門番さん…門の番全然出来てなくないすか?
「ふん。皮肉なものだな。私をここで待ち惚けさせたお陰で助かるとは」
「す…すまない。君が居なければ遣られていた…ありがとう…」
「…提案をしてもいいだろうか?助けた代わり…というと恩着せがましいが、貴方の方からダイオン王にオルガの街の滞在の許可を頂いて欲しいのだが」
「それは………分かった。間も無く迎撃隊が到着する頃だろう。その際隊長に進言してみよう」
「隊長に…?王の許可は得なくともいいのか?」
「ダイオン王は隊長…ルーギアス様に全幅の信頼を置いておられる。隊長が決めた事ならばダイオン王も反対はしないはずだ」




