十七
「…………抜けた!抜け出せたぞ!!」
オルガが感嘆の声を挙げ、拳を握りしめながら身体を仰け反らせている
その少し後ろで俺と唯は安堵の溜息を吐いた
「まさか森に差し込む木漏れ日が森を抜け出す手掛かりだったとはね……ここでも零也に助けられてばかりだった」
「何か木漏れ日が道みたいに差し込んでたからさ…こういうのがヒントだったりするんだよRPGって」
「あーる…ぴーじー?」
「あ、いやこっちの話」
いやでもほんとに当たってて良かったわ。これ当たってなかったら絶対森の中彷徨い続けてたもん俺ら。彷徨い続けて彷徨い続けて野垂れ死んでた絶対
「貴様!お手柄だぞ!良くやった!」
にこにこ笑いながらオルガが俺の背中を叩いて来る。強い、痛い、確実にダメージ食らってる
「オルガ、君はこれからどうするんだ?」
唯がそう訊くとオルガが俺の背中を叩くのをピタリと止めて顔を曇らせた
「………何も決まってはいない。いや、決まってはいるが今のままでは到底……いや、何でも無い」
「決まってないんだったらこのまま一緒に行動しないか?」
「私が…貴様等と?」
「勿論、無理強いはしない。目的があるならそちらを優先してくれて構わない。共に行動するのは森を抜けるまでと言っていたしね。昨日話した通り、私と零也は城へ向かう」
ふむ、と一息つきながらオルガは一考する。何か言い掛けてたよなオルガ…何か訳有りなのか?
いや普通に訳有り有りの有りだよな。魔王の娘が訳無くこんな所に居る筈無いもん
「貴様等、私は魔族だ。人間と魔族がどういった間柄か分かって言っているのか?」
「私は種族でその人物を決めつけ貶めるような事はしない。零也だってそうだ……よね?」
「え?あぁ、うん」
すっごい生返事しちゃったけどこの世界じゃ魔族と人間って相容れない存在だったりするのか?この世界の事ほとんど無知に近いから全然分かんねぇ
逆に無知だから言えるけど、オルガって魔族ってだけで全然人間と変わんなくね?魔族ってだけで貶めたりとかは絶対にしない。それだけは自信持って言える
「…零也、それと唯と言ったな。零也、お前には命を救われた貸しがある。唯、お前は腕が立つ。共にいて有利な面が大きい。多少の不利を抱えていてもな」
「素直に一緒に行くって言えば良くね」
「貸しは貴様の命を取って返すか?」
「すいませんでした」




