十三
マズい。これはヤバすぎる…きっと二人はこのオークの眠る魔法か何かに掛かってしまったんだろう。オークの掛かったって言葉がそれを意味してる
闘える人間は誰か?俺しかいない。勝てるか?多分無理
そんな事を考えているうちにオークはもう目の前までこちらへ歩いていた。俺を見るとオークは不思議そうな顔をしながら顎をボリボリと掻いている
「ああぁぁ?何でお前俺の魔法に掛かってねぇんだぁ?1番早くに掛かりそうな間抜けな顔してんのによぉぉ」
「うっ…うっせぇ!!」
「まぁいいやぁ~。今日は久々に旨そうな女が2匹も釣れたぁ…お前はみのがしてやるよぉ気が変わらんうちにさっさと消えなぁぁ~」
そんな事…出来るわけ無いだろ!!
例え勝つ事は出来なくても、二人に掛けられた魔法が解けるまでの時間を稼ぐくらい…!
…こういう魔法って時間経てば勝手に解けるよね?掛けた魔物斃さないと解けないとかじゃ無いよね?そうだったら詰みなんすけど
…あぁもう考えても無駄だ!!!今闘えんのが俺しかいないんだったらやるしか無いだろ!!!
「何だぁその剣?俺と闘うってのかぁ?」
「当たり前だ…!二人を食わせて堪るかよ!」
「ブヒヒヒッ!!!威勢が良い馬鹿だなぁぁ!!良いぜえぇ、こいつらを食う前にまずはお前から食ってやるよおぉ!!!」
その言葉と共にオークは俺目掛けて突進ーーーー棍棒を振り抜いて来た。何とかその一撃を躱し距離を取る
早い…!!こいつ図体に似合わずかなり動きが早い…!!少しでも気を抜いたらすぐに遣られちまう…!!
「怖がってんのがバレバレだぜぇ~?お前闘う事に慣れてねぇだろぉ?」
「生憎、今まで生きて来てこんな命を賭けた闘いとは無縁の生き方をしてたんでね…!」
「ブヒヒヒッ!!雑魚が粋がってんじゃねぇよ!!!さっさと死んじまえぇぇ!!!」
突進からの振り抜き。さっきと同じだ
これならさっきみたいに避けられーーーー
「バァァァァァカ!!!同じ攻撃なんて仕掛けるかよぉぉ!!!!」
「なっ…!?」
避けたと思った瞬間、オークの左腕…棍棒を持っていない方の手が俺の服をがっちりと掴む。そのまま引き寄せられ棍棒で横っ腹に思いっ切り叩き込まれた
「がはっ!!」
「ブヒヒヒヒヒヒヒッ!!!なかなかいい声だぞぉ!!それもう一発ぅ!!!」




