十一
オルガが殴り倒した木を薪の代用として使う事にした。そのまま使えば間違い無く山火事起こすので唯が細かく切り刻み、手頃な大きさになった木が俺達三人の側にこんもりと積まれている
「貴様等は先に寝ていろ。私はまだ眠くはない…眠くなったらどちらか…いや、お前は役に立たんだろうからそのまま寝ていろ」
というオルガの親切ながら悲しくなる一言で俺は先に寝る事にした。いや、俺だって火の番くらいは出来るんだけど。魔物が来たら対処しきれないけど
因みに火は唯が持っていた火の種っていう発火作用のある種を砕いて刻んだ木に火を付けた。種で火が付くなんて俺の世界じゃ考えらんないなぁと一人で思っていました
「明日はこの森を抜けられるだろうか…」
「…どうだろ…。何か手掛かりがあれば違ってくるんだけど…」
「何にせよ明日に備えて眠るしかないな。今はオルガの厚意に甘えるとしよう」
まあ唯はオルガが眠くなったら起こされちゃうんだけどね…俺ほんと情けなさ過ぎるな…女の子二人に護ってもらってばっかで…
…うん、やっぱり火の番くらいは俺もやろう。魔物が来たら二人を起こす事になるけど、二人で交代するより三人でやった方が睡眠も多く取れるだろうし
身体を起こしてオルガの方を向く。オルガは片膝を立てながら座り、顔を俯かせたまま微動だにしていない
「なあオルガ、やっぱ俺も番やるよ。つっても火の番くらいしか出来ないけど………オルガ?」
俺が声を掛けてもオルガは顔を上げようとしない。まるで俺の声に気付いていないみたいだ
言葉を返すまでもなく必要無いって言われてるんだろうか?いや、流石のオルガもそこまで俺の事を邪険には扱わないだろ…多分
「オルガ?聴いてんのか?オルガ?」
全く顔を上げようとしないオルガの肩を揺すりながら再度声を掛けるが、反応無し。え、ほんとに邪険にされてる?
…と思った瞬間、オルガの身体がどさりと地面に投げ出された
………………………え?




