九
それぞれが考えて案を出していくものの、なかなか有効な策は出ない。悲しいくらい八方塞がりだ
辺りは更に暗くなり、完全に夜になっている(この森があまり日を差さないから推測だけど)
あーこれは野宿ですね。異世界に来てから三日中二日野宿するのって俺くらいじゃね?
「…今日はこの森を抜けるのは諦めて身体を休めた方がいいかもしれないな」
「…それが得策だろうな………野宿か…」
「野宿すんの初めて?」
「当たり前だ。私を誰だと思っているのだ」
「オルガ・ディアボロス」
「…………火を起こす道具はあるか?」
あ、無視された?いや、誰だと思ってるか訊かれたからそう答えただけなんですけど…だってオルガの事名前しか知らないし、そうとしか答えらんなくないすか?
「………ディアボロス…か。オルガ、君の父の名前を訊ねてもいいだろうか?」
唯がそうオルガに聞くとオルガは僅かに眉を顰めながら唯を見て、やがて目を閉じながら口を開いた
「……気付いているのなら私が話さずとも知っていよう。貴様の考えている名前で合っている」
「やはりか。まさか君が魔王の娘だったとはね」
はい?何て?唯さん今何て言いました?僕ちょっと聴こえなかったんですけど?
魔王?魔王っつった?魔王!?魔王の娘!!?
「魔王の娘って…オルガが!?」
「貴様も名くらいは知っていよう、ルシフェル・ディアボロス…私の父様の名を」
わあめっちゃ厨二な名前。堕天使と悪魔が融合しちゃってる
でもごめん、確かに聴いた事はあるよ。あるけどそれは俺の世界のルシフェルとディアボロスの名前と解釈だ。この世界のルシフェル・ディアボロスーーーオルガの父さんの名前は全く聴いた事ないです。だってまだこの世界に来て三日目ですし
「オルガ、零也はちょっと特殊な事情があってね。恐らく君の父親の事は何も知らない」
「人間であれば誰しもが父様を知っていると思っていたが…特殊な事情だと?」
「俺この世界の人間じゃないんだ。別の世界から八雲さんに連れて来られたんだ」
「何を言っているのか分からん」
まあこれが当然のリアクションですよね。唯が信じてくれたのが奇跡みたいなもんだし




