一
ウッドランドを出て城下町へ行く為にニ人で北西を目指して歩いている。そういえば俺って防具何も付けてないんだよね…攻撃食らったらダメージヤバそう
唯は何か使い込んだ胸当てと脚にブーツ風の脚具を装備してる。そんで腰に剣。いかにも女剣士って感じ
俺は大剣。Tシャツに下ジャージ。場違い感ハンパじゃない
「そういえば天災の話を訊きたいと言っていたね」
思い出したように唯が口を開いた。すっかり忘れてた…八雲さんの凄さがどんくらいなのか訊こうと思って、いつの間にか話題が逸れてそのままだったっけ
まあ、どうせ常識外れな力なんでしょ多分
「彼女が本気で魔法を使えば大陸が消し飛ぶと言われている」
常識外れも甚だしかった。何だそのチートに輪を掛けたような力。世界を救うのに俺要らなくね?八雲さん一人で世界救えるじゃん…てか八雲さんが世界を滅ぼしかねないんじゃ…?
「近接戦闘の話は聴いた事が無いかな……大抵が彼女の膨大な魔量と魔力の話ばかりだ。あまりにも威力が有りすぎる所為で魔法を使う毎に大陸の形が変わってしまうとかなんとか…私も話でしか聴いた事が無いんだけれどね」
八雲さんが魔法を使う時はとばっちり食らうだろうから避難するしかないだろうな。大陸の形を変えるような魔法を間近で見ようものなら絶対無事じゃ済まない
成る程な…八雲さん一人で抑えるって言ってたのが決して大言じゃない事が分かった。寧ろ今は八雲さんの安否よりこの世界が八雲さんの魔法で滅びないか心配になってる
「で、夢で彼女に会ったんだろう?どんな容姿をしていたんだい?」
「容姿?」
「話ばかりが独り歩きをして肝心の彼女の姿をしっかりと見たという人物は殆どいないんだ。分かっているのが性別くらいで…人の目から遠ざかり、不意に大陸の形を変える…だから天災と呼ばれているらしい」
「んーと…長い黒髪の綺麗なお姉さんだった。口調は少し唯と似てたかな?ただ八雲さんの方が砕けて軽い感じ」
「……ふぅん。そうかそうか、良かったね綺麗な…それもこの世界で有名なお姉さんと夢で話せて」
あれ?何か唯ちょっと怒ってない?俺なんか気に障る事言いましたっけ?
ああ、唯も八雲さんと話したかったのかな?そんな世界的に有名な人なら一度くらい話してみたいもんな
「とーーーー。零也、君のお手並み拝見と行こうか」
現れてしまいました。魔物




