十三
俺の後ろから何かが弾けるような音が聞こえた。弾けるってか…何かと何かがぶつかった音。凄い音が俺の後ろでした
目をやるとそこには無残に砕け散った岩の塊が転がっていた。もしかしてあれが音の正体なのか?
「随分と歓迎されているようだね」
「あ、は、は、は…」
何処から湧いて出てきたのか、俺と東雲さんの前には大勢の魔物達がいた。
猿…いやゴリラみたいな風貌の赤毛の魔物、アナコンダみたいにデカくてコブラの頭をした魔物、鰐みたいな顔をして大斧を構える魔物…それらが数えられないくらい俺達の目の前にいる。
……勝てるビジョンが全く見えないんですけど。無惨に殺されるビジョンならありありと浮かんでるのに
「暁君、多勢に無勢とはこの事を言うと思わないかい?」
「で、でですねねね」
流石の東雲さんもこの数の魔物を前に顔が引き攣っている…そして俺は顔が引き攣るなんてレベルじゃない。下手したら漏らす、色んなものを
「逃げましょう東雲さん!」
「それは無理だ」
「何で…!」
「それはね、私達の後ろは既に塞がっているからだよ」
あっ、ホントだ。いつの間にか後ろにまで魔物達が大集合しちゃってる。囲まれちゃってる俺達⭐︎八方塞がり⭐︎
東雲さんと背中合わせになりながら魔物達の動向を伺う。この集団リンチ前のこの状況を何とか打破しないとはっきり言って勝ち目が無い。
一斉に襲って来られでもしたらひとたまりも無い。100%仏様になってしまうだろう
「暁君、何か良案は無いかな?」
「そ、そうですねぇ…何とか狭い道に逃げ込めば一気に何体も相手にしなくて済むんじゃないかと…」
「よし、では私が道を開く。君は私について来てくれ」
「い、イエッサー」
「……では行くぞ…3…2…1…!」




