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寝て起きたら異世界  作者: 634
寝て起きたら異世界
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十二



洞窟の中はやはり薄暗く、外よりもかなり寒く感じた。内部はかなり広く出来ていて、あちこちに道が枝分かれしている。迷ったりしないか不安だ




「ふむ、なかなか広く出来ているんだね」



「ですね。全部の道を調べながら行きますか?」



「そうする他無いかな」



「ていうか東雲さん、この洞窟に来た理由って何かあるんですか?」



俺に自分の腕を見てもらうだけじゃないだろう。東雲さんは最初からこの洞窟を目指してたんだし、腕を見てもらうのは単なるオマケ程度だと思う


東雲さんは俺の方を見て唇を噛んだ。表情は浮かない…あれ、これ訊いちゃ駄目な事だった?俺地雷踏んだ?




「父の…居なくなった父の手掛かりを探しているんだ」



「え…」



「私の父はとても腕の立つ人だった。私に剣を教えてくれたのも父だ。父を越える事が私の目標だったんだ」



「………………」



「そんな父が一年前に帰って来なくなった。父が最後に行くと言っていたのがこのクロコ洞窟なんだ」



……軽い気持ちで訊くんじゃなかった。東雲さんに悲しい事を思い出させてしまった


哀しそうに俺に笑い掛けると、東雲さんは俺から顔を逸らし前を向く




「さあ、無駄話はここまでだ。先に進もう」



「……はい」



「そんな顔をしないでくれ。君は何も悪くないよ」



「でも…」



「だから君が責任を感じる事はーーーーー暁君屈めっ!!」



「え?」



東雲さんの叫ぶ声に驚きながら言われた通りに身を屈める。屈んだ瞬間に俺の上を物凄い勢いで何かが通り抜けていった。



 

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