十一
それからの道中、東雲さんは敵が出るや一瞬で敵を刻んでいった。俺の相棒となった棍棒の出番は未だ一度も訪れてない。完全に傍観者です
でもやっぱり東雲さん凄い強い。腕が立つって言葉に嘘偽りは無かった。敵に攻撃する間を与えずに先手必勝で薙ぎ倒してる
複数の敵がいても、一体斃してその次の敵を攻撃するまで全く隙が無いし、魔物達もこんな人を相手にしたんじゃ堪ったもんじゃないな
「ん?どうかしたかな暁君?」
「いや、ちょっと魔物達に同情を…」
「奴等に同情なんかするものじゃないよ。奴等は私達の命を脅かす存在なんだ」
…魔物達から見たら東雲さんがそれに大きく当て嵌ってると思う。口には出さないけど
「さて、宿で得た情報通りならばそろそろ洞窟が見えて来てもいい筈なんだけれど…」
そう言って辺りを見渡す東雲さん。俺も一緒になって見渡してみるが、それらしいものは見当たらない。まだ先にあるって事か?それか俺達が道から外れたかって事だよな
…さらに道を進んでいく事三十分ほど。俺達は漸く洞窟の入り口まで辿り着く事が出来た
クロコ洞窟…入り口の前に錆びれた看板が立っている。そこには『入る者命の保証無し』と書いてあった
恐いよこの注意書き…余計に入りたくなくなったじゃんかよ…
流石に東雲さんも入る事を躊躇っ…てないわこの人。この看板を前に全く顔色を変えてない。寧ろ顔付きがより一層引き締まっちゃってる
「よし、行こう」
「ウィッス…」
どうかびっくりする位あの看板の注意書きが過剰表現でありますように…




