02 何の味か当てるゲーム
今日も人間拡張の実験室で、
リュウホウとブレンダがイチャイチャと実験をしている。
「リュウホウ、今日は、何を食べたかを当てるゲームを
します!」
「よく意味がわからないが、どういったゲーム?」
「このボディシェアリングのシステムを利用したスプーンは、
こっち側で食べた人の味が電流となって伝わり、そっち側で味が
わかります」
「へえ、そいつは凄いや!」
「さっそくやって見ましょう! それじゃ、スプーンを
咥えていてね!」
「お、おう」
「それじゃ、食べまーす!」
スプーンから電流が流れ、味がする。
この芳香の良いような甘い味わい……。
これは果物。
ちょっと青臭い。
という事は……。
「メロン!」
「ブッブッー!! はずれ! 正解は、キュウリのハチミツ漬け」
「なんだ、そのインチキのような料理は!」
「はい、次いくわよ。 食べまーす」
「お、おう」
スプーンから電流が流れ、味がする。
これは、醤油。
醤油だけじゃない。
とろっとした濃厚な味わい。
これは……。
「ウニ!」
「ブッブッー!!、はずれ! 正解は、プリンの醤油漬け」
「また、何だよ!! 当てさせる気ないだろっ!
今度は俺が問題出す!」
「準備もないのにできるの?」
「ああ、ちょうど用意してある」
「わかったわ。 それじゃやってみて」
スプーンを交代する二人。
「では食べるぞ!」
「どうぞ」
スプーンから電流が流れ、味がする。
このしょっぱいような……。
知っている味は……。
「痰?」
「ブブッー!! 鼻くそです!」
「なんてものを味させるのよ!!」
リュウホウのボディに腹パンが飛んでくる。
「ぐはっ」
「おえっ、感覚共有も考えものね……」
ブレンダは、口直しに飲み物を飲みに消えた。