一章 始動編2
「二人とも到着したよー」
そう言われて到着したお店を見た。
『えっ⁉︎』
二人は絶句したが、燐が先に話した。
「いやいや、この店は何ですか。明らかに俺たちには場違いなお店ですよね」
見るからに高そうなお店に連れて来られ、動揺している二人にいつきは笑いながら伝えた。
「大丈夫、大丈夫。今日は全て私の奢りだしちゃんと個室があるところ選んで予約してるから誰にも会わずに食事も出来るよ」
そう言われて二人は安心した。しかし、この時に楓は少し疑問に思ったが今は追求せず二人について入って行った。
個室に入るといつきは直ぐに注文を済ませ、二人にお祝いの言葉を掛けた。
「二人とも転入おめでとう。私も親代わりとして鼻が高いよ」
「いつきさん、ありがとうございます。色々と手回ししていただいたお陰で楽に転入する事が出来ました。感謝してます」
楓はいつきに感謝を伝えた。いつきは少し照れながらちょうど来た飲み物を持ち二人がグラスを持ったのを確認したのち、三人は乾杯した。
食事を始めて三十分がたった時にお店に入る前に感じた疑問をいつきに投げ掛けた。
「いつきさん、少しいいですか?」
いつきの快諾を得た楓は質問を続けた。
「何故!今日二人を誘ってこんなお店に連れて来たんですか?」
楓の質問に少し驚いた様子を見せたいつきだったが直ぐに答えを返した。
「特に理由なんて無いよ。ただただ二人をお祝いしたかっただけだって」
楓はその答えを聞き、更に問い詰めた。
「それならわざわざ個室じゃ無くても大丈夫ですよね。なのに、何で個室にしたんですか?」
その質問にいつきは少し焦った。その少しの焦りを楓は見逃さずに更に問い詰めようとした時、燐が楓を止めに入ろうとしたが楓に鋭い視線で睨まれて黙った。
その様子を見た楓は更に問い詰めた。
「個室じゃ無いと話せないことがあったから個室にしたんですよね。本当の目的は何ですか?早く話してください」
流石にもう隠し切れないと悟ったいつきは二人に謝り、正直に話し始めた。
「ごめんなさい。正直なところお祝いは建前で本当の目的はこれです」
そう言っていつきは鞄からタブレットを取り出し、二人に見せた。
二人はタブレットに入っていたファイルを開き、読み始めた。




