一章 始動編1
「行ってきます」
『母さん!』
『お母様!』
母のお墓の前で二人はそう言った。
二人は車に戻るとメイドである辻沢双葉が二人に今日の予定を伝えた。
「今日から星桜学院附属高校に転入ですが、こちらをお忘れになってましたよ」
そう言って差し出された手には二人の名前が書かれたカードキーと通信デバイスがあった。
それを二人は手に取り、その様子を見ていた双葉は話を続けた。
「お渡しした二つは、学院で必要な物なので常に携帯しておいてください。無くしたり壊したりすると面倒な事になるそうなので気をつけて欲しいそうです」
二人は話を聞いている間に学校に着いていた。
車から降り、既に登校している生徒から職員室の場所を聞いて向かった。
「私が二人の担任の小鳥遊葵です」
簡単に自己紹介をし、学校生活を送るにあたってのルールについて聞いた。
「と言った感じて学校では生活してもらいます。それでは、二人とも3年E組なので私について来てください」
二人はそのままついて行く。3年の教室は4階にあり3階は2年、2階は1年となっている。
二人は直ぐに教室に到着した。
「二人は少しここで待っていてもらえるかしら。直ぐに呼ぶから呼んだら入って来てね」
そう言って先生は教室に入って行った。
「今日は午前だけだが、ホームルームを始める前に今日から入る転入生を紹介します。二人とも入ってきて」
そう言われ、二人は教室に入り前に立ち姉から自己紹介を始めた。
「初めまして。今日から転入しました八凪楓と言います。今横に立っている弟の双子の姉です。星霊は下位星霊が3体、中位星霊を2体契約しています。以後よろしくお願いします」
楓が自己紹介を終えたところで次の自己紹介を始めた。
「初めまして。今日から転入しました八凪燐と言います。先程言われましたが八凪楓の双子の弟です。星霊は下位星霊が4体、中位星霊を2体契約しています。以後よろしくお願いします」
そう言って二人は自己紹介を終えた。
先生は二人の席を案内するとホームルームを始めた。
放課後になり、クラスメイトと少し話していると燐のスマホに電話が入り、出る為に席を外した。
電話に出ると直ぐに陽気な声が聞こえた。
『おっはよ〜。元気だった?』
「おはようございます。元気でしたよ、林原さんも元気そうで何よりですよ」
電話の主は、林原いつきだった。二人の恩人であり保護者でもある人だ。
「いつきさんが電話なんて珍しいですね。いつもなら自宅のテレビ通話なのに」
『いつもは重要な事を話すからだけど、今日はただ転入祝いに食事に行かないか誘う為だしね。久しぶりに食事に行かない?私たち三人で』
「俺は良いですが楓がなんと言うか分からないので少し聞いてくるので待っててください」
そう言って楓に聞くと凄く嫌そうな顔をされたが渋々といった感じで了承した。
「楓も行くと言ってましたので時間と場所を教えてもらっても良いですか?」
『オッケー、じゃあ時間は19時に渋谷駅前で集合でどうかな?』
「大丈夫ですよ。では19時に渋谷駅前で」
『うん、じゃあね〜』
と言って電話は切れてしまった。時間と場所を楓に伝え、クラスメイトと少し話してから帰宅した。
待ち合わせの時間に余裕をもって間に合う為、少し早めに駅に向かうと既に待ち合わせの場所に林原いつきは待っていた。
二人はいつきに声をかけた。
「お待たせしました。遅くなってすみません」
「いや、大丈夫だよ。今さっき来たばっかりだしね。それにまだ、集合時間まで30分もあるからゆっくり私オススメのお店に行けるしね」
そう言いながらいつきは歩き始め、二人はついて行った。




