一章 始動編11
突如として現れた人物に結晶を破壊されてしまった。破壊された結晶は光の粒となり消えてしまいその場には大鎌を持った人物だけが残った。
燐はその光景を見ると直ぐにその場に居た人物に斬りかかったが大鎌に止められてしまいそのまま弾き返された。
「てめぇ、どうやってこの場所に入って来たんだ」
フードの人物はその問いにケラケラと笑いながら答えた。
「あれって結界だったんだ。すごく脆いからただのシールドだと思ったよ。ごめんね簡単に砕いちゃった」
答えながら上を指差していた。見るとそこには破られた結界の穴があった。決して結界を破るのは出来ない事では無いが結界を破られた事は数えるのも片手で数えれるほどだ。それ故に敵の実力が相当なレベルだと測る事が容易に出来た。
下手に動けず時間だけが過ぎる中、海音がとあることに気がついた。
「そういえばあの人、最後って言ってたよね。それってもしかしてあっちの結晶を壊してきたって事なんじゃ無い?」
その言葉を聞いていたフードの人物はこちらを見て微笑みながら手を振っていた。
その反応に寒気が迸り、直ぐにもう一つの場所に居るいつきに連絡を入れた。しかし、何度掛けても反応が無かった。
四人に聞こえない程度で楓に
「楓、直ぐに四人を連れてあっちに行ってくれ。その方が俺も本気を出せる」
「分かった。これだけは約束して。絶対に無理はしない事」
楓は燐が頷いたのを見ると四人に手早く説明をし、扉を開いて彼方に向かった。
「一人で大丈夫なの?ずっと彼に苦戦していたみたいだけど」
「問題ねえよ、寧ろここからだ」
「なるほどね。まあ僕はこれでお暇させてもらうよ。そういえば君が遅いからこうやってここまで来たんだよ。だから少しで良いから彼の足止めぐらいはしてくれよ」
「わ、わかりました」
男は悔しそうに頷いた。
言い終わると鍵を取り出して扉を開いた。そして移動する前に少し止まった。
「そういえば忘れてた。これから楽しい事が起きるから早く追いついてね」
にっこりしながら言い、そのままこの場から移動した。
その場には二人だけが残った。男はこちらを見ると攻撃を仕掛けて来た。しかし威力が下がっているため避ける事は容易かった。それよりも最後の言葉に言われた言葉が気になって仕方が無かった。少しでも早く向かう為に少し本気を出した。
「来い、ラファエル、ガブリエル。四十パーセントだけ力を貸せ」
その言葉に合わせて二体の星霊をその身に纏わせた。
男は目の前で起きた事に理解が追い付かず恐怖で体が震えていた。
「何が起きたんだよ。なんなんだよその星霊は。次元が違うだろ。そんな星霊が居るなんて有り得ない」
「それだけの差があるんだよ。さあ、直ぐに終わらせてやるよ」
そう言うと全力で戦闘を開始した。




