元雄界剣光郷part1 突然の襲撃
ようやく元雄界に行けました。前置きが長くてすいません。
堕天「よし!それじゃあ出発するから僕にしっかり掴まって~」
そういってルシフェルは胸元からロープを取り出し俺に向かって投げた。
(なんでこんなの持ってるんだよ)
そう思いつつそれを俺の体とルシフェルの体にくくりつけしっかり縛った。
光真「オーケー、いつでも行けるぞ。というか、ここはどこなんだ?」
今まで何気なくここにいたけど、ここがどこかを知らなかったから気になり聞いてみた。
堕天「ここは.........そうだね~。現実と元雄界を繋ぐ空間ってところ。名前は...『空間の狭間』かな。」
完全に今つけただろその名前....
堕天「行くよ~!しっかり掴まっててね~。転移!」
ルシフェルがそう言うと同時にまた光が集まってきて俺の周りを包み込んだ。
~元雄界・剣光郷~
堕天「はーーい、到着!面白かった?」
慣れているのかルシフェルは平気で俺に話しかけてくるが、こっちはそれどころじゃない。
(あんなに揺れるのか...やばい、吐きそう。)
いつだかの修学旅行で行った遊園地のジェットコースターを思い出す...もうあんなのには乗らないと決めていたのに..
(てか!別世界とかに移動するときって、瞬時に移動するんじゃないのかよ!)
普通に5分くらいかかったのだが。
堕天「あれ?大丈夫、光真?」
なんでお前は平気なのか聞きたいんだが。
しかし、ここは空気がとても綺麗なせいか、吐き気も収まってきた。
光真「ここは..........。すごい、とっても綺麗な場所だ。」
吐き気のせいで着いたときよくわからなかったが、俺は今とっても大きな樹の下に立っていて、そこから田舎っぽい集落が見える。そして、この樹の周りを囲うように背の低い木々が生い茂っていて、俺がいる周りだけぽっかりと空間が出来ている。
都会ではあまりいい空気は吸わないから、ここの新鮮な空気を胸いっぱいに空気を吸い込んだ。
光真「いい空気だな、ここは!」
堕天「そうだね~久しぶりに来たけど変わらないな~。」
(何回も来たことがあるのか。)
光真「ルシフェル、あそこの集落に人は住んでいるのか?」
堕天「うん、勿論いるよ~。大体100人くらいかな~。」
光真「じゃあ、とりあえず行ってみよう。その前にお前姿をどうにかしないと警戒されるぞ。」
堕天「確かに。じゃあ......、」
ルシフェルが一回転すると人形のような大きさになり、俺の頭に乗っかった。
堕天「これでいいかな?」
光真「まあ、いっか。じゃあ、行k...!」
急に後ろからナイフが飛んできて、俺の頬をかすめ後ろの樹に突き刺さった。
紙一重で何とか交わせたが、あのナイフかなり使い込まれてる。
光真「誰だ!」
???「へぇ、お前今のかわせるのか。」
それを言いながら木々の影から姿を表したのは紺色のフードに戦闘服に身を包んだ明らかに一般人ではない奴だった。
(ルシフェル、お前あいつ倒せないのか?)
(さっき、小さくなっちゃったからもう一回戻るのに最低でも5分はかかるよ~。)
(はあ、まじかよ。じゃあ5分は戦ってやるから、その後は頼む。)
(いいよ~。がんば!)
他人事過ぎるだろ、てか俺はまだ制服なんだが。
「それをお前に教える義理はないが、まあ名前くらいなら教えてやるよ。俺は、闇の精霊No.9ビルマ・ハーレイ」
「ブラック・エンシェント?聞いたことねぇな。」
「ふん、知るか。」
それを言うと同時に胸ポケットからナイフをだして俺に向かってきた。
(その程度なら今まで何回か戦った裏組織の連中のおかげで、避けれる!)
向かってきたナイフをよけ一安心していたが、ビルマがさっき投げたナイフに向かって何か唱えた。
遠操『デッドナイフ』
そう言うと、さっき投げられたナイフがひとりでに動き出してきて俺に向かってきた。
「...っ。なんだそれ、ありか」
(くそ、このままだと一方的にやられる!俺も反撃しねぇと。)
「喰らえ!」と威勢よく拳を繰り出したまではいいが、簡単に避けられた上に動くナイフで肩を少し切られてしまった。
「俺の能力『物体操作』は俺が触ったものを全て俺の意思通りに動かすことが出来る。じゃあなターゲット月聖光真くん。」
あいつの攻撃をよけつつ向かってくるナイフを避ける、まだ3分しかたっていない上にもう体力が持たない..。
「ここまでかよ...。」
内心こんなところで死ぬのかと思っていたがどうしようも出来ず死を覚悟し、3分間ほぼずっと全力疾走していた疲労と傷口からの出血で、俺の意識は闇に落ちた。
『雷閃』
意識が落ちる瞬間そう聞こえ、目の前が黄色く光りそして視界が真っ暗になった。