白雪姫 その一
パロディ昔話第三弾。今回は白雪姫。
と言ってもほとんど白雪姫の出番はありませんので悪しからず。
真剣に読もうとしてはいけない(戒め)。
ゆるくお楽しみください。
昔々あるところに、白雪姫というとてもきれいなお姫様がいました。
白雪姫は王様とお妃様の優しさに包まれて、幸せに暮らしていました。
しかしある時、お母さんであるお妃様が病気で亡くなってしまいました。
お父さんである王様は新しいお妃様を迎える事になりました。
しかしその新しいお妃様は魔女だったのです。
魔女は、自分の美しさが王様に認められたと喜んでいました。そこで魔法の鏡に聞きました。
「鏡や鏡、この世で一番美しいのはだぁれ?」
『それは白雪姫でございます』
魔女は怒りました。自分より若くてきれいな白雪姫が許せなかったのです。
「あの白雪姫がいなくなれば、私がこの世で一番美しくなれるのね!?」
『違います』
「……は?」
魔女の目が点になりました。
『魔女様よりきれいな方、いっぱいいるので。橋◯環奈ちゃんとか、仲◯由紀恵さんとか』
「た、確かに……。ちなみに私は世界ランクで何位くらいなの?」
『……十万位までにはいないですね』
「がっは!」
容赦のない鏡の言葉に、魔女の心は折れました。
白雪姫を何とかする気もなくなったので、白雪姫はお城で幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
読了ありがとうございます。
魔女と鏡のネタは本当に作りやすくて、子どもに「次は?」と聞かれても十回位までは対応できるのが有り難いですね。
次は『オオカミと七ひきの子ヤギ』か、『三びきの子ブタ』か……。オオカミ先生、お願いします!