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ヘンゼルとグレーテル その1

パロディ昔話第二十九弾。今回はお菓子の家でお馴染みの『ヘンゼルとグレーテル』です。


オリジナルは結構エグい展開が続きますよね。

森への置き去り、太らせて食うフォアグラ展開、魔女の丸焼き、魔女の宝の略奪と両親の掌返し……。


とりあえずシンプルにハッピーエンドにしてみました。

お菓子の家のような甘い展開をお楽しみください。

 昔々、あるところに、ヘンゼルとグレーテルという兄妹がいました。

 二人の家はとても貧しく、ある時生活が立ち行かなくなってしまいました。

 するとヘンゼルとグレーテルのお父さんは、二人を森に置き去りにしてしまったのです。

 森をさまよった二人は、お菓子の家を見つけました。


「すごいよグレーテル! お菓子の家だ!」

「おいしそう!」


 二人は家に入って、そのお菓子を食べ始めました。

 するとそこに魔女が現れて、二人を捕まえました。


「ヒッヒッヒ。うまい具合に子どもが二人も捕まった。よーし、たっぷり太らせてから食べてやろう」

「お、おばあさんは魔女!?」

「あぁそうさ」


 ヘンゼルの言葉に、魔女は大きく頷きます。


「このお菓子のお家も、魔法で作ったの?」

「あぁそうさ。お前達みたいな森で迷った子どもを誘い込むためにねぇ!」


 グレーテルの質問に魔女はそう言うと、意地悪そうに笑います。

 そんな魔女に、ヘンゼルは首を傾げます。


「魔法で食べ物を出せるなら、こんな面倒な事をしなくてもご馳走を出せばいいのに」

「へ?」

「そうよ魔女さん。わざわざ太らせて食べなくても、最初から美味しいお肉を出せば良くない?」

「……確かに!」


 それから魔女は魔法で美味しいご飯を出しました。

 ついでにヘンゼルとグレーテルにもご飯を分けてくれました。


「美味しいよ魔女さん!」

「魔女さんの魔法すごい!」

「そ、そうかい? さ、もっと食べな!」

『うん!』


 そうして二人とご飯を食べる楽しさを覚えた魔女は、いつまでも仲良く暮らしましたとさ。

 めでたしめでたし。

読了ありがとうございます。


魔法万能説。

そのうち二人が魔女から魔法を学んで、両親の危機に颯爽と登場、という少年誌展開も面白そうですね。


次は三十回。

また何かキリ番企画をやりたいなとは思うのですが、今のところネタが思いついていないので、普通にやるかもしれません。

来週までにネタが浮かびますように!

またよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 確かに魔法で食糧が出せるなら、人間しか食べられないという偏食家でもない限り魔法で出した方が楽ですよね。 意外と魔法使いには自分では気付けないことだったりする盲点なのかも知れないですし、二人…
[一言] 長靴をはいた猫は?
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