赤ずきん その一
パロディ昔話第二弾です。元々作っている話なので筆が軽い。
今回は赤ずきん。使い古されたネタではありますが、子ども向けだからね。仕方ないね。
ちゃんと読んではいけない(戒め)。
流し見気分でどうぞ。
昔々あるところに、『赤ずきん』という女の子がいました。
女の子はいつも赤い頭巾を被っていたので、そう呼ばれていました。
ある時、赤ずきんのおばあさんが病気になったので、お見舞いに行く事になりました。
森の中の道を歩いていると、悪いオオカミが現れました。
(くくく、うまそうな女の子だ。だがここで食おうとして大声を上げられたら猟師の奴らに捕まっちまう……。よし、ここは……!)
「おやおや、赤い頭巾のお嬢さん? 一人でどこに行くんだい? おじさんが付いて行ってあげようか?」
赤ずきんは、お母さんに教わった通り、無言で防犯ブザーの紐を引っ張りました。
森に響き渡るけたたましい警報!
「えっちょっ」
「大丈夫かいお嬢ちゃん!?」
「君、この女の子に何かしたのかね?」
「えっ、いや、その……」
集まってきた犬のおまわりさんに、オオカミは捕まりました。
赤ずきんはおばあさんの家にお見舞いに行く事ができました。
大人がみんな怖いわけではありません。
いつもは普通にごあいさつしましょう。
でも時々悪い大人もいるのです。
悪い大人の見分け方はこちら。
『身体や荷物に触ろうとする』
『別の場所に連れて行こうとする』
これをされそうになったら、みんなも赤ずきんみたいに防犯ブザーを鳴らそうね!
めでたしめでたし。
読了ありがとうございます。
教訓めいたものを加えて許されたいなんて姑息な事は思ってます。
実際職場で不審者対策は難しいです。近所の人の目が子どもを守るので、誰彼構わず疑って地域との関係性が切れてしまう事は避けたい、でも子どもは守りたい。
そこで打ち出した方針が上記の二つとなります。それ以外は元気にご挨拶。
他に何か有効な対策をご存知の方は、感想、メッセージ、矢文などでお知らせください。
次回は『白雪姫』で参ります。よろしくお願いします。




