異世界転生の際にはきちんと内容確認をしましょう その二
日曜の元気なご挨拶。
パロディ昔話第百五十一弾です。
一話遅れですが、キリ番企画で書かせていただきました。
元話を想像しながらお楽しみください。
……何、ここ……?
真っ暗な空間に色とりどりの光……。
宇宙……?
何か身体浮いてるし……。
……夢かな?
『夢ではない』
!?
聞いた事のない男の人の声!
びっくりして見回すけど、人の姿はどこにもない……?
『探しても見つからん。私は転生を司る神である』
神様!?
うっそぉ!?
……でもこの頭の中に声が響く感じ、夢じゃないなら本物かも……?
……転生?
私死んだの!?
『そうだ娘。お前は婚活パーティーで男の気を引こうと酒をがぶ飲みして、急性アルコール中毒で死に至った』
いやぁ!
最悪!
何の取り柄もなく、会話も続かないから無理してお酒飲んだ記憶はあるけど、まさかそのまま死んだなんて……!
『その姿を哀れに思ってな。転生をさせてやろうと思ってここに魂を呼んだ』
「えっ!?」
ありがとう神様!
つまり私にもう一度結婚のチャンスが!?
『そしてお前達の世界では、転生の際に神が特殊な力を与えるのが通例のようだな。何か望みはあるか?』
チート能力まで付くの!?
最高!
これで私のハッピーマリッジライフは確定ね!
で、どんな能力をもらうかだけど……。
「あ! 風魔法を自由に使えるようにしてください!」
チートと言えば魔法!
そして風魔法なら空を飛んだり転落する人を助けたり、応用が効きそう!
『ふむ、風魔法か。少し条件が厳しいが、良いか?』
「何でも良いです! お願いします!」
『わかった。風魔法を自在に操る力を与えよう』
やった!
これで私はチート風魔法を操る女!
困っている人を風魔法で颯爽と助ける聖女様とか目指しちゃおうかな!?
イケメンのピンチを救いまくって、逆ハーレムっていうのも……!
『ただし魔法は尻から出る』
「えっ」
『では良き人生を』
ちょっ、待っ
「屁で柿を落としたり、船を送ったり戻したり、凄い力だ! どうかいつまでもオラの嫁でいてくれ!」
「……はい……」
「ありがとう! 絶対幸せにするからな!」
思ってたのとかなり、いや全然違ってたけど、優しくてイケメンの旦那ゲットできたからよしとしよう!
読了ありがとうございます。
『ただし魔法は尻から出る』
これがやりたかっただけというのは、ジョジョにも言えん秘密よ……。
次回は『蛇足』で書こうと思います。
……昔話ですよね?
よろしくお願いいたします。
と、今になってリクエストをいただいていた事を思い出しました!
次回は『地獄の暴れ者』で、『蛇足』は次々回に書かせていただきます!
よろしくお願いいたします!