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赤ずきん その五

日曜の元気なご挨拶。

パロディ昔話第百四十七弾です。

今回は『赤ずきん』で書かせていただきました。


赤ずきんシリーズもその五まで来ました。

新たな境地に挑戦しています。

どうぞお楽しみください。

 昔々あるところに、赤ずきんという女の子がいました。

 女の子はいつもおばあさんからもらった赤いずきんを被っていたので、赤ずきんと呼ばれていました。


「このずきんをいつでも被っているんだよ? きっとお前を守ってくれるからね」

「うん!」


 ある日赤ずきんは、森の中に住んでいるおばあさんのお見舞いに向かっていました。

 その時、オオカミが現れました。


「おや、こんな森の中に珍しい。お嬢ちゃん、どこに行くのかな?」

「え、あ……」


 オオカミを初めて見た赤ずきんは、強い恐怖を感じました。

 その時ずきんが強い光を放ちました。


「うおっまぶしっ」

「え、何これ……!?」


 光が収まると、赤ずきんは赤いヒーロースーツにその身を包まれていました。


「へ、変身……!? いや、普通この流れならヒーロースーツじゃなくて魔法少女仕様にするべきじゃ……!」

「え、何この格好……。恥ずかしい……」

「これはこれで」


 恥ずかしがってしゃがみ込む赤ずきんを、満足そうに見つめるオオカミ。

 すると、


「とうとうレッドが覚醒したか……」

「ようやく五人揃ったってわけだね〜⭐︎」

「これで沢山の人を助けられますわ」

「……だるい」

「増えた!?」


 驚くオオカミの目の前に、赤ずきんと同じようなスーツに身を包んだ四人が現れました。


「ボクはずきんブルー」

「ずきんイエローだよ〜⭐︎ よろしくね〜⭐︎」

「ずきんホワイトですわ」

「……ずきんブラック」

「え、何が始まるんです?」


 オオカミの呟きに応えるように、しゃがみ込む赤ずきんの左右に並ぶ四人。


「我ら五人揃って!」

「ずきん戦隊〜⭐︎」

「ずきんファイブ! ですわ」

「……おー」

「わ、私も……!?」


 驚く赤ずきんの肩にずきんブルーが優しく手を置きました。


「驚くのも無理はない。だがこれはずきんを受け継いだ者達の宿命なんだ」

「え……」


 さらにずきんイエローが、赤ずきんの背中をぽんぽんと叩きます。


「大丈夫〜⭐︎ 別に戦ったりするわけじゃないから〜⭐︎」

「そ、そうなんですか……?」


 少し安心した様子の赤ずきんに、ずきんホワイトが微笑みかけました。


「えぇ。困っている方を助けるための仲間なのですわ」

「そ、それなら……」


 赤ずきんが前向きな気持ちになったところで、ずきんブラックが手を差し出します。


「……よろしく」

「よ、よろしくお願いします……」


 引き起こされて立ち上がる赤ずきん。

 その様子を見ながらオオカミは、


「全員女の子の戦隊で、しかもバトル要素無し……? 推せる!」


 強く拳を握りしめるのでした。

 めでたしめでたし。

読了ありがとうございます。


オオカミとは良い酒が飲めそうだ。


この後五人で清掃活動とかしながら、災害時に救助活動を行ったり急病人を助けたりします。

オオカミはグッズ展開でその活動を支援します。

鬱展開などなぁい(力説)!


次回は『金の斧 銀の斧』で書きたいと思います。

よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] ずきんブラックというワードを聞いて、「快傑黒頭巾」という時代劇をふと思い出しました。 ずきんブラックに関しては、幕末の日本に行けば単独でもヒーローとして活躍出来そうです。 その一方、ずきんイ…
[一言] そっち!?
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