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独り言の囁き  作者: うゆ。
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恋と愛と僕らと。

 2021年1月24日。22時39分。

 ふむ、前回の投稿から間隔が空いてしまった。継続は大事だと思うけど、僕のこれまでの人生で継続ができたことなどほんのわずかで、その結果何も残すことができないし、できなかった。

 あまりよろしくないな、気を引き締めようと毎回思うけど治らないものだね。どうしましょうか。

 反省もそこそこに。

 一人で街を歩いたり買い物をしたりすることがほとんどなんだけど、その度々に見る光景がある。

 小さな子供を連れたお母さんが手を繋いで歩いたり、一緒に喜怒哀楽を育んでいたりする光景が僕はたまらなく好きだ。微笑ましい。

 僕にも、誰にもあんな小さい頃があった。無垢だった。具体的な理由はないけど、好きな理由の一つにそんな感慨深さもあるのかもしれないね。

 お母さまお疲れ様ですと心の中で見送って一人頬を緩めている。周りからすれば気持ち悪い人かもしれない。気をつけよ。

 僕ら。生物。滅びずに命を繋いでいる。だから僕はこうして存在している。他の要因によって滅んでしまう事もあるけど、必死にまだ僕ら人間は存在している。

 恋と愛。

 深くも浅くもある感情によって生物は子孫を残して種を残していく。

 誰だって抱いたことがあるはず。始めは大抵恋だ。厄介極まりないこれは突如我が物顔で自分の心の中心に居座り、他の感情を、思考を、動作を阻む。

 恋って人それぞれのエピソードがあって、壮大だったり短かったり苦くも甘くもあり、実ったり実らなかったり聞くことなんてほとんどないけど聞けば面白いものだらけだ。でも過去にそんな物語があれば、僕らは成長ができる。本当にそう思うんだ。

 成長ができる。何かしら、僕らの中で何かを何かに確実に引き上げている。

 僕がまだ保育園児の時だ。園内でも一番人気があった女の子と僕は好き合っていた。確か結婚の約束までして、園内でもかなりの有名だった。写真が残っていて、幼い顔立ちだが僕よりも数ミリ大人な彼女を顔を見ると薄っすらと当時の感情を思い出せそうだ。

 卒園して2年間くらい手紙で連絡を取っていた気がする。けれどある時すっかり彼女からの連絡は途絶えて、僕は少なからずショックを受けていた。幼い頭でもきっと僕らは終わったんだと理解した。

 ああ、何ともよくあって微笑ましい話。

 彼女との件で、僕は女の子に対する言葉遣いが、僕の中では周囲の男子小学生よりも少しだけ気を付けられた。成長、とまでは言えないかもしれないけど役には立った。

 小学生でも少しだけ片想いをした。明るいグループの一人で、顔も名前も思い出せないけど、少しだけそんな感情は持っていたと思う。でも冷めるのは早かったから、きっと勝手に少し意識していただけ。小学生らしい単純さ(笑)。

 初恋は実らない。なんて言葉があるけど、僕は見事にその例に漏れなかった。

 中学校。苦い。結論から言うけど、ヘタレチキン野郎の僕は最後まで告白できなかった。

 一年生で同じクラスになってそれから違うクラスになっても3年間ずっと好きだったし、高校に進級して違う学校になってもその思いは変わらなかった。

 相手が僕のことをどれくらい知っているのかは知らないし、僕が彼女のことをどれくらいわかっているのかはわからない。僕と彼女は接点が皆無だった。

 顔立ちとかの見た目じゃないと思う。まあそれもあったけど。なんというか、声とか笑顔が好きになったタイプ。

 ヘタレチキン野郎がどれくらいヘタレでチキンか。

 廊下で見かけるだけで逃げたくなるし、同じ教室に居るだけでひたすら自分の存在を消すように努力した(寝たふりとか気づいていないふりをしていたと思うけど今思えば普通に気持ち悪い)。

 言い訳をさせてほしい。

 自分に自信が無いとかの次元じゃあない。中学生時代も変わらずこんな事をダラダラと考えて、周囲の人間とは違う考え、思考を必死に隠しているような奴だった。少しでもつけ入る隙を作れば僕の学校生活は酷いものになると思い込んでいた人間だ。

 誰だってそんな恐怖感はあると思う。無いとは言えないだろ。

 告白して嫌われれば傷つくし、振られるだけならまだしも校内に広まれば自殺を考えるかもしれない。大袈裟ではあるけど、怖かったし今も怖い。

 でも結局のところ逃げてただけなんだけど。

 初恋だったと思う。それまでの恋なんてどれだけ気の迷いだったか思い知らされるほど。勝手に恋をして、勝手に失恋して、勝手に気づいて、僕の初恋は終わった。

 後悔してる。でも解決方法が分からない。今も。どうすれば良かったなんて、告白すれば良かった、そうすれば後悔は今よりもなかったと言う人もいるかもしれない。でもそんなのわからないじゃないか。

 やって後悔するよりやらずに後悔する方が愚かなんてわからない。やって後悔しない方法がわからないのなら、どんなに考えても意味はないんだ。

 成長するって話。成長できたかもしれない。これから誰かを好きになる時、好きだと伝えられるかはわからない。まだそんな自己肯定も自信もない。

 けどこんな風に反省や前向きに考えようとすることはできるようになったかもしれない。僕が気づいていないところであの勝手な片想いが僕を変えているのかもしれない。

 アルバムを見て胸が苦しくなくなる日が来るかもしれない。誰かに話すようなものでもない胸クソ悪い話をこうやって誰かに聞いてもらいたかった。

 あの人は今どこで何をしているんだろう。夜中だからもう寝てるのかな。誰かに恋をしているのかな。

 まだ胸の痛みは取れそうにない。接点が無く、ほとんど話したこともないのに、勝手に片想いを引きずって、卒業してからの彼女の事なんて何も分からないし、今だ途切れない僕は気持ち悪いのかな。気持ち悪いだろうな。

 異常ではある。


 愛って話も。

 さっきは恋に対して話した。何が言いたいか伝わったかな。伝わってなくても何か考えるきっかえにさえなってくれれば満足。

 こんどは愛。僕は愛と恋は別だと思ってる。抱いている感情は似ているようで実は結構違っている。 

 愛って恋とは違う。なんというか、上位互換とは言えないはっきりとした違い。でも恋から愛へ発展する。

 僕のイメージ。恋という小さな感情は愛へと大きな感情へ変化する。

 でも愛にも種類がある。うまく言えないけど、例えばペットショップの小さな動物に対する愛情と、我が子に対する愛情はなんだか少し違う気がしないだろうか。

 違ったところで何も変わらないのだけれど。

 僕たちは愛から生まれている。愛を繋いで生きている。

 自分を含めた誰かを愛しているからこの世界は少なくとも滅んではいない。

 恋と愛ってつくづく厄介なものだね。あの二人はどんな事の原動力にもなってしまう。幸にも不幸にもなってしまう。

 喜怒哀楽。喜んでるのも、怒るのも、悲しむのも、楽しむのも、恋と愛故にあるものだ。自分を、誰かを想っているから生きていけてる。

 生物って素晴らしいじゃないか。この広い世界のなかで争いは絶えず、今日今もこの瞬間誰かが亡くなっているけど。恋をして愛を育むだけでこんなにも、バカらしいほど救われるのだから。

 時々僕は恋と愛は性欲だと思うことがある。性欲が無ければ恋と愛は生まれるのだろうか。僕らは滅びずに済むのだろうか。あの厄介な感情は、案外僕らの生物的本能故のものなのか。

 性欲だってきっと恋と愛の一部なんだ。ああ本当に厄介。なんでも飲み込んでしまう二人を手放すことはできない。したくない。そんなことをすればこの長くも短くもある人生がどれだけつまらなくなるだろう。

 この人しかいない。そう思う相手に出会う可能性はきっと無いにも等しいかもしれない。誰だって自分の理想を押し付けるし押し付けられる。少しのことで失望したりする。それが人間。否、生物だ。もしもそんなことがない人と結ばれるなんて僕ならゾッとしない。

 愚かだ、バカだ。それが僕らだ。その愚かでバカな僕らだから恋と愛がもたらすモノを大切にするんだ。

 いつまで僕らは歩けばいい。成長すればいい。きっと恋をし続けるのだろう。終わりなんてない。飢えて飢えて満たしてくれるものを見つけていくんだ。

 恋が成長させてくれるなら。愛はなんだ。

 愛って無意味なのか。

 愛は成長の終着点だと思う。その点はずっと先まで伸びていく。点はやがて成長して点を生む。

 愛は僕らの存在意義となる。僕らが僕らとともにこの世界に生きている、生きていたと示すための。

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