公爵様達VS十層のボス
公爵様達VS十層のボスの戦いが始まった。
「皆の者、この戦いに勝つぞ!」
ランジア様がそう言って突撃を始める。
今回は黒ゴブ一体と鎧ゴブ五体みたいだな。
そう思い、戦いを見ていると、まずはランジア様がかなり豪華に見える両手剣を、鎧ゴブに振り下ろす。
鎧ゴブは盾で防御したが、真っ二つに斬られて、紫の煙になって消える。
「ローゼ、ランジア様が持っている両手剣が強くないか?」
「主君、ランジア様が持っている両手剣は魔剣の一つですよ。名前は〈アイディアル〉と言います」
「なる程、しかもかなりランクが高そうにも見えるから、このまま押し切れるかな」
そう思っていると、黒ゴブが動き始める。
「ダンナ、アイツは前に俺様達は勝てたけど、今回は前より強くなっている可能性があるな」
「それに、ランジア様の戦闘力は学園の時は上の下くらいだったので、かなり厳しいと思います」
あの、戦闘力に関しては、俺もかなり低いと思うぞ。
そう考えていると、ランジア様が黒ゴブに殴り飛ばされる。
「うぐっ、やはりボスはかなり強いな」
「ランジア様、大丈夫ですか?」
アイリスさんがメイスで鎧ゴブを相手にしながら回復魔法第三階〈サード・ヒール〉を飛ばす。
「アイリス、ありがとう。これなら戦える」
と言いつつ、ギャグみたいに、また吹き飛ばされる。
流石にマズく無いかと思っていると
「ハルヤ達、すまない。手伝ってくれ」
とボロボロになっているランジア様から言われたので
「とりあえず、鎧ゴブを倒しますね。という事で、ローゼとルージュ頼む」
なんか、凄くダサいが、俺一人では無理だと思うので、ローゼとルージュに頼み込む。
「主君、とりあえず鎧ゴブを倒して何とかした方がいいですね。ルージュ、主君とワタシは鎧ゴブを何とかするから、黒ゴブを頼んでいいですか?」
「もちろんいいぞ。やっと俺様の出番だからな」
そう言って、両手剣を構えたルージュが突撃して行く。
「それじゃあ、こちらも始めますか」
俺は天銀の弓を構えた後、魔力を込めて矢を生成して、鎧ゴブを狙って打ち込む。
「ゴブッ」
不意打ちだったので、鎧ゴブは反応出来ず頭を撃ち抜かれて、紫の煙になって消える。
そして、その隙にローゼがアネモネさんが相手していた鎧ゴブに攻撃を始める。
「とりあえず、下がって貰ってもいいですか? 流石にこの状況はしんどいです」
そう言って、鎧ゴブを相手にする。
ちなみに、ルージュの方だが
「ダンナ、黒ゴブ倒したぞ!」
と言って、座っていた。
なんか、コレジャナイ感があるような気がするけど、このまま俺達は鎧ゴブを倒して、この戦いを終わらせる。
その後、俺はランジア様達に回復魔法をかけた後、ボス部屋の魔石を集めて渡す。
そして、俺達の話し合いが始まる。
まずは、ローゼが口を開く。
「あの、皆様大丈夫ですか?」
へたり込んでいるランジア様達は
「ローゼ達すまない。完璧に舐めていた。ここまでボスが強いとは思ってもいなかったぞ」
すみません、それは俺からはなんとも言えないです。
そう思っていると
「これでは、二十層のボスまでたどり着くことは出来ないですね」
当たり前だろ。
それに、ルージュがいれば余裕だけど、それを話すと大変な事になるから話せないから、俺達にも手が無いんだよ。
流石にこれ以上はキツイと考えていると
「どうしよう、父上に大きな魔石を持って帰ると約束したが、これでは無理だ」
んっ……。ちょっと待て
「あの、ランジア様は第二ダンジョンの二十層の魔石が欲しいのですか? それとも、普通に大きな魔石が欲しいのですか?」
とりあえず、この事を聞いてみると
「それは、とりあえず大きな魔石が欲しい。正直二十層の初見ボスと言ったのは、それくらい大きな魔石が欲しいと言いたかっただけだ」
……。これはキレてもいいよな。
「あの、大きな魔石ならここにありますよ」
俺はアイテムバックから、前にロートス第一ダンジョンの三十層の特殊ボスの魔石を、ランジア様達に見せる。
「ハルヤ、その大きな魔石なら十分だ! それなのに何故大きな魔石を持っていると言ってくれなかった!」
「逆に聞きます。あれだけ二十層の初見ボスにこだわっていたら、そっちの方に集中しますよ!」
とりあえず、凄くイライラするが、相手は公爵様なので落ち着く。
「ハルヤ様、今回はこちらが完璧に悪いです。なので、落ち着いてください」
いや、かなり落ち着いていますが
そして、特殊ボスの魔石を渡して今回の冒険はこれで終わるらしい。
その後、ロートスの街に帰って、公爵様達と報酬や公爵家が後ろ盾になる件はまた今度話ましょうとなりました。(アルスト商会の事はキッチリ話しました)
そして、次の日に帰って行く。
それを見送った俺達は
「ダンナ、今回も散々だったな」
「そうだな。しかも、今回に関しては完璧にギャグだぞ!」
俺達は雑貨屋に戻り、やっと久しぶりにゆっくり営業出来るように、なったかなと思いたい。




