まさかの提案
アイリスさんのその言葉の後にらランジア様がある事を言う。
それは
「アイリス、そのボス倒して進んだら良く無いか?」
……。はっ?
いや、何言っているんだランジア様は。
そう思っているとアイリスさんが
「ランジア様は馬鹿で脳筋だとは思っていましたが、このような事を、言い出すとは思ってもいなかったです」
と完璧に呆れていた。
その様子に
「アイリス、妾はちゃんと考えて言った事だぞ。それに腕利きが揃っているなら、少しでも多くのボス魔石を手に入れた方が良く無いか?」
確かに、まともに聞こえるが、俺は反対だ。
そう思っていると、後ろに控えていた、アネモネさんとグローリーさんが手を開けているので
「アネモネ、グローリー、この分からず屋の専属メイドに何か言ってやってくれ!」
「お言葉ですが、ランジア様。ダンジョンのボスはかなり強いので、正直人手が足りない今だと倒せないですよ」
「それに、連携の練習もしていないので、戦うとしても、かなり厳しいですね。それに、この街に来る前に襲われた魔物よりも恐らくボスは強いですよ」
二人も否定的な意見を言ったので、
「なんでだ! 妾はカッコよく戦って、みんなに褒められたいのと、結果を出したいから、何とかしてくれるか?」
とランジア様は何故かこっちを見て来たので
「とりあえず、今の状況では、ボスと戦うのはあまりしない方がいいですね」
ローゼがその言葉を言ってくれたので、俺も頷く。
「なら、妾が来た意味ないじゃ無いか!? 妾は強敵と戦えると思っていたのに!」
なんか、癇癪を起こす子供みたいになっているな。
だが、流石に収集がつかなくなっているので、アイリスさんが
「静かにしてください」
「プギャッ」
ランジア様に拳骨を落として黙らせる。
「失礼しました。でも、確かにこのままだと、ランジア様が来た意味がないので、十層のボスと戦ってみた方がいいですね」
何故か、戦う事になりそうなので
「あの、発言しても大丈夫ですか?」
「はい、ハルヤ様どうぞ」
と許可を取って、発言を始める。
「今回は新ダンジョンの調査なのですよね。無理に戦って、二十層まで行けなかったら意味が無いと思うので、戦闘は避けた方がいいと思うのですが、違いますか?」
とりあえず、なんとかボスと戦闘はしたく無いので、なんとしても避けないといけない。
そう思っていると
「ハルヤ様すみませんが、ランジアお嬢様がこうなると手のつけようがほとんど無いので、十層のボスだけは戦わせて貰えないですか? もちろん報酬は上乗せしますので」
アイリスが頭を下げて来たので、どうしようかと悩んでいると
「ダンナは俺様が絶対に守るから、大丈夫だ」
ルージュが俺の方を見ながら、そく言葉を発してくれたので、
「わかりました。それなら、納得します」
と言って引き下がる事にした。
実際は、これ以上言ったら、さらに面倒な事になりそうだったので、今回は引いた。
そして、話が纏まったのでランジア様が
「それじゃあ、ボス戦出来るのか?」
「はい、十層のボスですね。なので、情報通りでしたら私達でも勝てると思うので、そこだけなら戦っても良いですよ」
「やった。ハルヤ達よ、妾の華麗な勝利を見せてやる」
なんか、凄いテンションが上がっているように見えるが本当に大丈夫なのか?
そう思っていると
「とりあえず、十層のボス戦の事は置いておいて、他の事を話しますね」
アイリスさんが、そう言って話を変える。
「これから、フォーメーションを伝えようと思います。まず前衛は大盾と片手剣を装備しているアネモネ、両手剣を装備しているランジア様です」
「妥当な判断だな。それで、妾が魔物をどんどん倒していけば良いんだな」
ランジア様のテンションが上がっているが
「大まかに言えばそうですが、やって貰う事は、後ろに魔物を通さない事ですね。特に近接戦闘が出来ないハルヤ様の所まで行ったら、パーティーは崩れます」
確かに俺は、近接戦闘は全く出来ないから、そうなったら終わりだな。
そう思っていると
「主君は、ワタシとルージュが守るので大丈夫です。あと、フォーメーションの続きを聞きたいので、お願いします」
ローゼがそう言って、ルージュも頷いている。
「それでは続きを言いますね。中衛は私ことメイスと回復魔法使いのアイリス、超腕利きの回復魔法使いのハルヤ様、その護衛のルージュ様です」
なる程、かなり妥当だな。
「そして、後衛を言いますね。まずは、槍と片手剣を装備しているローゼリア様、長剣を装備しているグローリーですね」
ローゼが後衛なら安心できるな。
そう思ったあと、話は進んで行って、明後日にダンジョンに入るので、準備は各自でお願いします。と言われて解散になった。(使った費用は、公爵家が払ってくれると約束してくれた)
そして、俺達は出来る限りの準備をして、ダンジョンに挑む。




