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アルスト商会会長候補の過激派の二人

 スートルのローゼとの関わり合いがある兵士長さんにアルスト商会の戦闘員を連行してもらって、リーズさんはまだ話を聞かないといけないので、ルージュが担いで国軍の支部の部屋を借りる事にする。


 そして部屋を借りた後、ローゼは実家に連絡をして、ライムとポルカさんは国軍に事情の説明で他の部屋で喋っている間、俺達は話の続きを始める。


「調査の方はそれでいいとして、もう一つのミスリルを取りに行く理由ですが、まずはアルスト商会の会長どうやって決めているのかをリーズさん話してください」


「それは前会長と関係者が選出者を決めて選挙をして従業員の投票で決めますね。後はオーナーの伯爵様が最後の決定をして確定します」


 なる程な。でもそれなら金をばら撒いたりすれば票が集まるから不正が多発しそうな気がするが大丈夫なのか?


 その趣旨を伝えると


「その事はもちろんありますが、そこは監視者がいるので大丈夫だと思います。ただ、この街までは監視が無いと思うのでコールエイス伯爵様の知らない所では色々と問題を起こしていますね」


「監視の目がない事で好き勝手やっているのね。でも、選挙の事とスートルで取れるミスリルとの関係性が分からないわ」


 そうだよな。とりあえずアルスト商会でミスリル必要なのはわかっているけどその理由までは知らないな。


 そう考えているとリーズさんが何故ミスリルがいるかの説明を始める。


「何故ミスリルが必要なのかと言いますと、選挙で自分の功績を代理人に演説してもらう項目があるのでそこで必要になってくるからだと思います」


「後、選挙に必要な資金もミスリルを売って手に入れば、一石二鳥なのでここに目を付けた可能性が高いですね」


「でもそれなら職人連れて行ったり工房地域を潰したりしたんだ? ミスリル狙いなら鉱山に冒険者達や戦闘員を派遣すればいいのでは?」


 ふと気になったので質問するとリーズさんの表情が変わった。


「それは、ミスリルはこの街の腕利きの職人に加工してもらい、それ以外の人は鉄などの副産物を加工して少しでも予算を稼ごうとしているのですよ。それに鉱山にはアルスト商会の過激派の手下が必死でミスリルを採掘をしています」


「後、過激派は二人で穏便派は一人と言っていたけど、名前とかの情報が無いから教えてくれるか?」


「わかりましたお答えします。まず過激派のリーダーの一人目はハルパさん、男性です。この人のやり方はかなり強引なやり方が目立つ人で、今スートルにいる構成員の殆どはそうですね。ちなみに私を含めた借金のある貴族の多くはハルパ派です」


「そうなのね。でもそれなら強引なやり方に反対する人も多いと思うのだけど気のせいかしら?」


 確かにそう思うが、本人がその事をわかってないのは殆ど無いと思うから何かしら手を打っていそうだな。


 そして、その予感は的中する。


「勿論本人もその事は知っているので、権力で黙らせるか暗殺者を雇って物理的に消していますので、かなり批判が多い人ですね」


「よくそんな奴が会長候補になれるな。私ならまっぴらごめんだけど、弱みを握られていたら従うことしか出来ないよな」


「俺様なら、力ずくで何とかするけど普通はそれも出来ないんだよな」


 脳筋組の二人がそう言っている横で、座っているエルが


「色々ややこしい事になっているね。でも何かしらの解決策はありそうだね。後一人目のハルパさん? の事は大体分かったけど二人目の人ははどんな感じなのかな?」


 口調は優しいけどリーズさんを睨みつけるようにそう話す。


「は、はい。それで二人目ですがハルパと対立しているもう一つの過派閥のリーダーの名前はムースさん、女性です。この人はハルパさんとはまた違った面倒なタイプです」


「それはどんなタイプかしら? 貴女の表情を見るにかなり嫌そうな感じをしているわね」


「やはりわかりますか。ムースさんは元貴族で私の実家である子爵家の一個上の階級の伯爵家の長女で苗字はクトランハといいます」


「今度は貴族の令嬢が出てきたか……。しかもこのパターンはクトランハ家はコールエイス伯爵家と仲が良さそうだな」


 ただの予想だけどな、と付け加えるとリーズさんは


「えっと、当たっています。ハルヤさんは私達の情報の一部を知っているのですか?」


「いや、全く知らないですよ」


「なる程、ハルヤさんが鋭いですね。そのとおり、この二家は仲がかなりいいので一番厄介ですね」


「そうですね。貴族のパーティーでもよく一緒にいる所を拝見しますね」


 扉が開いてローゼが中に入ってきて、そう喋ってくる。


 そして俺の隣の椅子に座って真面目な雰囲気で続きを話し始める。


「それに、前のイースト・デューク家で貴族のパーティーがあった時も、仲良く会話していた所を見ていました」


「なる程、それならある程度は好き勝手やっても何とかなりそうね」


「それなら、お金を使いまくって会長になろうとするな? でも何でみんな会長になりたがっているのかがわからないな。責任とか仕事が多くなりそうだから面倒と考えてしまうな」


「それは違いますよレイナさん。確かに会長はめんどくさそうに見えますが、実際は権力を使って好き勝手出来るので、やっていると楽みたいですよ。ちなみにこの事は前会長が言っていました」


 前会長は何を言っているんだ!?


 後、会長も問題があった人に見えてくるのは気のせいか?


 そう思いつつ周りを見てみると、ローゼ達も同じような事を考えてそうに感じる。


「しかし、リーズさん。なんで貴方がそんな事を知っているのかしら?」


「それは、私が諜報員だったのとアルスト商会を何とかして借金を無くしたかったから、ここまで頑張って調べました」


「そうなんですね。でも証拠を見つけても持っていく所が無いと思うのは自分だけですか?」


「それはそうなんですけど、スートルにきてローゼリア様に出会えた事が運が良かったです」


「ワタシは主君とのゆっくりした時間を楽しみたかったのに、まさかこうなるとは思ってもいなかったです。でも結果的に解決した後、主君とワタシの二人の時間が出来るので良かったと思います」


「ローゼ、解決した後って公爵家の事があるから時間があまり無いのでは?」


「主君、それは言わないでください! ワタシの楽しみの主君とのデートと添い寝を楽しむ時間くらいは欲しいです」


 ローゼがさっきよりも真剣な顔になって俺の肩を掴んで来るので


「ローゼ、真面目な雰囲気が無くなっているぞ!」


「それは別にいいので大事な事があります」


 このままだと流石にマズイと思うので無理矢理話を戻す事にする。


「あの、それで二人目のムースさんはどんな方なんですか?」


「それは、簡単に説明すると権力で他人を蹴落としたり見下すのが好きなタイプです。他には部下を使い潰したりする事も多々あるので、候補者の中では一番ブラックと言われてます」


「しかも、親が伯爵家だから無理矢理抑えるつける事も出来るわね」


 訴えたら裁判で勝てそうだけど、それはそれで貴族に目を付けられるから厄介だな。


 まぁ、それはそれとして、まさか強引な人とブラックな人が候補者とはアルスト商会はまともな人がいないのか?


 俺達はその事に頭を抱えながらも話し合いを続ける事にする。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おっとハルヤは秘策といっても、情報を受けてなんとかなるって具合だった模様で、解決策としての最適解をリーズから引き出せるのかってところに掛かってきましたね、ミスリルを手に入れるというのもなん…
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