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スートルに向かう

 それからアイリスさんとからダンジョン攻略は十日後になると聞いて俺達は貴族の館を出た後、雑貨屋の商品の買い出しの為にレイナ達がいるスートルに向かう事にした。


 そして、ルージュの本当の姿であるドラゴン形態を初めて見るローゼは目を輝かせていた。


「ルージュ、凄いカッコいいですよ」


「ありがとうな。ダンナ達には最初凄い驚かれたからそう言ってもらえて嬉しいぜ」


「確かにワタシもドラゴンだと知らなかったら多分気絶していますね」


 そうやって楽しく話しつつ、ドラゴン形態のルージュに乗ってスートルに向かうこと数時間後、街が見えてきたので目立たない所に下ろしてもらう。


「凄いですね。こんなに早くスートルの街に着くとは、正直飛行艇よりもかなりスピードはありますね」


「その飛行艇のスピードはどれぐらいか知らないが、俺様はこれでもかなり手加減して飛んでいるぜ」


「まぁ、めちゃくちゃ早かったら俺達が風で吹き飛ばされらからな。でもそこは結界を張ってくれたなんとかなるか」

 

 そうやって話しているとスートルの門が見えてきたので中に入る。


「そういえば、主君の通信水晶をソルに渡したのですよね。今からかけても大丈夫でしょうかね」


「それは分からないが、とりあえずかけてもみないと分からないからかけてくれるか?」


「わかりました」


 そう言ってローゼは通信水晶をポーチから取り出してかける。


 すると


「もしもし、ローゼ様。何かありましたか?」


 とソルが出た。


「実は、ワタシ達も少し暇になってな。今主君とルージュと一緒にスートルの街にいるわ。それで、そちらは今どこかしら?」


「それは。わたし達は今は鉱山で発掘をしています。今日の夕方頃には帰る予定なので、それまで待ってもらえますか?」


「わかったわ。それでまで、適当にこの街を探索しているわ」


 そう言ってローゼは通信を切った後、俺とルージュの方に向いてきて


「主君。ソル達は今ダンジョンにいて今日の夕方頃に帰って来るそうですよ」


「そうか」


 俺はその事を聞いて頷くと


「それでは、ワタシと主君とルージュ、三人でこの街を回ってもいいですか? でも、今は昼時を過ぎたくらいなので先に昼ご飯を食べた方がいいですよね」


「そうだな。俺様はお腹が空いたから何処かでいつものように食べたいな」


「なら前に行った事がある食べ放題店に行くか。そこなら値段も気にせず食えるから二人ともそれで大丈夫か?」


「大丈夫だぜ」「大丈夫ですよ」


 二人の許可も取れたので門の近くから一人五千パルする食べ放題店に向かって歩き出す。


「しかし、前きた時よりも露店が増えたよな。あったには美味しそうな串焼き肉があるし、他にも食べ物以外にもアクセサリーとかも売っているな」


「そうですね。前よりも商売をする人や通りの人も増えているので、活気がありますね」


「おっ、あそこの串焼き肉旨そうだな。ダンナ少し食べて行ってもいいか?」


「別にいいぞ」


 俺達はそう話した後、美味しそうな匂いがする串焼き屋の露店に向かう。


「すみません、串焼き肉三本もらえますか?」


「毎度、一本四百パルで三本だから千二百パルだな」


 串焼き肉を焼いているオッサンがそう言ってきたのでお金を渡すと


「少し待ってくれ、もう少し焼いたら上手くなるから。後にいちゃん達は冒険者かい? それとも装備が豪華だからいい所の坊ちゃん達か?」


 と話てきた。


 俺はそれにどう返そうか迷っているとローゼが


「すみませんがそれは少し言えないですね。そういえばスートルの街は前にきた時よりも活気がありますが何かあったのですか?」


 よし、ナイスだ。これで面倒な事が聞かれなくて済む。

 

 オッサンは俺達に串焼き肉を渡してきた後、ローゼの質問に答えてきた。


「なる程。つまりはにいちゃん達はこの活気の理由は知らないのか」


「そうですね。自分達もさっき街にきた所ですので教えてもらってもいいですか?」


「なら、俺が知っている事を聞かせてやろう」


「ありがとなおっさん。後、俺様に串焼き肉十本追加頼むぜ」


「おう、まいど! 姐さん、いっぱい食ってくれ!」


 そうやって新しい肉を焼く前に俺は四千パルを払った後に、オッサンが


「お前らは、なぜこんなにスートルの街が活気があるかの事を聞きたいんだよな」


「そうですね。自分達が前きた時よりも凄い事になっているので、その理由を聞きたいです」


 そうやって話すと


「それはな、このスートルの鉱山がダンジョン化したんだよ。それでその中には質の良い鉱石が大量にあるらしいからそれで冒険者達がこの街にきたみたいなんだ」


 うん、そういう事か。


 俺は前入った事のあるスートルの鉱山の事を思い出してそう思う。


「でも、ダンジョンの事だけにしては早くないですか?」


「確かにそうなんだが、今回はイースト・デューク公爵家領に本社がある大きな商会がこの街に支部を作るらしいから、それで商品が多く入ってきているんだ」


 なんか、気になる事をを言われたがスルーして、他の事を話しているとルージュが串焼き肉十本を食べ終わったのでお礼を言って離れる。


「ローゼ、ここに大きな商会が出来ると聞いた事があるか?」


「ワタシは聞いた事がないですね。それに行動が早いのが凄い気になりますね」


 そうだよな。


 俺達が前にスートルにきたのは一ヶ月くらい前だから、そこからこうなるのは流石に早いと思うな。


 そうやって話でいると目的地に着いたから店の中に入って食事を済ませた後、レイナ達が帰って来るまではこの街を散策する事にした。


「しかし、人が多くなったよな。これもしかしてロートスと同じくダンジョン都市になるのでは?」


「そうですね。ワタシも父上に報告したらその可能性は高いと言われました。それに今回は鉱山に関係しているのでかなり有用なダンジョンらしいですよ」


「なる程な。俺様もダンジョンに行って強い魔物と戦いたいぜ」


 そうやって喋っていると久しぶりに見る人を見つける。


「あれライムじゃないか? 裏路地で何しているんだ?」


「わかりませんね。少し話を聞いてみますか」


 俺達は裏路地で三角座りしているライムに声をかけると振り向いてきた。


「あっ……。ハルヤさん達お久しぶりです」


 と元気の無い声が聞こえてきたので


「どうしたんだ? こんな所で三角座りして。ゴズスさんと喧嘩でもしたのか?」


 そうやって言うとライムが立ち上がって泣きながら抱きついてきた。


「ハルヤさん助けてください!」


「ちょっと待て、何があったかわからないから訳を聞かせてくれ」


 横を見るとローゼとルージュが固まっているので、俺は頭を抱えたくなりながら近くの喫茶店に入って話を聞く事にする。


 俺は頼んだアイスコーヒーを飲みながら少しは落ち着いたのでライムが


「すみません、取り乱してしまって」


「いや、大丈夫だぞ。それよりもなんで裏路地にいたんだ?」


「それは、イースト・デューク公爵領から新しくこの街にきた商会の人達が僕達の工房を取り潰して大きな商会を作ろうとしているのです」


 ……。は?


「いや、ちょっと待て。流石にそれはおかしくないか? 普通は土地の権利とかあって強引な取り潰しは余程の事がない限り無理だと思うが」


「ワタシもそう思います。それで、ライムさん達はその事を商業ギルドに話したのですか?」


「それはみんなで言いに行きました。でも商業ギルドもイースト・デューク支部から何か圧力をかけられているみたいで、どうにもならないのです」


 なんか、また面倒な事になっているな。


 そう思いつつ話は続いていく。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こりゃイーストデューク家が相当厄介だということが分かった、ダンジョン利権を率先して自分のものにしようっていう貪欲さがあるし、これスートルだけじゃなくって、ロートスのほうにも商会の支部を立て…
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