貴族館での雑談
ローゼはコック長さんから食材がなくなった事を聞いて
「もしかして、今日はそこまで食材を用意していなかったのかしら?」
「いえ、今日は超大食いの方が数名来るのはお聞きしていたので、百人分くらいを用意していましたがまさか足りないとは思ってもなかったです」
「確かに普通なら足りると思うけど、あの人達は普通ではないのでもっと用意する様に言えば良かったわね」
なんか結構酷い話が聞こえるが否定出来ないので俺は黙っておく。
「これからは主君達が来る事になったら今の倍を用意してもらってもいいかしら?」
「ローゼ、倍で足りるか? 多分あいつらそれ以上に食べるような気がするが……」
「まぁ、無くなったら無くなった時はその時考えます。それにルージュ達もゆっくりしているから良かったです」
「まぁ、俺も貴族が食べる料理はほとんど食べた事がないから美味しかったぞ」
「主君ありがとうございます。もし良ければ毎日食べられるようにしますがどうですか?」
ローゼがそう言って俺の方に顔を近づけて来るが
「いや、高級な食材を食べすぎるとそれに慣れるかもしれないから俺は今の生活で十分だ」
「そうですか。主君は有能なのでワタシと一緒に働いて貰いたかったのですが」
「いや俺はそこまでだと思うぞ。確かに能力はあるかもしれないが、それを上手く使えているかわからないし、爺さんの後を継いで雑貨屋を経営しないといけないからその話は断るな」
「わかりました。でもまた主君と話しても大丈夫ですか。正直ワタシは面倒事を持ってきているので、嫌われているかなと思ってしまって」
「いや、そこは大丈夫だぞ。確かにローゼはたまに持ってくるけど、まだ解決出来る範囲だから何とかなる。それにこっちも前に男爵令嬢の問題を解決してくれたから俺も同じだぞ」
俺はそうやってローゼに言うと
「それならご褒美が欲しいですね。主君、抱きついてもいいですか、後昔みたいに頭を撫でてください」
「なんか注文が多いような気がするが、別にいいぞ」
「ありがとうございます♪」
俺はイスから立ちそう話すとローゼがニコニコ顔て抱きついてきたので、右手を使い頭を撫でる。
「気持ちいいです」
「そうか、それはよかった。ただ、他の人たちの視線が怖いと思うのだが……」
「それは大丈夫です。ワタシが抱きつく前に使用人がカーテンで仕切ってあるから他の人には見えてないですよ」
そういえば、いつのまにかここだけ仕切られている!?
そう思っていると、仕切りの外から何か聞こえて来る。
「もしかして、ローゼリア様はあの灰髪と何か言えない関係になっているのでは?」
テルメアのその声が聞こえてきて、ローゼの顔が険しくなってくる。
「主君。また後でご褒美の続きはお願いします。ワタシは少し用事がありますので」
「あぁ、わかった」
ローゼの雰囲気が変わったので、俺は頷く事しか出来なかった。
そして仕切りのカーテンを開けて少し離れた所にいるテルメアを捕まえて部屋の外に連れて行く。
そして、固まっている俺の方にはソルとエルが横に来る。
「ハルヤ、ローゼリア様に変な事されなかった?」
「いや別に、普通に抱きつかれて頭を撫でてくれと言われたから撫でていただけだぞ」
「ハルヤ君。君はある意味凄いね。普通異性の頭を撫でるのは難しいとボクは思うよ」
「いや俺も許可か頼まれなかったら異性の身体は触らないぞ。痴漢で捕まりたくないからな」
「そうよね。わたし達も頼んで撫でて貰っているから大丈夫なのよ。それでハルヤ、わたしも撫でて貰ってもいいかしら? というか撫でなさい」
「ちょっと待ってよ。ソルだけ撫でて貰うのはずるくない? ハルヤ君、ボクにもいいよね!」
なんだこの状況は……。
そう思いつつ、レイナとルージュを探すと酒をがぶ飲みしながら酔っ払っているので放置する事にする。
「ハルヤ、今はわたしとエルの番だからこっちを見て」
そう言ってソルとエルは俺の手を握って自分の頭の上に置く。
そうやって手を話して貰ってしばらく撫でていた後、ローゼが帰ってきてある事を言ってくる。
「主君。大浴場の準備が出来たそうですよ。場所は執事達が案内しますので着いて行って貰ってもいいですか? 後アイテムバックも主君が泊まる部屋に置いておくので大丈夫ですよ」
「いや、俺は一回家に帰りたいのだが」
「ちなみに店の方は騎士達に確認に行かせましたが、特に変わった事は無かったそうですよ」
「それは良かった。じゃなくて、もしかしてドアを破壊したのか?」
俺は何回か破壊されたドアの事を思い出す。
「いえ、外から確認しただけなのでドアは破壊してないですよ。なので今日はこの館で泊まって行っていいですよ。後、レイナとルージュはあの様子ですし、ソルとエルは主君に撫でられていますね」
ローゼは今も撫でられいるソルとエルを見てそう話す。
「まぁ、もう終わるけどな」
俺はそう言って手を離そうとしたが、ソルとエルが手を握ってきて
「ハルヤ、今はわたし達の番なのよ。もう少しかまってください」
「そうだよ。ボクもこうやって撫でられているのがいいから延長お願い」
「なんかおかしい事になってきていますね。主君の負担が大きいような気がしますが?」
「ローゼ、その事は考えない方がいい」
そうやってもう少しだけ撫でた後、なんとか手を離して貰って執事さんに案内してもらって大浴場に到着する。
そして着ている装備を脱いで籠の中に入れた後、ドアを開け中に入る。
「しかし、この風呂は池くらいの大きさがあるな。でもローゼの本家の方が大きかったよな」
そう思いつつ、身体を洗って風呂の中に入ってゆっくりしていると、ドアが開く。
「ギルド長達が騎士の人達が入ってきたのか?」
俺はそう考えて振り向くと予想通り、冒険者ギルド長でソルの叔父さんのドンガスさんが入ってきた。
そして身体を洗い流した後、俺の隣に入って話始める。
「こうやって話すのも久しぶりだなハルヤくん」
「そうですね」
「そういえば、新しく出来たダンジョンに行ってきたんだよな。どうだった?」
「それは自分よりもソルから聞いた方がいいのでは?」
俺がそう言うとドンガスさんは
「確かにそうだな」
と頷いている。
そして、ドンガスさんとゆっくり話していると、ドアの方から声が聞こえてくる。
「ダンナと風呂を入らせろー」
「そうだ、そうだ!」
「流石にそれはダメだ。ワタシも入りたいが我慢しているんだぞ」
「というより、ボクはレイナを止めるだけで精一杯なのだけど」
「それならわたしとローゼリア様だけでルージュを止めているから大変なのよ。ハルヤ、悪いけど大浴場から出てきてくれるかしら?」
……。何が起こっているんだ?
そう思っていると、ドンガスさんが
「ハルヤくん。君は一体何をしたらそうやってモテるんだ?」
「それは知りませんよ……。後ドアが破壊されそうなので俺は出ますね」
そうやって大浴場から出た後、用意された服を着て外に出ると、凄い光景になっていたが説明するのは難しいのでとりあえず、大変だったとだけ言っておく。
そして、寝る部屋に案内してもらってゆっくりしていると、ドアがノックされたので開けに行くと、そこには寝巻き姿のローゼがいた。
「主君。ご褒美の続きをいただきにきました。それで、中に入っても大丈夫ですか?」
「別にいいけど俺は何をすればいいんた?」
「それは「やっぱりか!」えっ」
俺とローゼはその声がした方に振り向くと、レイナ達がいた。
おい待て、何が凄い嫌な予感がするのだが……。
そう考えていると案の定、俺はレイナ達と一緒に寝る事になってしまう。
そして、キングサイズのベットの真ん中に放り込まれて、俺は右も左も抱きつかれて動けなくなる。
そして、俺はある事を思い出す。
「ローゼが初めてロートスに来た時も似たような事をしていたな」
「そうですね。あの時のワタシは後が無くて必死でしたね」
俺とローゼがそう話していると
「なぁ、ローゼがダンナの事を主君と言っている理由を、聞きたいのだがいいか?」
「いいですよ」「俺も大丈夫だそ」
俺とローゼはそう言って、昔話を始めた。
すみませんが今週から水曜日と土曜日の二回の更新になります。




