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Aランク魔物・ブラウントロール

 ある場所、それは森の中の木が抜かれている所にでる。


「なんだこの空間は。土が盛り上がっていて木が抜かれた跡が出来ているぞ」


「そうですね。それ僕が見る限り所々血がついていて何か戦闘があった跡になっていますね」


 確かにドルトさんが言う通り何かあった後だな。


 そう考えていると、何か地響きが聞こえてくる。


「何か凄い嫌な予感がするのだけど気のせいか?」


「ハルヤ、それはわたしもよ。それにかなりのプレッシャーを感じるから強い魔物の可能性が高いわ」


 だよな。


 そうやって話した後、俺達は全員武器を手に持ち戦闘態勢になる。


 少しして、四メートルくらいでかなり筋肉質の魔物が三体こちらに向かってくる。


「あれは、Aランク魔物のブラウントロールよ。まさかこんな手強い魔物が三体も出てくるとは思ってもいなかったわ」


「いや、メルさん。前にSランク魔物のゴブリンロードが出てきたから今回の探索でランク的にはいると思ってました」


「そうだな。私達は何かと問題が起きるからな」


 そうやって言いながら戦闘が始まると思ったが、ルージュが横で魔法陣を展開している。


「やっと手応えがありそうな魔物じゃねーか。ならコイツをくらえ、炎魔法第五階ファイブ・ファイア


 そうやってルージュが発動した炎魔法はブラウントロール三体の所に直撃して、爆発した。


 そして、その光景を見ていた光の翼のメンバーとメルさんは唖然としていた後、ミーナさんが早口で話してくる。


「ルージュさんは炎魔法第五階ファイブ・ファイアを使えるのですか!? 一応結界を見ていたので魔法は使えるのはわかっていたのですが、まさかここまで使えるとは思ってなかったです」


「まぁ、そうだな。でもダンナの方が凄いぞ。俺様がボロボロで倒れている時に回復魔法第六階シックス・ヒールを使ってくれたから、魔法に関しては負けているな」


 いや待て、それを言うな大変な事になるだろ!


 そう思っていると、メルさんとシェイズさん達がこちらを驚きながら見てくる。


「ハルヤさんは回復魔法第六階シックス・ヒールを使えるのですね。属性は違うとはいえ、辺境の辺境でこんな凄い魔法が使える人達がいるとは思わなかったです」


「いやいやミーナさん。なんでそんな冷静なのですか!? ルージュさんの魔法も威力が段違いなのは驚きましたが、ハルヤさんが第六階の魔法を使える事に驚かなかったのですか?」


 その言葉にミーナさんが答える。(ちなみにシェイズさん、カエデさんは固まって動いていない)


「それは、ハルヤさんの魔力なら使えるかなと思っていました。それに驚くのも疲れたのでそう見えるだけです」


「確かにそれはありますね。でも、レイナさん達は普通にしていますよね何故ですか?」


 他の人より回復が早かったドルトさんがそう聞く。

 

「ボクも最初はそうだったけどだんだん慣れてきたから、今では全然驚かなくなったよ。それに多分まだ驚く事があると思うよ」


 いや、流石にもう無いと思うぞ。


 そう考えながら、ブラウントロールの魔石と素材を見ると、回収を忘れていたので取りに行く事にする。


 ただ、俺は魔物の剥ぎ取りのやり方を知らないのでレイナ達に頼もうと思うが、魔物がほぼ炭みたいになっているので魔石だけ回収する。


 そして、メルさんがある事を言ってくる。


「Aランクの魔物の魔石だと、三百万パルくらいになると思うわ。ただ、私もあまり鑑定した事がないから細かい事はギルドに戻らないと難しいわね」


「そうなんですね。でも、自分達が準備に使った分以上のお金が帰ってくるので良かったと思います」


 そうやって話していると、カエデさんとドルトさんが口を開く。


「あのさ、Aランクの魔物を簡単に倒されるとアタシ達の出番がないんだが……。」


「そうですね。僕も強敵だと思ってかなり緊張していたのですが、ここまであっさり終わるとはビックリしました」


 まぁ普通ならそうなるよな。


 そう考えつつ、魔石を回収して奥に進む事にした。


 

 ブラウントロールを討伐して三時間くらい歩いて、メルさんが地図を開いた後、この辺だと言ってくる。


「ハルヤくん達は知らないと思うけど、他の冒険者がこの辺に何かあるとギルドに報告があったのと、天の刃かはゴブリンの大量発生の事を聞いたタイミングがほぼ同じだったから、何かあると思ってSランク冒険者を呼んだのよ」


「なる程。でもロートスには最高Aランクの冒険者しかいなかったから、ソーラント辺境伯にいたオレ達に依頼がきたんだな」


「あの時はいきなりギルド長に呼び出されてこの事を聞いてビックリしました。でも私達はちょうど依頼を探していたのでピッタリなので良かったです」


「そうなんですね。わたし達はダンジョンから帰ってきてゆっくりしようとしていたのに参加させられたのでしんどいですね」


「ソルお前。多額の報酬に転んだ奴が何を言っているんだ! それに私は家でハルヤに膝枕してもらえると楽しみにしていたのに」


 俺は家でゆっくりしたかったのに何故こうなるんだ。


 そう思っていると、地面が盛り上がっていて真ん中には大きな穴が出来ていた。


「これってもしかしてダンジョンですよね」


 俺のその言葉に他の全員が頷いてくる。


「そうよね。でもまだ中に入っていないからわからないわね。それに日が落ちてきたからこの辺で一泊する事になるわね」


「そうだね。ボクもそろそろ休憩したいね。流石にここまで歩くのは疲れたからゆっくりしたい」


 エルのその言葉に俺達は野営するためにテントとかを設置する事にする。


「ルージュ、結界を頼んでいいか?」


「もちろんだぜ」


 ルージュはそう言って結界を張ってくれる。


 そして、俺達はテントを設置して夜ご飯を作るために調理器具と材料を出す。


「あの、ハルヤさん達は昼と同じく料理するのですね。私達みたいに保存食とかは食べないのですか?」


 ミーナさんがそう言ってきたので、俺はその事に答える。


「自分達は保存食とかはあまり食べないですね。それに料理して作った方が美味しいので外でも大体作っていますね」

 

「でもさ、食材は痛みますよね。僕も昔やろうと思ったのですが、上手くいかなかったので何かあるのですか?」


「それは、秘密ですね。ここで言うとさらに面倒になると思うので」


 そう話すとシェイズさんがある事を言ってくる。


「まぁ、ハルヤさん達は色々凄いから何か秘密があるのはわかっていた。でも、Sランク冒険者のオレ達よりも野営には慣れているとは」


「そうだね。ボクも最初はハルヤくん達がここまで色々やれるとは思っていなかったよ。でもさっきも言ったけど慣れてきたから感覚が狂ってきたよ」


 そうやって話しながら、俺達はいつものように夜ご飯を作った後、テーブルに置いて座っていただく事にする。


 そして、食べようとした時にメルさんが言葉を発してくる。


「そういえば、こんなに食材を使って大丈夫なのかしら? 昼もそうだったけどかなりの量を使っているわよね」


 その言葉に光の翼のメンバーもこちらに向いてくる。


「それは大丈夫ですよ。今回のためにかなり食材を買い込んでいるので、多分このペースなら一ヶ月くらいは普通に食べてもいけますよ」


「この量を一ヶ月食べても大丈夫って、どれだけ買い込んだんだ?」


 カエデさんの質問にソルが話す。


「それは多分聞かない方がいいと思うわ。それにレイナ達がかなり食べるから食費はとんでもないと言うことだけ言っておくわ」


 その言葉にカエデは納得していないようだが、その話は一旦辞めて食べ始める。


 そして、食べ終わった後は話し合いを始める事になった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 前回に引き続き料理の話になると楽しいですね、 でもってなんとなく光の翼やギルドの人に振舞ってる具合、 というかルージュら大食い娘たちの一か月分って、牛何頭、豚何頭、羊何匹、マグロ何匹とか、…
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