嫌な予感的中
結局、家に帰ってきたのでリビングでゆっくりする事にした。
「しかし、なんかまた面倒な事になっている気がするけど気のせいか?」
「そうね。でもダンジョンの事は依頼ではないから大丈夫だと思うわよ」
そうだよな。でもすごく嫌な予感がするのだけどな。
そう思っていると、レイナとエルが口を開く。
「この話は辞めないか? それに今は大事な事がある」
「そうだね。今回の魔石と素材がいくらになるかは、まだ分からない事とSランク冒険者からのゴブリンの依頼の事だね」
そういえばそうだよな。
そう考えているとソルとルージュが口を開く。
「前者はともかく後者は数日後にまた話し合う事になっているから、ここでゆっくりしていても大丈夫だと思うわ」
「それに何かあってもその時に何とかすれば良いと思うぜ。それに面倒なら断ればいいからな」
あのな、断っても基本俺は巻き込まれるからな。
それに断れてもさらに面倒な事に発展する事もあるから大変なんだよな。
その後、ソルの言った通りゆっくりしていると、店のドアを強く叩く音がする。
「やっぱりこうなるよな……。多分ドアを叩いている人は冒険者ギルド関係者だと思うぞ」
そうやって言うと他の四人も頷いてきた後、俺と護衛のエルが対応する事になった。
そして、何回も修理されたドアを開けると予想通り、メルさんを含めたギルド職員が数名立っていた。
「あの、何か用ですか? 自分達は家でゆっくりしていたのですが。後、面倒事なら帰ってもらってもいいですか?」
そう言うとメルさんが言葉を発してくる。
「そうね。確かに面倒事ね。まず、副ギルド長の召集を断ったのはまだいいけど、Sランク冒険者の依頼に関わっている事を知ってここにきたのよ」
「その件は数日後に話し合うと昨日決めましたけど、ボク達に何かあるのですか?」
「それは冒険者ギルドで話してもいいかしら。ここだと誰が聞いているか分からないわ」
少しして、結局俺達は冒険者ギルドに向かう事になってしまう。
そして、歩いて冒険者ギルドについて昨日と同じく、相談室に入る。
「また、ここに来る事になってしまったか……。俺は冒険者ではないのに何故こうなるんだ」
その言葉に幼馴染二人が反応する。
「確かにハルヤは今回も巻き込まれているな。こうなったら冒険者になった方が良くないか?」
「そうね。それならわたし達とパーティーも組めるし、一石二鳥だと思うわよ」
「あのな、俺は平和に暮らしたいのとゆっくり雑貨屋を経営したいから、冒険者にはなる気はない!」
そう伝えた後、全員イスに座り話し合いが始まる。
「それではSランク冒険者の依頼、ゴブリン大量発生の調査の件を話し合います。今回このような事になったのは、昨日のSランク冒険者〔光の翼〕のメンバーと副ギルド長の話し合いで面倒な事が起きたからです」
「そうなんですね。それで何が起きたのですか?」
俺はメルさんにそう質問すると、続きを話してきた。
「ハルヤくん達は多額報酬でこの事を受けると聞いていますが。今回副ギルド長がその事を聞いて私にこのような物を渡してくれと言われました」
メルさんが俺とルージュにある物を渡してくる。
「えっと、冒険者登録書? なんですかこれ」
「これはお二人に冒険者になって欲しいという事で、お渡しします」
あの、さっき俺は冒険者になる気は無いと言ったのですが……。
そう伝えるとやっぱりと言われた後、俺とルージュは冒険者登録書をメルさんに返す。
「それでこれだけなのですか? それなら帰りますが」
そう言うとメルさんが他の事を話してくる。
「やっぱり断るわよね。それは分かっていたわ。それでここからが本題よ。さっき言った通り光の翼と副ギルド長が話し合っていたのは伝えたけど、今回のゴブリンの件は私もついて行く事になったわ」
「なる程です。確かメルさんも戦えると聞いていましたが、今回の件についてくる事になったのですね」
「そうなのか。でもダンナ、前にボコボコにされて床に倒れていた奴が戦力になるのか?」
その言葉を聞いたレイナとソルが話してくる。
「メルさんは元は冒険者でランクは私とソルの一個上のCランクの冒険者だから戦力にはなると思うぞ」
「そうね。わたし達が二人でかかって互角くらいかしら? 昔は全く歯が立たなかったから今はそれくらいになってると思いたいわ」
その辺は本人次第だが何もいえないな。
そう考えていると、エルが喋り出す。
「それなら大丈夫だね。それにアイテムの鑑定などもしてもらえるなら楽になりそうだね」
そういえば、前に物質鑑定のスキルを持っているライムとスートルの鉱山に入った時は、色々楽だったな。
そう思っていると、ドアをノックする音が聞こえる。
「誰かしら?」
そう言ってメルさんがイスから立ち上がり、ドアを開けるとそこには光の翼のメンバーと副ギルド長が立っていた。
それを見た俺はある事を思う。
なんでこの人達がここに来るんだと。
そして、中に入ってきて一番前にいる副ギルド長が口を開く。
「十日ぶりくらいだね。他の職員からハルヤ君達が三十層のボスを倒してきた事は聞いたよ。それに特殊ボスまで倒した事を聞いて驚いたな」
ハァ、俺はその事を聞いて絶対面倒になるなと思う。
そして、その予感は的中する。
「それでその魔石はどんな形をしているのかな。よければギルドで買い取ったり、ボスの情報を聞いたりしたいけど話してくれるよね」
なんか上から目線が腹立つな。
そう考えているとルージュがある事を言う。
「それは断るぜ。正式な依頼でもなかったのに何故話さないといけないんだ。それに情報が知りたかったら自分が三十層のボスと戦えば良くないか」
「確かにそうだけど、ここで情報を知ったら他の攻略組の冒険者が楽を出来るから頼んでいいかな」
ルージュに断られてもしつこく聞いてくる副ギルド長と話し合った結果、向こうが何とか諦めてくれたのでよかったと思う。
「それで、これだけなら帰りますが他に何かあるのですか?」
俺がそうやって喋ると三十層のボスの事から切り替えた副ギルド長が話してくる。
「それはSランク冒険者の依頼のゴブリン大量発生の原因調査の依頼に、君たちもついて行く事を聞いたけど本当かな」
「それは本当だよ。ボク達もゴブリン大量発生の時に戦った関係者だからね。それに多額の報酬が出るなら今回は受けたいと思ったからね」
「それにSランク冒険者の魔物との戦いを近くで見れるのは勉強になるのでわたし達もついて行きます」
エルとソルの言葉に光の翼のシェイズさんが言葉を発する。
「それに今回は何があるかが分からないから戦力は多い方がいいからね。特にルージュさんとハルヤさんには是非きて欲しいからね」
なんか、俺とルージュがメインみたいになっているけど、俺は雑貨屋の店員で商人だから行きたく無いんだが……。
いつもの如くそう考えていると、シェイズさんがさらに話を続けてくる。
「それなら、ここでその事の話し合いをしないかい。ちょうどメンバーも揃っているしいいと思うだけどいいかな」
その言葉に俺とルージュ以外のメンバーが頷き、メルさんの横にいたギルド職員が部屋の外に出て、空いたイスに光の翼の人達の副ギルド長が座る。
そして、ゴブリン大量発生の原因調査へ行くための話し合いが始まる。
俺は行きたく無いな、と思いながら話を聞く事にする。
すみません。遅くなりました




