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ポーションの値段その二

 結局その後の話し合いも説明が長く続いたので途中で眠くなってきたので、きりのいいところで中断する事にして本題の〈ポーション〉の適正価格の事を相談する事にする。


「あの、それで〈ポーション〉の値段はどうしますか? 流石に大きく値上げすると売れなくなる可能性はありますが、流石にこのままでは損すると思うので少しだけあげるという事で大丈夫ですか?」


 まだ何かありそうなのだがこのまま続けるのはかなり長くなりそうなので、俺の要望ができる範囲の事を話す。


 その事に答えたのは、やはりトマナさんだった。


「その件はこちらでも予想はしていました。ですがあまり値段をあげられると、新人冒険者の方の売れ行きが悪くなるのでそこは難しいですね」


 確かにそうだよな。新人冒険者は基本あまり金銭に余裕がない人が多いから、安い〈ポーション〉を用意しておかないといけないしな。


 そう考えているとソルがある事を発言をする。


「その事で一ついいかしら。確かにハルヤの〈ポーション〉の性能はかなり高いけど冒険者相手なら、例えば冒険者の証を見せたら割引して、他の人ならその値段で売るのはどうかしら?」


 まあ、その手はあるけどそれなら他の人から文句が出そうだと思うのは俺だけかな。


 難しいなと思いつつふと、トマナさんとハルトンさんを見ると何か悩んでいる顔をしていた後、ある事を喋ってくる。


「それは、差別とかが言われて文句が出そうですね。それなら他〈ポーション〉は少し値上げするのと商業ギルドが転売で買う時は個数制限をつけて転売防止をするのが良さそうですね。」

 

 とハルトンさんの意見。


「主任の言っていることはいいですね。他には商業ギルドが転売する時はその儲けの一部を新人冒険者の支援に使うのもいいと思います。それで大丈夫でしょうか?」


 とトマナさんのまとめ。


 その事にこちらとしてはどうしようかなと考えているとレイナとソルが頷いた後、俺の方を見てくるのでとりあえず当分この条件でやってみる事に決める。


「わかりました。〈ポーション〉の値段を少し上げて、でもそこまで金銭の負担がかからないようにするのと、緊急事態の時以外は個数制限を商業ギルドにつけますね。これでこちらの条件は大丈夫です」


 その事を言うと商業ギルドの職員の二人は頷いたのでこの条件で決める事にした。


 少しして、条件の簡単な書類を作って来られたので不正とかがないかじっくりみて、さらにレイナ達四人にも見てもらって確認した後サインをして話し合いは終了した。



 そして、話が終わる前にアイテムバックに入ってある〈ポーション〉を売れるだけ売ったら、かなりの額になったので、まだ良かったと思い商業ギルドので外にでる。


 すると、ちょうど昼頃になったのでソルと前行った大羽食堂にご飯を食べに向かい四人は大量に食べた後にレイナとソルが冒険者ギルドに行きたいと言ったので、近くに戻る事になったので歩いて向かう。

 

「しかし、冒険者ギルドで何も起こらなかったらいいけど、赤オーガやゴブリンの事みたいに面倒ごとが起きていなければいいけどな」


「確かにね。ハルヤ君は面倒ごとに巻き込まれる事が多いからね。ボクは赤オーガの事はレイナとソルから聞いたぐらいしか知らないけど結構大変だったと聞いているよ」


 エルがそう言ってくると興味を持ったのか、ルージュがある事を喋る。


「ダンナ、俺様と会うまでにそんな面白そうな事があったのか。それならもっと早く出会っていたら思いっきり戦えていたかもしれないから、少し残念だぜ」


 俺もルージュという戦力があればかなり楽出来たと思うからその言葉に頷いておく。


 そう考えつつ歩いていると冒険者ギルドに到着したので中に入ろうとした時、テーブルが飛んできたので前にいたルージュが拳で粉砕して俺達が驚いてた後、何が起きたと思い中に入る。


 すると、中ではかなりの乱闘騒ぎになっていて職員や冒険者が何人も倒れていて、なんか凄い事になっていたので、俺はレイナ達に声をかけて帰ろうとした時、ルージュが怒りながら中心の喧嘩しているところに行ってしまう。


 その事を見て、これはかなり大変な事になると思いレイナ達と端の方に避難する。


 ルージュは中心に行って高級な装備そうな男女が喧嘩していのを見たらしくて、一人の女性の腹を殴り吹っ飛ばした。


「お前ら、いきなりテーブルを投げてくるとは俺様に喧嘩を売っているな。ならその喧嘩買ってやるぜ、かかって来い」


 おい、なんでそうなるんだよ。


 さらにややこしい事になるじゃねーか!?


 しかも、ここは冒険者ギルドだから血の気が多い奴が多いのでその言葉に反応した冒険者が、ルージュの声を聞いてさらにヒートアップしたので、これどうなるんだと思う。


 さらに喧嘩がヒートアップしている時、俺達と同じく端にいた前会ったことのある冒険者チーム天の刃の四人を見つけたので何故こうなったのか話を聞く事にしようと考える。


 向こうもこちらの事に気づいたらしく手を振ってきたのでレイナ達も手を降り合流した後、リーダーのソトスさんから話の説明を聞く。


「おう、少し前ぶりだな。ハルヤさんはこの今絶賛大喧嘩中の冒険者ギルドに何をしにきたんだ?」


「それは、レイナとソルが冒険者ギルドに行きたいと言ったのでついてきただけです。それよりもこの喧嘩というより乱闘は何故始まったのですか?」


 そう聞くと横にいた弓使いのジュリーさんが言い始める。


「それは、最初は単なるいつもの揉め事だったんだけどね。そこから高ランクの冒険者にたまたま投げたものがぶつかって、その人のチームの人と本人が切れて喧嘩になって、さらに他の人も混ざって結果的にはこうなったわ」

 

 それかなり面倒な事になっていないか……。

 

 そう考えていると大きな音がしてそちらに向くとルージュが無双した後、冒険者の喧嘩している奴らが全員倒れていたので、ゆっくりイスに座って休憩していた。


 その光景を見た天の刃の人達は驚き固まっていた後、ジュリーさんがこちらにある事を聞いてくる。


「あの中にはSランク冒険者も入っていたのに、それをあんな簡単に地面に沈めるのは、凄くないか? ハルヤさん何者なんですかあの赤髪の女性は」

  

 ドラゴン娘で、しかもかなり上位なので普通は勝てないと思います。その事は流石に言えなかったので適当にはぐらかしておく。


「あの赤髪の女性は自分の護衛で名前はルージュと言います。腕っぷりは相当高いのでこうなるとは思っていました」


 その言葉にソトスさん達が何か言いたそうにしていたが、聞くのをやめたたようだ。


 少しして、座っているルージュがこちらに歩いてきて満面の笑みで俺に喋ってくる。


「ダンナ、ここの冒険者ギルドはスートルとは違うな。でもまだあんまり歯応えがなかったのは残念だが、まあ今回はこれで我慢するな」


「いや、これ大丈夫なのか? というよりよく見たらメルさんもボロボロで倒れているけどいいのかな」

 

 その言葉にレイナとソルが答える。


「まあ、いいと思うぞ。冒険者ギルドの職員もこういう事に慣れていると思うから倒されたのは自分の力不足だと思うぞ」


「そうね。取り押さえる人達がこんな事になるとは少し問題ね。謹慎している叔父さんに伝えて職員を鍛えて直してもらった方がいいと思うわ」


 いや、もう一度言うがルージュを相手にそれはないと思うぞ。


 そう考えつつ、前にあった副ギルド長のクルフトさんが出てきて頭を抱えていたので、かわいそうに見えてきたのは俺だけだろうか?


 すると、クルフトさんがこちらを発見したようで、近づいてきたので帰りたくなったが、ルージュが思いっきり関わっているので話す事にした。


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― 新着の感想 ―
[良い点]  ルージュの満足は常人にとって非常識な世界が広がってるので、ハルヤの苦労が手に取るようにわかるのである。 [一言] ポーションが売れるのは良いけれど、行商みたいな感じになっちゃうのが、雑貨…
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