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ミスリル装備

 そして一週間後、特に何事もなく平和に暮らせて、ついにエグジス工房に装備を貰いに行く日になる。


 俺は歩きつつ本当に必要なのかを考えて、でもこれで危険な所に連れて行かれるのはごめんだと思い向かう。


 だが気になって仕方ないので聞いてみる。


「しかし、なんか外堀を埋められているような気がするが気のせいか?」


 そう話すと答えたのはソルだ。


「確かにハルヤが装備を揃えたらわたし達と一緒にダンジョンや冒険に行けるかもと思っているのは事実よ。でも装備が原因で無理矢理連れて行こうとは思っていないわ」


「なる程な。それを聞いて一安心したけど、後先にもう一つ言っておくが装備関係なしに無理矢理連れていくのもやめてくれよ」


 俺がそういうとレイナとソルが視線をそらしてきたのでまさかと思う。


「さてはレイナとソル、俺を無理矢理連れて行こうとしていたな。何回も言うが俺はダンジョンとかには行きたくないからな」


 俺がはっきりそう言い切ったら二人は落ち込んだ後、レイナが口を開く。


「ハルヤ、昔の約束忘れているな。私達三人で冒険しようと言っていた過去を」


 その事を聞いたエルとルージュもこちらを見てきて何か言いたそうにしているが、俺はそんな約束していないので反論する。


「いやいや、そんな約束していないよな。昔から雑貨屋の店員として生きていく事を小さい頃から言っていたよな。後危険な場所には行きたくないと何回も言っている。だからそれは覚えているぞ」

 

 まあ、昔から言っていた事だしこいつらも覚えているだろうと思ったがレイナが続けて話してくる。


「確かにそうだが、私達はハルヤに何回も冒険に行こうと言っているからてっきり約束したと思っていだが違うか?」


 幼馴染の二人はそう言ってきた。何故か被害者みたいになって、エルとルージュを味方につけようとしているみたいだ。


 そして、その状況を見ていたエルとルージュがある事を喋りだした。


「これはハルヤ君が正論だね。流石にこの状況でその事を言うのは間違っていると思うよ。後本人の意見を聞かずに言うことが間違っていると思うよ」


「そうだな。戦いたくないダンナを無理矢理連れて行ったら何をやるからわからないからやめといたほうがいいと思うぜ」

 

 よし二人ともよく言ってくれたと思う。


 そして、後もう少しで工房につきそうなので、この話はやめる事にする。でも幼馴染二人は納得いってないようだ。


 でも、昔から言っている事だし、回復魔法目当てで連れて行かれる事はごめんだ、と思いつつ工房についたので玄関の呼び鈴を鳴らす。


 流石に誰かさんみたいにドアを強引に破壊して中に入ろうとは思わないからな。


 そう考えてレイナをみると目をそらされたので俺はため息をつく。


 少ししてドアが開いて、弟子の一人が出てきて挨拶をしてきたのでこちらも返して中に入る。


「師匠から聞いていたミスリルを持ち込んだ方々ですよね。お待ちしていました。装備は完成しているので中にどうぞ」


「わかりました。それでは案内お願いします」


 そう聞いて中に入ろうとする時にルージュを除く三人の目が光っているのを見て、俺は、まあこうなるよなと思いつつその状況を観察しようと考える。後そういえば、一週間で四個の装備を作るのはすごいな。

 

 そう考えてつつ工房の鍛治をする所に着くとエグジス工房の親方のマルグさんが大の字になって爆睡していた。


 それを見た幼馴染とエルは驚き、俺とルージュは固まってしまう。


 そして、何故そうなっているか弟子の方が話し始めたので俺達はその事を聞く


「実は師匠は一回仕事に入るとかなり集中して数日が過ぎていきなりこうなる事が多々あるんです。今回も皆さまの装備が完成した時に、ちょうどこうなったのです」


 つまりは働き過ぎということか……。


 そう思って若干気持ちが暗くなってきたのでなんとか切り替える事にする。


「あの、親方さんが寝ている時にわたし達が受け取っても大丈夫なのですか?」

 

 横で復活が早かったソルがそう聞く。


 すると弟子の方は


「大丈夫ですよ。師匠から、わしが爆睡した時はかわりに渡してくれと聞いているので、あと自分もある程度は理解しているので説明もできます。後ミスリルの余ったのはどうすれば良いですか?」


 と言ってくる。


「それは受け取ってもらっても大丈夫ですよ。流石に腰を治しただけでは、対価が釣り合っていないと思うのでどうぞお使いください」

 

 俺はそうやって答えると弟子の方が嬉しそうに頷く。


「ありがとうございます。一回レア鉱石のミスリルを使って装備を作ってみたかったんですよ。師匠が起きた後、使っても良いか聞いてみますね」


 そう言って師匠を叩き起こそうとする弟子をなんとか止めてメインの装備の説明につなぐ。


 「それでは装備をお渡ししますので着替えてきてください。装備は更衣室の中に置いてありますので、後着替え方は係の者がいますのでそこで聞いてください」


 なる程、そうなのか。そう思いつつ更衣室に案内されたので俺達は着替えてくる事にした。ちなみにルージュは着替室の前で待つらしい。


 そして、小一時間俺達は作られた装備に着替えて、外に出てきて動きやすさなどの確認をした後、見た目のことで話し合う。


 俺の装備はミスリルの軽装の胸当てやブーツなどはわかったが、ジャケットやインナーに使われている灰色の素材は何が使われているかわからなかった。


 他の三人はソルとエルは大体同じ感じの軽装で、レイナは少し重装の装備を着ているので、見た目のはそんな感じて説明が難しかったです。


 そう考えつつ着心地とかを弟子の方に聞かれたので答える事にする。


「自分はこの装備軽くて着心地がいいですよ。ですがこのインナーとかに使われている皮などは何から取れたものなんですか?」


 そう聞くとある事を言われた


「実はハルヤさんの装備だけに特別に(ランクB)の魔物であるグレースネークの素材を使って作られています」


 (ランクB)ということは結構強い魔物ではないか?それ儲けが出るのかと聞こうとすると弟子の人が続けてある事を言う。


「ちなみに素材の方ですが、余ったミスリルで十分元は取れていますので全然大丈夫ですよ」


「ハルヤ君。あの後ミスリルどれくらい渡したの? 流石にここまで優遇されているということはかなりの量を渡したね」


「確かに騎士像二つ分の量を渡したからかなりの量だったのは知っている。けど足りない方が問題だからそれだけ渡した」


 その事を聞いて騎士像の大きさを知らないルージュを除く三人は、弟子の人にどれぐらい使ったのかを問い詰める。


 すると弟子の人は焦って答えてくる。


「実は半分も使ってないみたいなんですよね。ハルヤさんが持ってきたミスリルは質がかなりよくて、しかもかなりの量搬入された時は、ガチガチの騎士鎧を四個作るのかなと思ってしまいましたね。ですがそこまでガチガチの鎧を発注されなかったのでこの量は何故と頭を悩ませましたね」

 

 かなり話が長かったけど大体理解出来た。つまりは俺が渡したミスリルがかなり多かったのが理由だな。


 そう考えていると四人がこちらを見てきて最初にソルが口を開く。


「ハルヤ、流石に渡し過ぎだと思うわ」

 

 その言葉にレイナ、エル、そしてルージュが頷く。


 俺はその事である事を反論する。


「いやいや、まずどれくらいミスリルがいるかわからなかったし、残った分はマルグさん達に渡そうと思っていたからこれぐらいがちょうどいいんだよ。後俺の苦労をわかってくれたこともある」


 その事を言うと視線がそらされた。そしてある事を思う。


 本当に大変だよ、これだけ振り回されてきたのはと。


 そう思って話が続いていく。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 44話まで読み進めましたが、箇条書過ぎ、その為に接続詞が多く読み疲れる。 ストーリーは考えてるが、同じような説明ばかり 下手な小学生の作文(文字数と行数ばかり増える)。 雑貨屋の店…
[良い点] 良い装備揃えちゃうのはそれこそ冒険に出ようって誘ってるようなものなので、これは結構まずいですね、そして意外とルージュが前の時からハルヤを危険に合わせたくないってことが伺えてよいですね。
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