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鉱山の状況

 どうして、俺は鉱山に行く事になるのだろうか?


 そう考えつつ、鉱山に行くために必要な物を雑貨屋で購入して、明日の準備を始める


 そして、ライムは俺達と行動するので宿まで着いて来たので、二人部屋と新しく一人部屋を借りる。


 ただその時に、宿の店員には子供が出来たんですかと驚かれたので、しっかり否定しておく。


 部屋の中に入り、自分のベッドに座りゆっくり話す事にする。


「しかし、明日には鉱山に行かないといけないのか……。確かゴーレムがいると聞いていたが大丈夫か? 後、物理的に鉱山が破壊される可能性もあるな」


 俺は、隣のベッドにいるルージュを見ながら喋る。


「なんだダンナ、俺様が土塊に負けると思っているのか?」


 そう聞いてきたので


「そっちじゃない。物理的に鉱山が破壊されないかを心配しているんだ。それと、鉱山に子供を連れて行っても大丈夫なのか心配しているな」


 俺は、ルージュを見ながらそう言う。


「俺様は、別にいいと思うぜ。何事も決めるのは本人だからな。それよりもここならダンナを美味しくいただけそうだな」

 

 そういえば、コイツはドラゴン、つまりは肉食である。


 俺は荷物を片付けた後、ルージュに捕まってベッドの上に倒されてしまう。


「大丈夫だ。ただ抱きついて匂いを嗅いでキスをするだけだからな。という訳でいただきます」


 その後、何故か抱き付かれて、そのまま寝る事になってしまう。


 そして次の日、朝ごはんを食べて、鉱山までの馬車があったのでお金を払って乗る。


 周りを見ると筋肉マッチョな人達が殆どで、体格のいいルージュはともかく、中肉中背の俺と明らか子供のライムは場違い感が凄くてかなりの違和感があった。


 そして、馬車に揺られる事そこそこの時間、ついに鉱山に到着する。(ちなみに時計はあるが、かなり値段が高かった)


 鉱山の入り口は大きな建物が何軒かあって、俺達はとりあえず、鉱山のルールを聞く為に、鉱山組合と書いてある看板を見つけたので、そこに入る事にする。


 中に入ると、やっぱり筋肉質な方々が多かったが、何故か受付の人は女性の方が多くて、そこに並んでいる人が多い。


 だが、俺達は長い列並ぶの面倒だと思い、空いている所に向う。


 そして、すぐに順番が来て受付の方をみると、やっぱりむさ苦しいオッサンだ。


「新人か、ようこそスートルの街の鉱山へ。ここは最近はミスリルと魔物がでて今熱い場所だぞ。しかしそこの赤髪の体格のいいねーちゃんはともかく、灰髪の青年とガキは何しに来たんだ?」

 

 ですよね。


 明らかに場違いなのは、俺もわかっているんだよ。


 そう考えつつ、こちらも言葉を返す。


「自分は雑貨屋店員で商人のハルヤと言います。赤髪の女性は護衛で子どもは物質鑑定のスキルを持っているため一緒に来ました」


「なる程、お前さん商人だったのか。それなら納得出来る。つまるところ、ここの鉱石を自分達で掘って稼ぎに来たのだろう。それかレアなミスリルを取りにきたのが正解か?」


「どちらかと言えば後者ですね。ミスリルが必要になりまして、街に入ってくるのは殆ど買われているみたいなので実際に取りに来ました」


 俺がそう言うとオッサンが『またか』と喋る。


「最近多いんだよな。そう簡単にミスリルが取れる訳ないだろ。後、取れた奴からの話によるとかなり奥じゃないと少しも取れないと言っていたから、引き返すなら今の内だぞ」


「それは、できないです。僕は工房の借金を返すためにここに来ました。今更引き返せないです」

 

 ライムが、オッサンの目の前でそう話す。


「そうなのか、だが鉱山の事を知らずに入ると痛い目だけではすまないぞ。それに確かに赤髪のねーちゃんは腕利きの護衛かもしれないが、それだけだとお前らは守りきれない可能性が高いからな」


 うん、腕利きというより、この鉱山を簡単に破壊出来る存在だからと、思いつつその事は黙っておく。


「別に、俺様はダンナと小僧は簡単に守れるから、そこら辺は大丈夫だぜ」

 

 今度はルージュがオッサンにそう言った。


「なる程、それならもう何も言わない。とりあえず生きて帰って来いよ」

 

 とりあえず、その後は受付をして外に出る。


 そして、周りを見ると、変な目をされたが、らそれ以外は特に絡まれる事はなく、鉱山に入れたので安心する。


 そして、洞窟だから松明を用意しようとしたが、何故か壁が少し光っていてダンジョンみたいな雰囲気になっていたので


「あの、ハルヤさんここ鉱山ですよね。何で洞窟の中なのにこんなに明るいのですか?」

 

 それは、俺に聞かれても知らん。


「なる程な、つまりは曰く付きか。魔物も出ると聞いたし腕がなるぜ」

 

 ルージュが、やり過ぎて崩落しなければいいが……。


 そう考えながら進むと、道が左右に分かれていた。


「さて、左右に道があるがどっちを進む?」


 俺は二人に、そう聞いてみる。


 すると、二人とも右の道を指さしたので右に行くと、ハニワみたいな魔物が現れる。


「なんか、ハニワみたいな魔物が出てきたけど、なんだあれ?」


 俺がそう言っている内に、ルージュがブーツで蹴り飛ばしたので速攻で片付く。


「ルージュさん強くないですか。あの魔物を瞬殺でしたよ」


 そりゃそうだろうな。


 そう考えていると


「ダンナ、全く歯応えがないんだが?」


 ルージュが口を開いてそう話して来たので


「奥に行くと、ゴーレムがいるらしいから、少しは歯応えがありそうな相手がいると思うぞ」

 

 とりあえず、こう言っておく。


 そして、ハニワと何回か遭遇してそのたびにルージュが瞬殺して奥に歩いていると、階段を見つける。


「うん、これはダンジョンの可能性が高くないか……。俺もロートスのダンジョンを数回しか入っていないが、そのような気がして来た」


 俺の言葉にライムが驚く。


「ダンジョンですか!? そうなると大変じゃないですか」

 

 そうだよ。


 このまま引き返すかどうか悩んでいると


「なあダンナ行けるところまで行ってもいいか? 食料とか大量に用意しているのは知っているから、かなり潜れるだろ。後、そろそろ力を使ってもいいんじゃないのか? そこの小僧には口封じすればいいだけだろ」


 そう言ってルージュはライムを睨む。


「ハルヤさんも何か力を待っているのですね。ルージュさんが怖いので外には漏らさないです」


「あのなルージュ。俺の力は黙っとけと言ったよな」 


 と言うと


「ここがダンジョンなら大きさがわからねーし、もしかするとダンナの力が必要だと思ったから言ってしまった、すまん」


「はあ、言ってしまったのは仕方がないか」


 俺のその言葉にルージュは頷く。


「まあ、今回はライムだけだし本当にダンジョンならあまり好きではないが、俺の回復魔法を使わないといけない時があるかもしれないからな」


 その言葉にライムが驚く。


「ハルヤさんは回復魔法が使えるのですか? それなら昨日は何でポーションを使ったのですか?」


 まあ、そう聞いてくるよな。


「それは、回復魔法を使える人が貴重なのは知っているから、使うと目立つからあえて使わなかったんだ」


「それにダンナは、その辺の回復魔法使いなんかより凄いからさらに面倒ごとを増えるから使わなかったんだぜ」


「なる程、言っていることはわかりました。ですが何で商人をしているのですか? 回復魔法を使えば簡単に稼げると思うのですが」

 

 やっぱり、大体の人はそれを聞いてくるよな。


「それは、簡単に言うと回復魔法がそこそこ使えると戦場とかに無理矢理連れて行かれて無理矢理働かされるか、貴族に召し使われて働かされるかの可能性が高いからあんまり使いたくないんだよ。その事を前の街で学んだからな」


 そう言ってライムを納得させた後、俺達は階段を降りて次の場所に向かう事にした。


 そして、その階段を降りた事が、お宝? に遭遇することになる。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ハルヤは出会う人出会う人に、一貫して巻き込まれるのが嫌な理由が言えるけれど、自分の将来とか夢に関しては周りの人と共有出来てないので、目標を周りの人に決められてしまう立ち位置で、なんというか…
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