ツッコミどころ
フィールドボスを倒したハルヤ達の姿は第十階層にあった。
「そういえば、なんで俺達はダンジョンに来たんだ?」
「それはさっきも言ったよ」
「ギルドの人達が俺を狙っているのはわかるが、ダンジョンに来なくてもよくないか?」
「確かにそうじゃな」
フラウもハルヤの言葉にうなずきルーミアの方を見る。
「あー、確かにハルヤ達が言いたいことはわかるよ」
「あの、そうなるとご主人様がダンジョンに入る理由はないですよね」
「まぁね。でも、君達もある光景を見たよね」
ルーミアが奴隷達に向かって、さっきのことを口にする。
「ハルヤがある程度の戦闘力を持っていることをね」
「いやいや!? フィールドボスに無傷で圧勝していたよな!」
「アレである程度ですか?」
アイリスとコーンが若干引いているようで、声も少し震えていた。
「まぁ、家主はまだ本気を出してないのじゃ」
「えぇ!?」
「もう、なんでもアリだね」
リズナとウェルも完璧に固まって、ハルヤを見ていた。
「なんか色々理不尽な気がするのは気のせいか?」
「理不尽なのは君の戦闘力だよ」
ルーミアがハルヤの言葉に上手く返し、場が緩くなった。(奴隷達は苦笑いになっていた)