〈アルフィーネ視点〉
すみません、遅れました
ハルヤ達が話し合っているころ、商業ギルドでは大変な事になっていた。
「ギルドマスター! この大量のポーションはどうしますか?」
「高値で売れる商会に回して!」
「マスター、灼熱の槍から追加のポーション申請が!」
「あー! ややこしいわね」
ギルドマスターのアルフィーネは、ハルヤが作ったポーションの回す方法を考えていた。
(あのレベルのポーションはコッチで、って!? あの青年が作ったポーションが高値で売れるのはいいけど、誤魔化しは効かないわよね)
頭の中が混乱してしそうになっているが、本人はハルヤをどうやって囲い込むかも考えていた。
(ハルヤという青年を囲い込めば、このレベルのポーションが大量に手に入るわね)
そうなるとポーションの不足も減って、ギルドの売り上げが増えると考えたアルフィーネは笑っていた。
しかし、そのことは予想済みのハルヤ達の対策に頭を抱えることになる。
そして、大量のポーションを何とか捌き切ったアルフィーネはギルドマスター室に戻って執事を呼んだ。
「あの青年は何をやっているの?」
「はい! あの少年はSランク冒険者と共にいます」
「チッ、そうなると厄介ね」
紅茶を一口飲んだアルフィーネはこれからの進み方を修正した。