話し合い?
乱闘騒ぎを解決したハルヤ達は、一旦宿に戻って動きを話し合う。
「冒険者ギルドに目をつけられたのは厄介だな」
「確かに厄介だけど、いずれはなっていたし僕は気にしないよ」
「家主。アイツらは自分の利益のために妾達を襲ってきたから、気にしなくてもいいと思うのじゃ!」
「それならいいが」
ハルヤは何かの不安があるみたいで、色々考えているみたいだ。
ただ、考えがまとまらないようで首を振った。
「とりあえず、冒険者ギルドの話は置いておく方がいいかもな」
そう結論をだしたハルヤに周りはつなずく。
「まぁ、権力者は欲深いからね」
「そうじゃな」
ルーミアとフラウも渋い顔をして言葉を発した。
そして、この日は宿にこもって動かなかったハルヤ達だった。
ーー
次の日。ハルヤはルーミア達と分かれて一人で商業ギルドに来ていた。
「違和感があるが大丈夫か」
ハルヤは受付に前に聞いていた露天の話をすると、ギルド職員は急いで奥に走っていった。
「なんだ一体?」
不思議がっている本人をよそに、商業ギルドのギルド職員の動きが慌ただしくなった。
「ハルヤ様! ギルドマスターが呼んでおられます。すみませんが、来てもらっても大丈夫ですか?」
「別に大丈夫ですよ」
ハルヤはギルド職員の言葉にうなずき、ロビーから離れた。
ロビーから離れてギルドマスター室に入ったハルヤは、中で難しい顔をしているアルフィーネを見る。
「あら、やっと来たのね問題児君?」
「いきなり問題児と言われましても」
アルフィーネの低い声に驚くハルヤは言葉を返す。
「まさか……冒険者ギルドで起こしたことで、問題児と思わない方がおかしいわよね?」
「それは向こうが喧嘩を売ったから悪いのでは?」
「でも、やりすぎじゃないかしら?」
「やりすぎ? あの、命を狙ってきた相手に容赦する方がおかしくないですか?」
「え!?」
やはり情報の食い違いがあったと思ったハルヤは、一から説明を始める。
「冒険者ギルドのマスターが、腕利きの冒険者に命令して俺達を殺そうとしたんですよ」
「……そんなことが」
現実を見たくないのかアルフィーネは天井を見上げて嘆いていた。