乱闘騒ぎ
ハルヤ達はギルドマスター室から出た後。
「あのギルドマスターは僕達の力目当てだね」
「だな」
「しかも欲深く見えたのじゃ」
「いきなり部隊に参加しろ! はおかしいですよ」
「クズはどこでも湧くね」
アイリスの言葉に頷くハルヤ達は渋い表情になっていた。
「あの、冒険者ギルドのギルドマスターと喧嘩になりましたが大丈夫ですか?」
「その程度は予想済みだし、普通に大丈夫だぞ」
「後は上手く釣れたね」
ハルヤ達は人通りが少ないところに移動して相手の動きを見た。
「まさか自分達から人通りが少ないところに移動するとはな」
「バカじゃないの?」
ハルヤ達をつけていた人達、高そうな装備を装着した冒険者達が並んでいた。
「主人様!? アイツらはAランク冒険者ですよ!」
「うん? コッチにはSランク冒険者がいるぞ」
「それは分かっていますが、相手の方が数が多いですよ」
「アタシ達だけじゃ無理だ!」
奴隷達はパニックになっているが、ハルヤ達は余裕そうな表情をしていた。
「このパターンは何回も経験した事があるから大丈夫なのじゃ」
「焦る理由がわからない」
フラウ達も笑っていたので相手の冒険者は眉間にシワを寄せていた。
「コイツら! Sランク冒険者がいるから余裕とおもっているのか?」
「そう思うわ。でも、1人ならどうにかなるわよね」
「だな! コイツらを捕まえて遊ぶぞ」
「へぇー、そう思うんだね」
ルーミアが集中的に魔力を解放した。その、魔力を受けた冒険者は動けなくなった。
「な、なんだこの魔力は!?」
「う、動けない!」
口だけの冒険者達は地面に倒れ込んだので、ハルヤは言葉を発する。
「確かに俺達はムカつくかもしれない。ただ、それなら放置してくれないか?」
「君達は力だけ見ると痛い目に遭う事が勉強出来たよね」
ルーミアがトドメの言葉を吐き、ハルヤ達は裏路地から離れていく。
そして、残った冒険者はトラウマを植え付けられて当分動けなくなった。