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師団の問題

 その後、昼ご飯も食べ終わったのでのんびりしていると


「そういえば、僕とナインが支援している師団を説明した方がいいですか?」


「別にいいぞ」


 その事は聞いておいた方が良さそうだ。


「なら、アタシから説明するわね。アタシ達が支援しているのは、黒の師団で最下位の落ちこぼれが集まる所よ」


 なる程、そう来るか……。


「家主が気になっていた師団じゃな」


「本当ですか!? でも、僕達は他の師団からはかなり見下されているので、あんまりこない方がいいですよ」


「クロト、それを言ったらおしまいよ」


 なんか、アレな雰囲気になったので


「なんとも言えないな……。でも、何かしらの方法はないのか?」


「それがあったらとっくに実行しているわ。でも、どうしようもないのよ」


「それに、黒と師団を支援している講師組の一人であるユーナ先生もかなり苦労しているからなんとかしたいけど、僕達じゃあ何にも出来ない……」


「家主、どうするのじゃ?」


「ハッキリ言ってどうしようもないな」


 俺はそう答える。


「そうですよね」


 クロトとナインがかなり落ち込んでいるので


「ハルヤ、なんとかならねーか?」


「正直、俺一人ではどうしようもないな」


 流石に無理なものは無理だからな。


 そう思っていると


「なら、オレが入ると変わるのか?」


「少しは可能性が上がるかもしれないが、向こうは数の暴力と実力があるからほぼ無理だな」


 何かしら方法が有れば別なんだが


「家主が持っている素材を使えないかのう?」


「そうだぜ、ミスリルとか有ればいい装備が作れるぞ!」


「待て待て、声が大きい! それに、そこまでして俺達が黒の師団を助ける意味がない」


 最初からこの事を言いたかったが


「確かにそうだが、何かしらで助けたいとオレは思うぜ」


「勇者の血筋だから、そう感じるのかのう?」


「それは分からん!」


 ミラナが胸を張っているので


「悪いが、今はソレを言っている場合ではないかもしれないな」


 俺は周りの生徒からの視線を感じながら答える。


「厄介じゃな」


 フラウのその言葉に俺達は頷いた後、一般食堂から離れる事にした。


 食堂から出た後、俺達は適当に歩いていると


「そういえば、クラナの装備の完成時期がソロソロだよな」


「そうだな、すっかり忘れていたぜ」


 なので、俺達はスミスに会いに行く為に鍛治師部門の生徒が集まっている場所に移動することにしたが


「よくよく考えたら、定期テストがあったのに装備は作られているのか?」


「確か、鍛治師部門のテストは装備の作成なのでミスリルの装備を提出している可能性がありますね」


「色んな意味で大丈夫なのか?」


 ミスリルは貴重な素材なので、何かしらありそうだなと考えていると目的地に着いたので


「それじゃあ、入るのじゃ」


「あー! オレの装備だからオレが一番最初に入りたかったんだが……」


 フラウとクラナが同レベルの事をしているので


「お前ら、ここで言い合っていると迷惑になるだろ」


 俺はコイツらを止めた後、改めて中に入ると


「あっ、ハルヤ先生。ミスリルの装備の方はスミスが完成させたので向かって貰って大丈夫ですよ」


 前に会った受付の人にそう言われたので


「わかった。とりあえず、前の部屋に迎えばいいんだな」


「はい」


 そう言われたので、前入った部屋に向かうと


「皆さん、こんにちは」


「あぁ、それよりもオレの装備は完成しているか?」


 かなり食い気味になっているクラナを見ながら


「落ち着け、装備は逃げないぞ」


「いやいや、オレの新装備なんだぜ。早く見たいのは当たり前だろ」


「素材を提供したのは俺だけどな……」


「それはそうだが、細かい事は置いとこうぜ」


 そう言ってクラナがスミスを見ていると


「あの、装備の事で言わないといけない事があります」


「なんだ? 定期テストに出した事は別に気にしてないぞ」


 何かあるのかと思っていたら、その予想はある意味斜め上に行く事になった。

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今回は引きが装備だった、なんだか落ちこぼれ師団を立て直す話にもなりそうで、ハルヤの負荷がどんどん増えてて、頭を抱える
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