表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/181

トレント発生中

 さて、周りを見ると洞窟みたいだったダンジョンから森みたいなフィールドに転移した。


「前は騎士像が並んでいる所だったからそれよりはマシか?」


 明らかにボスが出て来る雰囲気ではないな。


「ハ、ハルヤ先生! 私達はどうすればいいのですか?」


「ネ、ネージュ、落ちついて。ボ、僕達はどうにかする事は出来ないよ」


 まぁ、そうなるよな。


 俺は真っ青な顔になった生徒達の顔を見て思う。


「とりあえず、このパターンは進んで行った方が良さそうだな」

 

 そう言うと


「確かにそうですね。ここで、私達が救助される可能性はかなり低いですよね」


 ます学園がこの事を把握しているかが謎だ。


 そして、森のフィールドを歩いていると


「うわっ!」


 木がいきなり動いてこちらに攻撃して来た。


「こ、この魔物はトレントです。木の魔物なので炎の攻撃がよく効きます」


「まず、オレ達は魔法は使えないからその情報意味なくないか?」


「それよりも、キャッ!」


 なんかボケとツッコミを見ているみたいだ。


 とりあえず、トレントをなんとかしないといけないので


「頑張ってくれ」


 俺は後ろに下がって傍観する。


「ちょっ!? ハルヤせ……ゴフゥ!」


 生徒の1人がトレントの攻撃で吹き飛ばされたので


回復魔法第二階セカンド・ヒール


 回復魔法を飛ばして怪我を治す。


「あれっ? 痛くない」


「エメス! さっさと復帰してくれ」


 なんか、ゴテゴテだな。


 そう思いながら見ていると


「前衛はトレントの攻撃を抑えます。後衛は援護をお願いします」


 ネージュがそうやって指示を出した後、盾を使ってトレントの攻撃をなんとか逸らす。


「まぁ、普通ならそれで大丈夫だけど……」


 トレントは最初は一体だけだったが


「ちょっ! トレントがどんどん増えているわよ」


 周りからトレントの群れが現れて追い込まれていく生徒達


「俺が手を出していいのかわからないがこの数はヤバイ」


 なので、すぐに天銀の弓を召喚して矢を出現させてトレントの群れを全て撃つか


「嘘だろ! 矢が弾かれた」


 最低限の魔力で作った矢だが、その辺の魔物なら貫通する威力があるのに


「それなら!」


 俺は天銀の弓に最低限の五倍の魔力を込めて矢を召喚して、もう一度撃つとバギッとした音がして貫通した。


「ここの魔物はかなり強い可能性が高いな」


 そして、トレント達は紫の煙になって消えて大きめの魔石と枝が残った。


「は、ハルヤ先生。もう少し早く助けて欲しかったです」


 ネージュ達はへたり込んでいるので


「少し休憩した後は動かないとな」


 ダンジョンからは早く出て帰りたいのでさっさと魔物を倒して外に行きたい。


 なので、生徒達に水筒を渡しながらそう考える。


「このダンジョンがこんな事になるとは思ってもいなかったです」


 だろうな。


 ただ、いつものパターンの一つには入っていたからさっきも言った通り呆れてしまう。


 それは置いておいて、少し休憩したので奥に進む。


 前の騎士像の時はボスを倒したら脱出は出来たが今回はなんだろうか。


 トレント達との戦闘が何回かあったのでしんどくはなって来たが、中々ゴールが見えない。


「お腹空きました。でも、食料はあまり持って来て無いのでキツイです」


 俺のアイテムリュックには大量に入っているので食料を分ける事にして、ご飯を済ませた後


「今日はここで寝る事になりそうだな」


「そうですよね」


 生徒達はそう言って地べたに横になったので


「待て待て、シートを敷くから横になるな!」


「えっ! 私達の分もあるのですか?」


 なんでそこで驚くんだよ。


 そう感じながらシートと毛布と結界魔道具を取り出して泊まれるようにする。


「これ楽になります。ただ、眠いのでお休みなさい」


 寝るの早!


 生徒達は爆睡し始めたので、俺もシートの上で横になる。


「なんで毎回こんな事になるんだ?」


 俺は巻き込まれ体質にツッコミを入れながら寝る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 生徒たちにとってはハルヤ先生と組めたことは幸いというもので、もしハルヤ先生でなければ命を落としていたかもしれないですね。 [気になる点] 森のダンジョンでトレントとなると、休める場所を探す…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ