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小型ダンジョン?

 次の日、地図を見ながら近くのダンジョンに向かうが


「よくよく考えたら、なんでダンジョンがテスト場所なんだ?」


 採点する試験官もしんどくないか?


「それはよく分からないですね。ただ、何かしらの魔道具で観察しているのかもしれないですよ」


 ネージュがそう言って来て、他のメンバーも頷いている。


「なる程、それなら楽だな。ただ、個人的にはダンジョンには行きたくないんだよな」


 赤オーガや隠れボスなど、面倒な事ばかりあったからな。


「ハルヤ先生はダンジョンには何かあるのですか?」


 なんか、ビクビクしているので


「まぁ、色々あったんだよ。それよりもそんなにビクビクしなくても大丈夫だぞ」


 正直、遠距離の攻撃手段しかないから近づかれたら余裕で負ける。


「ハルヤ先生も何かしら弱点があるのですね」


「逆に弱点がない人はいないと思うぞ」


 完全無敵の人がいたらそれはそれで凄いけどな。


 そう思いながら歩いていると


「この洞穴みたいな奴がダンジョンなのか?」


 前は洞窟みたいなダンジョンだったから前よりも規模が小さいな。


「そうですね。教科書に書いてあった小型ダンジョンであっていると思います」


 そうか、今まで行っていたのは大型のダンジョンだったのか。


「まぁ、それなら隠し通路とかは少なそうだな」


 ただ、俺達だけこのダンジョンだと書いてあるのか引っかかる。


 他の人達は他の中型などに行っているみたいだからな。


「罠の可能性はありそうですね。使えない私達を処分する感じですね」


「流石にそれはないだろ。それをやったら問題になると思うぞ」


 ただ、ダンジョン以外にも引っかかる点があるんだよな。


「考えるのもアレなので入りますか?」


 男子生徒のエメスがそう言って来たので


「そうだな。テストの問題もあるから帰る事は出来ないよな」


 まぁ、物資は大量に用意してあるからなんとかなると信じたいな。


「では、行きますか……」


 俺は生徒と一緒にダンジョンの中に嫌々入ると


「まぁ、そうだよな」


 入り口には魔物はいなかったが、罠とかはありそうだ。


「そういえば、罠とかわかる奴はいるか?」


 俺は質問するが、生徒達は全員首を横に振った。


「なる程、そうなるとかなり厳しいな」


 俺は周りを見ながらそう喋る。


「ただ、入らないとテストの点数が……。まぁ、元々落ちこぼれクラスなのであまり関係ないですが」


 その言葉でみんな落ち込んでいるので


「それはなんとも言えないな」


 こんな時に励ます言葉は思いつかない。


 まぁ、それは置いておいてダンジョンの中を進むと


「うわっ、アレってジェルだよな」


 スライムもどきで雑魚であるジェルが現れた。


「アレ位ならオレ達でも倒せます」

 

 そう言って生徒達は戦うみたいだが


「なぁ、そんなに震えていて大丈夫か?」


 俺はそう突っ込むと


「正直に言いますね。メチャクチャ怖いです!」


 ネージュ達がガクガク震えている光景を見て


「とりあえず、スルーした方が良さそうだな」


 俺はジェルの横を通れるか確認して、生徒達を安心させる。


「まぁ、こんな感じだな」


 相手に殺気が無ければなんとかなるな。


 ただ、このままだとマズイような気がする。


 そう思いながらなんとか生徒達と中に進むが、この時まさかの事が起きるとは思ってもいなかったのである。


 その時までは安心して歩きながらテスト内容を確認する。


「えっと、魔石を百個集めろと書いてあるな。前半のクラスは目標が無かったのに下位クラスはなんであるんだ?」


 その事に気になっていると


「ハルヤ先生! あそこに何かありますよ」


 ネージュが指差した先には宝箱があるので


「待てよ、このパターンは……」


 前にも似たような事があったような。


 そう思いつつ生徒達が開けると宝箱が光って俺達はダンジョンの別のエリアに飛ばされる。


「やっぱりこうなったな」


 前にもあったので俺は落ち着きながら周りを見る


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ハルヤに落ちこぼれの生徒を任せることで、うまいこと実力を引き出してみようっていう学園の思惑が感じられて、このダンジョンのテストで生徒たちは完全にエサの役割になってそうで、腹黒い感じがひしひ…
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