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対立

 さて、作戦を考えると言ったがどうすればいいのかが分からない。


「まぁ、ここは安定に前衛と後衛と遊撃に分かれるか?」


 エクスがまともな意見を言ったので


「それなら、盾使いが二人いるから前衛をして貰って、僕とエクスが遊撃でハルヤ先生とフレイが後衛がいいよね」


 普通の意見だな。


「一回それでやってみるのも良さそうですね。指示はハルヤ先生に頼みますね」


「あぁ、わかった」


 俺はそうやって頷いた後、グリーンドックの素材を回収する。


 それから、何回か戦闘はあったが、目的地の試練の森に到着する。


「ふう、やっと試練の森に到着したが、評価の内容を確認しないとな」


 俺は冊子を取り出した中身を見る。


「ハルヤ先生、確か魔物の素材と薬草などの自然素材のランクによって決められるんだよな」


「基本はそうだが、監査役の人も何処かにいるから、サボっていたらバレるぞ」


 何処から監視をされているのかは分からないな。


「難しいですね。ただ、今は拠点を見つけないといけないですね」


「それなら、開けた場所が良く無いか?」


「そうだな。この時間なら他の生徒や先生は来てなさそうだ」


 なので俺達は拠点を探す事にした。


「中々良さそうな所が見つからないですね」


「それに、学園の関係者もかなり来ているみたいだな」


 かなり色々歩いて魔物を倒しているが、いい場所が見つからないな。


「この辺は木ばっかりで大きく開けた場所が少ないですよ」


「それに、いい場所は他の関係者が確認しているのも厄介ですわね」


「アタシ達は運が悪いかもしれない」


 なんか、愚痴になって来たような気がするけど


「おっ、あそこは良く無いか?」


 俺は少し開けた場所を見つけたので、生徒達に伝える。


「ハルヤ先生、ナイス。あそこなら野営の準備が出来そうだ」


 そう言っていい所を見つけたのでそこに向かう。


 そして、他に誰もいないのでのんびりする。


「結構魔物を倒したな」


 用意したアイテムバックに魔物の素材を解体して入っているので、後で換金出来るな。


「ハルヤ先生、いい場所だけど他の上位の生徒が来たらどうする?」


「その時はお前達に任せるよ。俺はその辺はあまり口出ししない」


 生徒達の問題は本職の先生達にやって貰いたい。


「まぁ、そう簡単にはすみそうに無いな」


 俺は振り向くと、他の教師とその生徒がいた。


「ほう、二十組の平凡な生徒がここに目をつけているとは思ってなかったわ」


「平凡な生徒ね。そちらは平凡では無い言い方だな」


 俺は相手の女教師を睨むと


「私達は十六組よ。貴方達より成績がいいんだから目の前から消えなさい」


 向こうも睨み返して来た。


「ハルヤ先生、相手は面倒なタイプだ」


 ルーザがそう言ってくるが


「面倒なタイプ? この学園は実力主義なのよ。貴方達の方が能力が低いんだから私達に従いなさい」


 能力か……。


「不服そうね。なら一つ勝負をしたらどうかしら? 私とイケメン臨時講師の貴方と勝負して買った方が負けた方に命令出来るのはどうかしら?」


 向こうは勝ち確みたいな言い方をするな。


「そうか、その約束を忘れるなよ」


 俺は立ち上がって天銀の弓を召喚する。


「メーネ先生がんばれ!」


 向こうの生徒が応援して、メーネ先生は剣と盾を構えているが


「スタートはどうする?」


「私の生徒が『はじめ』と言った時がスタートよ」


 そして、向こうの生徒がスタートと言ってメーネ先生が盾を構えて突撃して来たので


「悪いが、負ける気はない」


 俺は天銀の弓に最低魔力を込めて矢を撃ち左足を撃ち抜く。


「クッ! 足狙いをしてくるとは」


 向こうは勢いがついていて転んだので


「これで終わりだな」


 俺はメーネ先生の頭の横に矢を放って決着をつける。


「ヒィ! 貴方生産科の臨時講師じゃなかったの?」


「悪いが、戦闘は出来ないとは言ってないぞ。あと、俺の勝ちでいいよな」


 相手は頷いたので、天銀の弓を解除した後


「回復魔法第二階〈セカンド・ヒール〉」


 俺はメーネ先生に回復魔法をかける。


「まさか、私が全く歯が立たないとは思ってなかったわ。さあ、好きなように命令しなさい!」


 なんか、ヤケになっているみたいだが


「ハルヤ先生、何か命令する事はあるか?」


「ぶっちゃけ、そこは何も考えてなかった」


 俺は内容はどうするかと考えていると


「ハルヤ先生、この女教師を木に吊るして鞭打ちはどうですか?」


「確かに、それはいいわね。散々バカにされて来たからその仕返しよ」


 ヤバイ、女子メンバーの恨みがすごい。


「ヒィ!」


 向こうのメンバー達はかなり怯えているみたいだが


「この勝負は私が仕掛けたものだ、責任は私が取る。だから、生徒には手を出さないでくれ」


 なんでこんないい先生が、他の生徒を見下していたんだ?


「まぁ待て、その流れだと俺に命令権があるんだよな?」


 他の生徒とメーネ先生が頷いたので


「なら、俺からの命令はコイツらをバカにしたり見下さない事だ。それ以外は別にいいぞ」


「そんなのでいいの?」


「別にいい。個人的には他にも色々やりたい事があるが、これはテストだから減点対象が何処にあるがわからないからな」


 俺は周りを見ながら話す。


「わかった。臨時講師の他の命令はテストが終わった時に聞くな」


「あと、臨時講師ではなくてハルヤだ。そっちの先生の名前はメーネ先生であっているよな」


「あっているわ」


 向こうの生徒達もそれで納得したみたいなので良かった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] さすが実力主義といったところ 強者には従う なんとも分かりやすい学園である [気になる点] こうなってくると教師も 上の方は相当暴力教師な 気がしてまいりました。 [一言] ハルヤの天銀の…
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