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安心した日常?

 最近、雑貨屋以外の事で色々巻き込まれて来たが、何とか用事は落ち着いたので、ゆっくり店を開けると思ったのだが


「何故こうなるんだ……」


 俺は、面倒な人の相手をしないといけないんだ! 目の前の光景を見てそう思う。


 事の発端は、公爵家が帰った一週間後


 その日は、レイナ、ソル、エルはチームを組んでロートス第一ダンジョンで魔物討伐、ローゼはソーラント辺境伯領に帰って、ルージュは俺の護衛と評して寝るか、庭で筋トレしている。


 そして、俺はバンダナに前掛けをして、雑貨屋を切り盛りをしている。


 売り上げは、ポーションや石鹸などが売れて、ルージュと昼ご飯を食べてゆっくりしていると、ある人物が訪ねて来た。


 その人物は、ちょび髭を囃したオッサンだ。


「ふむ、外見は三流だが、商品は一流だな。決めたぞ、この店を買い取ろう。あと、お前は我が雑貨屋の店員となれ。ちなみにワシはマーベス伯爵領にあるカワドリー商会の部長で、ポントという」


 なんか、凄く偉そうに言われたので


 なので、俺は


「お断りします」


 と口を開く。


 すると、相手のカワドリー商会の部長は


「なんだと、お前は我がカワドリー商会を馬鹿にしているのか!?」


「いえ、自分はカワドリー商会を知らないです。それよりもお客様の邪魔になるので、勧誘はやめて貰っていいですか?」


 とりあえず、客では無い事はわかっているので、出て行って貰おうとすると


「お前、このワシに恥をかかせたな! お前らやってしまえ」


 どんだけ短気なんだよ。


 まぁ、そっちがそう来るなら


「ルージュ出番だ」


 こうするけどな。


 結論、ルージュは襲って来た相手をボコボコして


「な、なんだお前、用心棒か!」


「まぁ、そんな感じだ。それよりもこれ以上やるならどうなるかわかっているよな!」


 ルージュが相手の部長を睨みつけると


「し、失礼しました〜」


 と言って、護衛と一緒に逃げて行く。


「ルージュ、ありがとな。でも、アイツら何だったんだ?」


「さあな、それより店は開けなくていいのか? 午後からは俺様もやれる所は手伝うぞ」


「それは助かる。重い荷物とかあったから運んでくれるか?」


「了解したぜ!」


 午後からはルージュにも手伝って貰って、仕事が片付く。


 そして、最後のお客様を見送って店を閉める。


「ダンナ、今日もかなり稼げたな。でも、正直ダンジョンとかに入ってボスを倒した方が稼げないか?」


「ルージュ、俺はこの雑貨屋にいろんな思い出があるのと、正直魔物と戦うのはしんどいから、ここでゆっくり暮らしたいんだ」


 俺は雑貨屋の建物を見ながらそう話す。


「まぁ、それはいいとして、そろそろアイツらが帰ってくるぞ」


 ルージュがそう言って、扉の方を見ると


「ハルヤただいま〜。今日もかなり稼げたよ」


「そうだね。ボク達三人で十数万パルも稼げたから、他の人達が驚いていたね」


「そういえば、叔父さんがまたハルヤに治療所(仮)を開いて欲しいと言っていたから、頼んでもいいかしら?」


「いや待て、ここ最近、俺の家に住みついているけどいいのか!」


 流石にそろそろ他の所に住むのかと思っていると


「ハルヤ、ここの住み心地がいいからわたし達はここにいるわ。生活費はちゃんと渡すから安心して」


「いや、安心出来ねーよ! お前ら、流石にこのお店は狭いんだぞ」


「大丈夫だ。私達は気にしてない!」


 なんか、突っ込むのもしんどくなって来たので


「ハァ、とりあえずリフォームした方がいいのか? でも、お金が問題だよな」

 

 と考え込むが、案は出てこなかったので


「風呂は沸かしてあるから順番で入って来い。その間に俺とルージュが夜ご飯を作るから」


「わかったわ。まずはわたしから入るわね」


 そう言ってソルが風呂に入りに行って、他の二人はソファーに座って冷たいお茶を飲んでいる。

 

 そして、俺となんとか料理が出来るようになった、ルージュと二人で夜ご飯を作る。


「ダンナのおかげで、人間状態の生活が楽しく感じるぜ。それにかなり力も強まったから、これなら親父にもそう簡単には負けないぞ」


 テンションが上がっているルージュだが


「それはともかく、鍋が吹き出しているから消さないとな」

 

 そう思って、火を消したあと、他にも色んな料理が完成したのとレイナとエルも風呂から出て来たので


「全員揃ったな。それじゃあ食べるか」


「「「「「いただきます」」」」」


 そう言って、夜ご飯を食べ始める。


「ハルヤ、このコロッケ美味しいわよ。それに他の料理もバランスがいいわね」


 ソルは昔からコロッケが好きなので、多めに作っておいた。


「私は唐揚げだな。このジューシーなのがたまらないな」


「ボクは、カツだね。ソースをかけて食べるのが美味しい」


「それは良かったぞ。それに、俺様が頑張って作ったから評価されて嬉しいぜ」


 ルージュも喜びながら、揚げ物を食べている。


 こんなゆっくりな生活が、いつまでも続けがいいなとこの時は思っていた。


 


 


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ルージュも料理できるようになって嬉しそうで良かったです、食べる喜びも作る喜びも分かち合えるようになったら万事平和というものですね、というか商会をまた返り討ちにしてしまった具合で、なんだか日…
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