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相棒はハムスターの錬金術師  作者: tanuki
1/15

1・目覚め

初投稿です

「ん?ここは何処だ」

あたりを見回すとそこは山小屋みたいな作りの部屋の木のベッドに寝ていた。

「お!気がついたか?自分が誰かわかるか?」

何処からか声が聞こえるが辺りには誰もいない。

自分が誰かは解る。

私は犬飼いぬかい 優斗ゆうと今年で30才になる大学の助教授だ。

「私は、優斗、君は?」

「お!魂の定着は上手くいったみたいだな!!よっと」

ベッドの脇のテーブルの上になにかが飛び乗った。

「よう!久しぶりだな俺はラスク覚えてるか?」

え!ネズミ?いやよく見るとハムスターだ。

「え!!ラスク」

ラスクは私が小学生のころに飼っていたけど3年で死んでしまった、

ハムスターにしては長く生きた方らしいが、死んだときは悲しくて3日ぐらい落ち込んでいた。

確かに何処からどう見てもラスクだ、だけどハムスターは喋らない同じ名前の外人さんかと思いもう一度あたりを見回してみたがだれもいない。

「おおい!俺だ俺ハムスターのラスクだよ」

「え!ハムスターって喋れたっけ」

「いや俺は見た目はハムスターだが中身は優斗の記憶から作られた使い魔だ優斗の記憶と、その体を作った錬金術師の術から作られたから普通のハムスターではないな!」

錬金術?使い魔?なにか聞きなれない言葉で目の前のハムスターから話しかけられたが頭がついていかない、大体私は大学で分子工学を教える身だ魔術だ、錬金術だ、には興味がないし信じてもいないが現実に目の前のハムスターは喋っている。

「えーと???体を作るって?」

「自分の体を見てみろ」

ええええええ!!!!!縮んでる、小っちゃくなってる多分小学生5年生ぐらいだ

「なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!!」

「ジーパンの刑事か、なつかしいなぁ」

いや違うそうじゃなくて、私は身長180cm有るがっちり体型で週3で大学内のジム施設で鍛えているからまあまあいい体だと自分では思っている。

「体がちじんでる」

「体が縮んだんじゃなくて新しくなったんだ、最後の記憶はあるか?」

最後の記憶は?土日を利用してつい熱中して研究室にこもりっきりになって・・・

「研究と授業で3日徹夜して家に帰ってビールのんで風呂に入っていて気持ちよくて?」

「そうだよ、その風呂で寝て溺れて死んじゃったんだよ、そして丁度その体が完成して術が発動したタイミングで冥界に行く魂がその体に引き寄せられて術が完成したんだ。」

「え!!!・・・・・じゃぁ私は・・・死んだ・・そんな?ここは何処だ、その話が本当なら、この体を作ってくれた錬金術師は?」

「マスターは、エメリオて名前なんだけど、間に合わなかった、目覚めると目の前に銀色の狼がいてそいつがいろいろ教えてくれた、病気でもうすぐ死んでしまうと診断されてから錬金術を駆使してその体を作たけど魂を移ことは出来なかった、だけど折角作ったその体を誰かに使ってもらおうとした、体と魂の波長が合う可能性が何億分の一しかないから成功するとは思わなかったらしい、俺が優斗の記憶から生まれると同時にマスターの知識と優斗の記憶が流れ込んできて俺が生まれた時にはもう倒れてて、喋る事も出来なくなっていた。」

「じゃぁ私が転生してから何日かたっているのか?」

「ああ、今日で5日だ、優斗を地下室から出してベッドに寝かせて栄養水を飲ませていたのは俺なんだぜ感謝してくれよな!」

そういえば物凄くお腹が空いている。

「ありがとう、出来れば水と何か食べるものはないかな?」

「おう!すぐ用意してやるぜ!」

ラスクがそう言うと机の上になにやら紋様のような魔方陣のような光が生まれ陣の中からせり出すようにコップに入った水がでてきた。

「ほら!薄めのスポーツ飲料だ、飯も今出すからな最初は病院食のお粥がいいな!」

「ん?手品?」

「違う錬金術だよ、優斗も使えるぜ」

「・・・私も使える?・・・錬金術?」

「ほら、起きたばっかりなんだから水飲め!お粥も薄味にしといたから食え!」

言われたとおりに水を飲み、お粥をもらって少し落ち着いた。

「ラスク、私はどうなってしまったんだ、その力は私にも使えるのかい」

「おお!マスターが作ったその体ならちょっと練習すれば使えるようになるはずだ」


目が覚めてから1日が過ぎた、ラスクの話によるとエメリオの遺体は山小屋の裏に弔ったそうだ、ハムスターの体でどうやったか聞いたら

「ゴーレム作った!」

と言った。ゴーレムとは無機物から生成されるロボットみたいなものでラスクなら簡単に操作できるらしい、術者の魔力のつづくかぎり働いてくれる。

ここはエメリオの研究小屋で町から遠く離れた森の中にある、ライオルッテ大陸のランブルド王国のはずれだ。

ラスクは私の記憶とエメリオの記憶両方を持っている、この体が目覚めるまでお世話する為にホムンクルスの魔力でつくられたようだ。主人が死ぬと同時にきえるらしい。

「ラスク、この国は日本の技術力と比べてどうなんだ」

自分で出したヒマワリの種を食べながらラスクが教えてくれた。

「んーと、地球で言うと中世ヨーロッパ時代ぐらいかな、魔術があるから科学が発達せずに魔術の研究ばかりされてきたんだ!」

エメリオの知識なのだろう、ラスクが答えてくれる。

「ところで、私に出した水やお粥は何処から出したんだ対価はなんだ?」

「そこのエメリオが作った背負い袋は無限収納になっていてエメリオが溜め込んだ素材がぎっしり詰まってるんだ、それを原子レベルまで分解して再構成出来るのが錬金術だ、だから優斗の記憶にあるものは大抵錬金できるぜ!」

「それはすごいぜひ覚えたい、教えてくれるかい。」

「もちろんだぜ!でも今は栄養をつけて体を鍛えないと、だから最初は魔力の扱い方だけにしておこう」

ラスクに教えてもらって魔力と言う物を感じようとするのだがどうも上手くいかない日本での常識が邪魔しているようだ。

それでも元々熱中すると時間の経つのもわすれる性格でがんばっているとラスクが

「さあ!夕飯だ残さず食えよ」

「もうそんな時間か、ありがとういただきます。」

「まぁ魔力操作の練習は寝ていても出来るから体の中をグルグル廻らせる用になればOKだ!」

そう言われても魔力がどんな物か、あれか?気とかオーラとかみたいなものかな、まぁいただきます。


あれから三日たったベッドから起きれるようになって初めて姿見(ラスクに作ってもらった)で自分を見たらそこには

10才くらいの金髪で女顔の少年が立っていた。やはり作られたホムンクルスらしいので顔立ちは整っていて将来はイケメンになるだろう。ん?

「ラスク、私はホムンクルスらしいが成長はするのかい?」

「もちろん!長寿のエルフの細胞とマスターの細胞から培養されたからハーフエルフになるな、普通は両親のどちらかの種族になるんだけど優斗はホムンクルスだから見かけは人族だけどエルフの能力も受継いだから、ゆっくりだけど100年ぐらいで人族の二十歳になるぜ」

「え?二十歳まで100年も・・・・・・」

どうしよう、あんなことや、こんなことが100年もとほほ・・・それにしてもエルフがいるのか


まあ気を取り直して魔力操作の練習だ、最近何となくこれかなという物がわかってきた、

へその下のあたりに豆粒ぐらいの暖かくて丸い物が感じられるそれを動かそうとすると少しだけ楕円形に変形しているようだ、だが気を抜くとすぐに元に戻ってしまうむずかしい、体中に廻らせるのはいつのことか。


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