表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

I want to be ball

作者: ひいらぎ

私はボールになりたい。

窓際。私は彼を見つめる。彼はいつもボールを見つめている。あの視線の先が私ならいいのに。

私はボールになりたいのだ。決して太りたいという意味ではない。彼のことが気になりだしたのはつい最近。席替えで私の席が窓の近くになってからだった。窓が近いということもあり私は空を見ながらボッーとすることが増えた。たぶん空を見ていると頭を空っぽに出来るからだろう。頭が空っぽになれば身も心も軽くなった気がするし。人間難しいことばっかり考えるのは難しいのだ。

その日も頭の中に入ってるものを窓を見ながらお空にポーイと投げ捨てていたら彼がボールを見つめている姿が目に入った。私の頭が空だったのが悪かった。その真剣な眼差しに詰めるものもないすっからかんの私の頭は引き込まれてしまったのだ。つまり一目惚れ。それ以来どれだけ空を見ようと彼は私の頭の中に入り込んで離れない。

彼は今日も私よりボールに夢中だ。ああ私はあのボールになりたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ