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神様は面接をする

「神様をやっていて、人を救っていると、ああ。この人はあの人じゃないと、救えないんだなって、分かる瞬間は確かにあります!

その瞬間(とき)には、神様を投げ出したくなる!でも、次の瞬間には神様だって所詮人間なんだよって私は言う事にしてます!だって、私は神様の中でも現人神(あらびとがみ)ですから!」


何言ってるんだ、こいつ。

ふふん、と。胸を張る姿は意味不明。

なぜか自信に満ち溢れている。なんだこいつ。


それが、こいつの第一印象。

できれば関わりたくない人種、いや。神種だ。


ここはニホン国陰陽寮。

ヤオロズの神々のいるこのニホン国では、大小様々な問題が年中起きる。

陰陽寮は、その問題に対処する為に作られた国の公的機関であり、そこで働く人間は公務員扱い。

かくいう俺も、今春採用されたばかりの高卒陰陽師だ。


高卒ペーペーの俺が配属された部署は「カミガカリ」。

漢字に直すと、神様の係。と書いて神係。


仕事内容を簡単に言うと、神様一人について、その仕事をサポートする仕事だ。

「神様の事は神様に聞いたほうが早い」という何とも身も蓋もない考えから出来た部署だ。


配属初日。

個性豊かなクソ上司ーーーーと言っても親戚の姉ちゃんだが。


「己のバディに会いたいかしらん?」という、鶴の一声で、

俺は「神様」たちの面接を見守っていた。


陰陽寮は、公的機関。国民の血税を使うからには、試験があり、面接がある。

それは、神様だって例外じゃない。


「・・・・・どうか、落ちてくれ・・・」

あの台詞。こいつは、ヤバイ・・・・。


俺の第六感が、告げている。

こいつとパートナーになってはいけない、と。


ちょうど今、終わったようだ。

少女は生まれながらにしての神様ではなく、人間から神様になった存在。


ーーーー現人神。


そうでなければ向かい合って少女の話を聞いていた女がとても残念なものを見るような目をしているはずが無い。


ふと、本当に何気なく、目があった。合ってしまった。


ーーーーーーいやな、予感がした。

第六感が告げた。


「じゃあ、桜。これ、あなたの担当だから」


何言ってるんだ。今なんて?


「よろしくお願いします!!」

彼女は凄い勢いで頭を下げた。断る隙も、暇も無かった。

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